オオイタチシダの仲間の包膜を観察しました。
この季節、オオイタチシダの仲間の包膜の観察の適期です。相模川中流渓谷(相模湖周辺)を歩いてみました。相模湖周辺はもとも渓谷で渓谷の流れのそばにはヤシャゼンマイが生育する。このあたりではイワオオイタチシダやツヤナシオオイタチシダ、アオニオオイタチシダがよく見られ、渓谷周辺ではアツバオオイタチシダは少ないようです。
7月5日相模湖駅 相模湖ダム下
オオイタチシダ(ツヤナシオオイタチシダ) 包膜の辺縁には多数の毛が生える
(1)(2)オオイタチシダ(ツヤナシオオイタチシダ)
(1)(2)オオイタチシダ(ツヤナシオオイタチシダ)包膜
上の2枚の写真はコントラストを強調しています。
オオイタチシダ(アオニオオイタチシダ) 包膜の辺縁には多数の毛が生える
(1)(2)オオイタチシダ(アオニオオイタチシダ)
(1)(2)オオイタチシダ(アオニオオイタチシダ)包膜
上の2枚の写真はコントラストを強調しています。
イワオオイタチシダ 標本1 包膜は全縁
葉の大きさは35~45㎝。表土が少ない岩壁に生育。
(1)イワオオイタチシダ
(2)イワオオイタチシダ、羽片
(1)(2)イワオオイタチシダ、包膜
イワオオイタチシダ 標本2 包膜は全縁
(1)(2)イワオオイタチシダ
7月9日藤野駅 弁天橋南側~秋川橋西側周辺
オオイタチシダ(アツバオオイタチシダ)標本1 包膜はほぼ全縁
羽片の幅は広く、葉身上部でも小羽片には鋸歯が目立つtype。崖面下の岩屑・腐植が堆積した林床に生育する。
オオイタチシダ(アツバオオイタチシダ)
(1)(2)オオイタチシダ(アツバオオイタチシダ)、包膜
上の4枚の写真はコントラストを強調しています。
オオイタチシダ(アツバオオイタチシダ)標本3 包膜の辺縁には多数の毛が生える
葉は大きく40~50㎝。羽片の幅は広い。葉身上部の小羽片は鋸歯が目立たないtype。小羽片の鋸歯は弱いがイワオオイタチシダよりは目立つ。腐植が堆積したスギ林林床斜面に生育する。葉身上部では小羽片の鋸歯があまり目立たずイワオオイタチシダにやや似る。
包膜の形が分かる時期以外ではイワオオイタチシダと区別することがなかなか難しいように思われる。
(1)オオイタチシダ(アツバオオイタチシダ)
(2)オオイタチシダ(アツバオオイタチシダ)、羽片
(1)(2)オオイタチシダ(アツバオオイタチシダ)、包膜
上の4枚の写真はコントラストを強調しています。
参考 栽培株
ナンカイイタチシダ 採取地 四万十市興津 包膜の辺縁には少数の毛が生える
(1)ナンカイイタチシダ、最下羽片
(2)ナンカイイタチシダ、羽片