石灰岩のザレ場に生育するミヤマモジズリ。2022年8月20日 釜無山
釜無山山頂近く、シラビソ、コメツガなどが生育する林内の石灰岩の岩壁を中心に研究者の方と歩きました。以前紹介釜無山2と同じところです。この石灰岩の岩場は狭い範囲にクモノスシダ、ヒメイワトラノオ、ナヨシダ、トガクシデンダ、キタノミヤマシダ、トヨグチイノデ、ツルデンダ、ナガオノキシノブなどが生育しています。

アオチャセンシダ
石灰岩の割れ目に生えるアオチャセンシダ。2022年8月20日 釜無山 アオチャセンシダ、胞子のう群。2022年8月20日 釜無山
①石灰岩の割れ目に生えるアオチャセンシダ
①アオチャセンシダ、胞子のう群




ヒメイワトラノオ
以前歩いた時には、あまりに小さなシダで見過ごしていました。石灰岩の割れ目の奥に群生しています。葉身は非常に小さく2~3㎝。葉柄も同じくらいの長さです。中軸上をよく観察するとむかごを見つけることができます。
石灰岩の割れ目に生えるヒメイワトラノオ。2022年8月20日 釜無山 ヒメイワトラノオ、中軸上のむかご。2022年8月20日 釜無山
①石灰岩の割れ目に生えるヒメイワトラノオ
②(①の写真の拡大)ヒメイワトラノオ、中軸上のむかご

ヒメイワトラノオ、中軸上にむかごをつける。2022年8月20日 釜無山 ヒメイワトラノオ、中軸上にむかごをつける。2022年8月20日 釜無山
②③ヒメイワトラノオ、中軸上のむかご




トガクシデンダ
石灰岩上に生育。
石灰岩上に生育するトガクシデンダ。2022年8月20日 釜無山 石灰岩上に生育するトガクシデンダ。2022年8月20日 釜無山
①石灰岩上に生育するトガクシデンダ

トガクシデンダ、胞子のう群。2022年8月20日 釜無山 トガク②シデンダ、胞子のう群。2022年8月20日 釜無山
③石灰岩上に生育するトガクシデンダ




ナヨシダ
トガクシデンダと外観がよく似るが、下部の羽片の形や胞子のう群は異なる。
石灰岩上に生育するナヨシダ。2022年8月20日 釜無山 ナヨシダ、胞子のう群。2022年8月20日 釜無山
①石灰岩上に生育するナヨシダ
②ナヨシダ、胞子のう群




キタノミヤマシダ
林内の石灰岩の岩壁下の石灰岩礫が堆積する急斜面に生育。ミヤマシダよりも小形で葉の裏側は有毛。
石灰岩地帯の林内に生育するキタノミヤマシダ。2022年8月20日 釜無山 石灰岩地帯の林内に生育するキタノミヤマシダ。2022年8月20日 釜無山
①②石灰岩地帯の林内に生育するキタノミヤマシダ

キタノミヤマシダ、葉の裏側は有毛。2022年8月20日 釜無山 キタノミヤマシダ、葉の裏側は有毛。2022年8月20日 釜無山
③④キタノミヤマシダ、葉の裏側は有毛




ツルデンダ
石灰岩上に生育
石灰岩の割れ目に生育するツルデンダ。2022年8月20日 釜無山
①石灰岩の割れ目に生育するツルデンダ




トヨグチイノデ
石灰岩上にも地さな個体が生えるが、林内の岩壁の下の険しいザレ場には大きな株(葉身の大きさ20~30㎝)多く生育する。
石灰岩上に生育するトヨグチイノデ。2022年8月20日 釜無山 トヨグチイノデ、胞子のう群。2022年8月20日 釜無山
①石灰岩上に生育するトヨグチイノデ
②トヨグチイノデ、胞子のう群





マンネンスギ
釜無山の湿地で観察。よく陽の当たる湿地で生育している個体(①・②)とすぐそばの日陰で生育している個体(③・④)が見られた。それぞれの形態の株は1~3m程度離れており、同じ種類と考えるのが自然であり、環境による形態の変化が大きいことを表している。
※このシダは最初タカネヒカゲノカズラとして掲載していましたが同行の研究者の方に指摘していただきマンネンスギに訂正しました。
日向の湿地で生育するマンネンスギ。2022年8月20日 釜無山 日向の湿地で生育するマンネンスギ。2022年8月20日 釜無山
①②日向の湿地で生育するマンネンスギ

日陰の湿地で生育するマンネンスギ。2022年8月20日 釜無山 日陰の湿地で生育するマンネンスギ。2022年8月20日 釜無山
③④日陰の湿地で生育するマンネンスギ





その他
石灰岩上に生育する葉の基部が心形のソバナ
石灰岩上に生育する葉の基部が心形のソバナ。2022年8月20日 釜無山 石灰岩上に生育する葉の基部が心形のソバナ。2022年8月20日 釜無山
①②石灰岩上に生育する葉の基部が心形のソバナ





石灰岩上に生育するトガスグリ
石灰岩上に生育するトガスグリ。2022年8月20日 釜無山 石灰岩上に生育するトガスグリ。2022年8月20日 釜無山
①②石灰岩上に生育するトガスグリ