ヒモカズラ Selaginella shakotanensis
イワヒバ科 イワヒバ属
生育している環境:標高3000m以上で観察。稜線の風衝地の岩上に着生。このあたりの岩石は変成された玄武岩や赤いチャート、石灰岩が見られる。直射日光下の稜線上の岩上は、冬も雪に守られることは無く(吹き飛ばされる)、四季を通じ非常に過酷な環境に生育。
観察された特徴:根茎は10~20㎝、細かい葉をつける。葉の辺縁には棘状の鋸歯があり葉の先端には白い毛が目立つ。標高の低いところで見られるヒモカズラに比べ葉は硬い感じがする。胞子嚢穂は側枝の先端につき四角柱状をなすがよく見ないとわからない。胞子嚢は球形で葉の大きさに比べると大きい。
(1)(2ヒモカズラ、四角柱状をなす胞子嚢
標本2 標高2200~2300m 石灰岩地帯
ダケカンバ帯上部の岩上に生育。日向では密に詰まった葉をつけ木の陰では長く(10~15㎝)垂れ下がる。あまりに小さいので注意しないと見過ごしてしまいます。このところ雨がなく撮影した日は乾燥気味。