マルバヌカイタチシダモドキ Dryopteris tsugiwoi

オシダ科 オシダ属

栽培
マルバヌカイタチシダモドキ。2023年7月8日 十津川産
(1)マルバヌカイタチシダモドキ
生育していた環境:薄暗いスギ林内、沢近くのウエットな苔むした岩場。
観察された特徴:常緑性。葉柄には褐色~黒褐色・披針形でねじれない鱗片を密生する。葉の大きさは60~70㎝、葉の質はやや厚く光沢あり、やや幅の広い広披針形。鮮緑色~濃緑色。羽片には短い柄があるが目立たず、中軸に直角につき先端はやや鎌曲する。小羽片は浅~中裂し先端は鈍~円頭、扁平というよりは辺縁は内曲気味。胞子のう群は中肋寄りにつく。
似たシダとの比較
・マルバベニシダに比べると①羽片は柄が短く開出気味につく。①葉柄・中軸の鱗片は密生する。形・色はよく似る。②葉身の形は葉身の長さに比べ幅が広く三角形気味。③葉の色は淡緑色ではなく鮮緑色~濃緑色、光沢がつよい。
・エンシュウベニシダに比べると①羽片は柄が短く開出気味につく。②葉柄・中軸の鱗片は密生し、葉柄の鱗片は纏わりつくようにつかず直線的。②葉は光沢が強く・厚みがあり辺縁はやや内曲する。
・ヌカイタチシダモドキに比べると①葉柄の鱗片はそれほど黒くない。②葉(葉身・羽片・小羽片)は扁平ではない。③葉の質が厚く、やや光沢がある。④羽片には短柄がある。

マルバヌカイタチシダモドキ、新芽の鱗片は褐色~黒褐色・光沢あり。2022年5月24日 十津川産 マルバヌカイタチシダモドキ、新芽の鱗片は褐色~黒褐色・光沢あり。2023年7月8日 十津川産
(2)(3)マルバヌカイタチシダモドキ、新芽の鱗片

マルバヌカイタチシダモドキ、中軸。2023年7月8日 十津川産
(4)マルバヌカイタチシダモドキ、中軸

マルバヌカイタチシダモドキ、中軸の鱗片(向軸側)。2023年7月8日 十津川産 マルバヌカイタチシダモドキ、中軸の鱗片(背軸側)。2023年7月8日 十津川産
(4)マルバヌカイタチシダモドキ、中軸(向軸側)
(4)マルバヌカイタチシダモドキ、中軸(背軸側)

マルバヌカイタチシダモドキ、大きな葉では葉身下部の小羽片は浅~中裂する。2022年5月24日 十津川産 マルバヌカイタチシダモドキ、小さな葉では葉身下部の小羽片は全縁。2022年5月24日 十津川産
(4)マルバヌカイタチシダモドキ、大きな葉身
(5)マルバヌカイタチシダモドキ、小形の葉身

マルバヌカイタチシダモドキ、最下羽片の小羽片は浅~中裂する。2022年5月24日 十津川産 マルバヌカイタチシダモドキ、小羽片はほぼ全縁。2022年5月24日 十津川産
(6)マルバヌカイタチシダモドキ、最下羽片
(7)マルバヌカイタチシダモドキ、羽片

マルバヌカイタチシダモドキ、葉身下部の小羽片。2023年7月8日 十津川産 マルバヌカイタチシダモドキ、葉身下部の小羽片。2023年7月8日 十津川産
(2)(2)マルバヌカイタチシダモドキ、葉身下部の小羽片

マルバヌカイタチシダモドキ、葉身裏側。2022年5月24日 十津川産 マルバヌカイタチシダモドキ、葉身裏側。2023年7月8日 十津川産 
(9)マルバヌカイタチシダモドキ、葉身裏側 
(9)マルバヌカイタチシダモドキ、葉身裏側

マルバヌカイタチシダモドキ、羽片には短柄がある。2022年5月24日 十津川産 マルバヌカイタチシダモドキ、羽片には短柄がある。2023年7月8日 十津川産
(11)マルバヌカイタチシダモドキ、胞子のう群
(11)マルバヌカイタチシダモドキ、羽片・小羽軸の鱗片および胞子のう群





生育地のようす
マルバヌカイタチシダモドキ、ウエットな苔むした岩場に生育するマルバヌカイタチシダモドキ。2019年1月2日 十津川 大野
(12)ウエットな苔むした岩場に生育するマルバヌカイタチシダモドキ
 
マルバヌカイタチシダモドキ、葉身。2019年1月2日 十津川 大野
(13)マルバヌカイタチシダモドキ、葉身

マルバヌカイタチシダモドキ、葉柄基部の鱗片。2022年5月24日 2019年1月2日 十津川 大野 マルバヌカイタチシダモドキ、葉柄基部の鱗片。2019年1月2日 十津川 大野
(14)(15)マルバヌカイタチシダモドキ、葉柄基部の鱗片

マルバヌカイタチシダモドキ、胞子のう群は辺縁寄りにつく。2019年1月2日 十津川 大野 
(16)マルバヌカイタチシダモドキ、胞子のう群



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