イヌタマシダリュウキュウイタチシダ
オシダ科 オシダ属 Dryopteris hayata
写真標本1 鈴川
(1)岩壁に生育するイヌタマシダ
生育している環境:樹冠に覆われた山道沿い、ウエットなほぼ切り立った崖に生育。
観察された特徴:葉柄は細くて華奢で崖から垂れ下がり、葉身とほぼ同長かそれよりも長い。葉の大きさは20~30㎝、2回羽状に分かれ、卵状披針形で羽片と羽片の間隔は広い。羽片の柄は長い。小羽片は左右が非対称でなで肩になり広披針形、基部はリュウキュウイタチシダに比べ狭い楔形。多くの小羽片は羽軸に流れてつく。10㎝程度の葉身にも胞子嚢群をつける。胞子嚢群が熟した包膜は2~3裂する。
詳しい方に写真を見ていただき以下のコメントを頂きました。
葉の形態はどちらともいえず微妙ですが、包膜は2裂ないしは3裂しているように見えます。特に包膜の写真では裂けて居るように見えます。従いまして、これはイヌタマシダと判断しました。但し、お送りいただいた写真では、包膜の状態が明瞭には分らず、間違えている可能性があります。お手元の写真を見直していただき、2~3方向に裂けていればイヌタマシダ、裂けておらず、ほぼ円形であればリュウキュウイタチシダということでご判断ください。
(2)イヌタマシダ、最下羽片裏側
(3)イヌタマシダ、羽片裏側
写真標本2 明星岳 (包膜の状態を確認できていない株)
(1)岩壁に生育するイヌタマシダ
(2)(3)イヌタマシダ、葉身
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