イヌタマシダ
三回羽状に分かれるイヌタマシダ
オシダ科 オシダ属 Dryopteris hayatae
写真標本2 明星岳
岩壁に生育するイヌタマシダ(なで肩似ならないtype)
生育している環境:上部を樹冠に覆われ片側が明るい林道沿いの崖などに垂れ下がるようにして生育。
観察された特徴:葉身下部では3回羽状に分かれる。小羽片や羽片はあまりなで肩にならない。
有性生殖種。葉柄は細くて華奢で崖から垂れ下がり、葉柄は葉身と同長~長い。葉の大きさは20~40㎝、2回~3回羽状に分かれ、卵状披針形で羽片と羽片の間隔は広い。羽片の柄は長く最下羽片の小羽片にも柄がある。小羽片はほぼ左右対称で長さの割に幅が広く基部はやや広い楔形で一般的なイヌタマシダのようになで肩になず、多くの小羽片基部は羽軸に流れない。10㎝程度の小形の葉身にも胞子嚢群をつけている。胞子が熟した包膜は2~3裂する。胞子は50個以上確認、大きさ・形は整い有性生殖種と思われる。
(1)岩壁に生育するイヌタマシダ(なで肩似ならないtype)、葉柄は細長く華奢。
(2)岩壁に生育するイヌタマシダ(なで肩似ならないtype)、3回羽状に分かれる葉身
(1)(2)イヌタマシダ(なで肩似ならないtype)、最下羽片
(1)(2)イヌタマシダ(なで肩似ならないtype)、1つの胞子嚢を壊したようす
(1)(2)イヌタマシダ(なで肩似ならないtype)、胞子1
(3)(4)イヌタマシダ(なで肩似ならないtype)、胞子2
(1)(2)イヌタマシダ(なで肩似ならないtype)、胞子3
(3)(4)イヌタマシダ(なで肩似ならないtype)、胞子4
写真標本1 明星岳
岩壁に生育する岩壁に生育するイヌタマシダ(なで肩似ならないtype)
岩壁に生育する岩壁に生育するイヌタマシダ(なで肩似ならないtype)
(1)(2)イヌタマシダ(なで肩似ならないtype)、最下羽片
(1)(2)イヌタマシダ(なで肩似ならないtype)、1つの胞子嚢を壊したようす
(1)(2)イヌタマシダ(なで肩似ならないtype)、胞子1
(3)(4)イヌタマシダ(なで肩似ならないtype)、胞子2
(1)(2)イヌタマシダ(なで肩似ならないtype)、胞子3
(3)(4)イヌタマシダ(なで肩似ならないtype)、胞子4
標本3 一湊川 胞子・包膜のようすは観察していない
林道脇の切り立った土手に生育するイヌタマシダ(なで肩似ならないtype)