オオバヤリノホランあるいは単葉のシンテンウラボシか (オオイワヒトデ×鏃(やじり)型の胞子葉をつけるヤリノホクリハランに似たシダ)
ウラボシ科 オキノクリハラン属 Leptochilus henryi
生育している環境:照葉樹海岸林ウエットな林床等で観察。葉は単葉。栄養葉は林床に葉を広げ、胞子葉は立ち上がる。
観察された特徴:オオイワヒトデと鏃(やじり)型の胞子葉をつけるヤリノホクリハランに似たシダとの雑種と思われる。胞子葉の大きさは30~50㎝、単葉、整った単葉もみられるが、葉の基部に耳状の突起があったり葉身の一部が切れ込んだり先端が二股になったりする個体が目についた。
栄養葉については、大きな胞子葉の周りに小さめの単葉の葉が見られたり、オオイワヒトデに似た単羽状の葉も多く見られた。根茎を掘り起こしてどのようになっている調べていない。同じ海岸林内にはオオイワヒトデ・ヤリノホクリハラン・鏃(やじり)型の胞子葉をつけるヤリノホクリハランに似たシダ・シンテンウラボシなどが群生している。考えられることは①オオイワヒトデと鏃(やじり)型の胞子葉をつけるヤリノホクリハランに似たシダとの雑種、②単葉のシンテンウラボシ(横に突起のないシンテンウラボシ)
(1),(2)照葉樹海岸林ウエットな林床に生育するオオバヤリノホラン
(1)オオバヤリノホラン、胞子葉
(2)オオバヤリノホラン、栄養葉
(1)親種と思われるオオイワヒトデ(左)と雑種のオオバヤリノホラン単葉個体(右上)と葉身の上部が2叉する個体(右下)
(2)拡大。雑種と思われる単葉のオオバヤリノホランに混ざって、葉身の上部が2叉するオオバヤリノホラン(上中央)