ヤリノホクリハラン Leptochilus wrightii
ウラボシ科 オキノクリハラン属
標本1
内陸の低山ウエットな渓谷に生育するヤリノホクリハラン
生育している環境:低山の渓谷の流れのそばの岩壁や転石上に生育。また海岸林内の流れのそばに生育。
観察された特徴:栄養葉と胞子をつけた葉(胞子葉)のやや2形。栄養葉の大きさは10~15㎝、広披針形~紡錘形、葉身下部は徐々に細くなり葉柄は明瞭ではない。胞子葉は10~20㎝で葉柄を立ち上げその上に細長い紡錘形の葉身をつける。胞子葉の表側には洗濯板状の凸凹が見られる。胞子嚢群は線形。胞子の大きさ・形は整い、胞子数は60個程度確認でき有性生殖種と考えられる。
(1)ヤリノホクリハラン、胞子1上面
(2)ヤリノホクリハラン、胞子1側面
(3)ヤリノホクリハラン、胞子2上面
(4)ヤリノホクリハラン、胞子2側面
標本2 標本1の近くの小さな砂防ダムの擁壁面に群生
内陸の低山ウエットな渓谷に生育するヤリノホクリハラン
流れのそばの岩上に生育するヤリノホクリハラン、胞子をつけた葉
標本3 落ノ川の深い谷底、流れのそばの岩上に生育 ※以前(2017年3月)の写真を使用しています。
深く落ち込んだ谷底、流れのそばの岩上に生育するヤリノホクリハラン
(1)深く落ち込んだ谷底、流れのそばの岩上に生育するヤリノホクリハラン、胞子葉
(2)深く落ち込んだ谷底、流れのそばの岩上に生育するヤリノホクリハラン、胞子嚢群
標本4 海岸林のウエットな林床
海岸林のウエットな林床に生育するヤリノホクリハラン