タカネサトメシダ雑種か
タカネサトメシダ×ホソバイヌワラビかあるいは小羽軸上に棘のあるヤマタカネサトメシダか(タカネサトメシダ×ヤマイヌワラビ)あるいは新しい種か

メシダ科 メシダ属

渓谷沿いウエットな林床に生育するタカネサトメシダ×ホソバイヌワラビか※1。2022年7月22日 西沢渓谷
①渓谷沿いウエットな林床に生育するタカネサトメシダ雑種か

生育している環境:上部を樹冠に覆われた渓谷沿いの岩が露出するウエットな林床に生育。狭い範囲(5×10m)に10株以上生育。個体数は少なく現地で見つけられてもくれぐれも採取されないようにお願いいたします。

観察された特徴:根茎は直立し根茎最上部には明るい褐色の鱗片が密生し、その中心から1本の葉柄をのばす。葉柄葉えんじ色を帯び、長さは葉身とほぼ同長。葉は1枚で(観察した10株すべてで)、大きさは60~90㎝で底辺の広い三角形。羽片は有柄で広披針形、最下羽片では基部の第1第2小羽片は短縮し卵状披針形となる。小羽片は細長く卵状披針形で3~5㎝、裂片はのこぎりの刃のように鋭角的につく。胞子のう群は鈎形のものが多く包膜の辺縁はほつれる。胞子は色が薄く透けて見え不稔を感じさせるが、胞子の数は60個程度あり大きさ・形は整い有性生殖種の可能性をうかがわせる。雑種であることを示す理由は、胞子の付いた葉を乾燥させても胞子は飛散しなかった。また、メシダ属の胞子はよく似ており中身は透けて見えず見えても核が確認できる程度であるが、このシダの胞子はよく光を通し、多数の液胞のようなものが確認できる。

〇タカネサトメシダに似ている点は①葉柄基部には淡褐色膜質の鱗片を密につける。①葉柄は長く葉身とほぼ同長。②葉身の形は底辺が広い三角形。③3回羽状全裂に分かれる。④葉の色は緑色〜濃緑色。⑤包膜の辺縁には多少ほつれあり。
〇ホソバイヌワラビに似ている点は①小羽軸上に目立つ棘がある。

※1:西沢渓谷ではまだホソバイヌワラビを確認していない。この標高(およそ1200m)でホソバイヌワラビが生育できるか不明である。

渓谷沿いウエットな林床に生育するタカネサトメシダ×ホソバイヌワラビか。2022年7月22日 西沢渓谷 渓谷沿いウエットな林床に生育するタカネサトメシダ×ホソバイヌワラビか。2022年7月22日 西沢渓谷
②③渓谷沿いウエットな林床に生育するタカネサトメシダ雑種か

渓谷沿いウエットな林床に生育するタカネサトメシダ×ホソバイヌワラビか。2022年7月22日 西沢渓谷 
④渓谷沿いウエットな林床に生育するタカネサトメシダ雑種か

タカネサトメシダ×ホソバイヌワラビか、根茎および葉柄。2022年7月22日 西沢渓谷 タカネサトメシダ×ホソバイヌワラビか、根茎および葉柄。2022年7月22日 西沢渓谷 
⑤⑥タカネサトメシダ雑種か、根茎および葉柄 

タカネサトメシダ×ホソバイヌワラビか、根茎の周りの鱗片。2022年7月22日 西沢渓谷 
⑦タカネサトメシダ雑種か、根茎の周りの鱗片 

タカネサトメシダ×ホソバイヌワラビか、最下羽片。2022年7月22日 西沢渓谷 タカネサトメシダ×ホソバイヌワラビか、小羽軸上に棘のある小羽片。2022年7月22日 西沢渓谷 
⑧タカネサトメシダ雑種か、最下羽片 
⑨タカネサトメシダ雑種か、小羽軸上に棘のある小羽片 

タカネサトメシダ×ホソバイヌワラビか、小羽軸上の棘。2022年7月22日 西沢渓谷 タカネサトメシダ×ホソバイヌワラビか、小羽軸上の棘。2022年7月22日 西沢渓谷 
⑩⑪タカネサトメシダ雑種か、小羽軸上の棘

タカネサトメシダ×ホソバイヌワラビか、胞子のう群は中肋寄りにつき包膜の辺縁は多少ほつれる。2022年7月22日 西沢渓谷 タカネサトメシダ×ホソバイヌワラビか、胞子のう群は中肋寄りにつき包膜の辺縁は多少ほつれる。2022年7月22日 西沢渓谷 
⑫⑬タカネサトメシダ雑種か、包膜

タカネサトメシダ×ホソバイヌワラビか、胞子のう群。2022年7月22日 西沢渓谷 タカネサトメシダ×ホソバイヌワラビか、胞子のう群。2022年7月22日 西沢渓谷
⑭⑮タカネサトメシダ雑種か、胞子のう群

タカネサトメシダ×ホソバイヌワラビか、胞子数は60個程度確認、胞子の大きさ・形葉整っているが中身が透けて見え不充実。雑種と思われる。2022年7月22日 西沢渓谷 タカネサトメシダ×ホソバイヌワラビか、胞子数は60個程度確認、胞子の大きさ・形葉整っているが中身が透けて見え不充実。雑種と思われる。2022年7月22日 西沢渓谷
⑯⑰タカネサトメシダ雑種か、1つの胞子のうを壊したようす

タカネサトメシダ×ホソバイヌワラビか、胞子数は60個程度確認、胞子の大きさ・形葉整っているが中身が透けて見え不充実。雑種と思われる。2022年7月22日 西沢渓谷 タカネサトメシダ×ホソバイヌワラビか、胞子数は55個程度確認、胞子の大きさ・形葉整っているが中身が透けて見え不充実。雑種と思われる。2022年7月22日 西沢渓谷
⑱⑲タカネサトメシダ雑種か、1つの胞子のうを壊したようす



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