Top / 観察会レポート / 平成28年12月18日(日)神奈川県西部海岸周辺


神奈川県西部海岸とその周辺の森を歩きました。

ホラシノブの仲間

ホラシノブ
陽当たりのよい民家の石垣や海岸沿いの岩壁に群生している。岩壁の上は樹木に覆われ近くに草本類が育つ岩壁であった。

ハマホラシノブ
以前、同行の方からハマホラシノブが生育していることをお聞きしていましたが、今回初めて観察することができました。高く切り立った岩壁に群生していました。生育している岩壁の周りはなにも生えていないようなドライな岩壁。葉は厚味があり、三味線の撥のような形をした裂片はホラシノブよりも幅が広く厚い。胞子のう群は厚い裂片に包まれるようにしてつく。現地では接写することが難しいので、裂片や胞子のう群の特徴は八丈島 ?の個体をご覧ください。

切り立った岩壁に生育するハマホラシノブ。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 
切り立った岩壁に生育するハマホラシノブ

ハマホラシノブ。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 ハマホラシノブ、葉身。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 
ハマホラシノブ(上左)
ハマホラシノブ、葉身(上右)

フモトシダの仲間

フモトシダ
海岸沿いの林では普通に見られる。葉は1回羽状に分かれるが、裂片の切れ込みの深さは変化が大きい。葉の形は広披針形で下部羽片が最大となる。

クジャクフモトシダ
フモトシダとフモトカグマの雑種と推定される。クロマツや照葉樹林が生育する乾燥気味の丘陵上部に生育。60~80㎝はある葉を多数つけていました。特徴は①最下羽片を含む下部の羽片は最大となるが特に突出することなく、先端に向けて次第細くなる。②裂片 は全裂し羽軸に広くつくが、独立することは無い。

クジャクフモトシダ、下部羽片は長く伸び、最大となる。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 クジャクフモトシダ、小羽片は独立せず、基部は羽軸な流れてつく。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 
クジャクフモトシダ(上左、上右)

クジャクフモトシダ、胞子のう群は辺縁寄りにつく。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 
クジャクフモトシダ、羽片裏側

クジャクフモトシダ、胞子のう群は弾けず胞子は不稔。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 クジャクフモトシダ、胞子のう群は弾けず胞子は不稔。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 クジャクフモトシダ、胞子のう群は弾けず胞子は不稔。2016年12月18日 神奈川県西部海岸
クジャクフモトシダ、包膜および胞子のう群(上左、上中、上)

参考画像
和歌山県新宮市のクジャクフモトシダ 。最下羽片を含む下部の羽片は最大となり突出する。付近にはイシカグマが生育していました。
クジャクフモトシダ、付近にはイシカグマが生育。2016年12月26日 新宮市
クジャクフモトシダ



イワガネソウの仲間

2種類の斑模様のフイリイワガネソウ
海に近い照葉樹林内のややウエットな林床では2種類の斑模様のフイリイワガネソウが見られました。

羽軸に沿って矢筈模様に斑が入るフイリイワガネソウ。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 葉全体に丸いシミのように斑が入るフイリイワガネソウ。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 
2つのtypeのフイリイワガネソウ(上左、上右)




チャセンシダの仲間

海岸沿いの神社の石垣にはコバノヒノキシダやトラノオシダが見られました。

クルマシダ
温暖な地方ではウエットな谷で普通に見られるシダですが、関東ではお目にかかることが難しいシダです。生育環境は、海のそばではあるが両側が岩壁に囲まれ、上部は樹冠に覆われた谷筋のウエットな岩場。岩壁の途中の多少堆積土が貯まった岩のすき間に生育。胞子をつけた成株を1株確認。葉の大きさはそれほど大きくなく40~50㎝、幅は10~12㎝。葉は多少厚みがあり柔らかく濃緑色で光沢がある。広披針形で1回羽状に分かれ最下羽片が最大となり次第に細くなる。葉身上部では中軸に沿って翼がある。胞子のう群は線形~三日月形。一緒にリョウメンシダやアスカイノデ、トウゴクシダ、シケシダの仲間などが群生していました。

溶岩岩壁、多少土壌が堆積した場所に生育するクルマシダ。2016年12月18日 真鶴周辺 
クルマシダ

クルマシダ、葉身。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 クルマシダ、葉身。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 
クルマシダ、葉身(上左、上右)

クルマシダ、中軸中~上部には中軸に翼ができる。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 
クルマシダ、中軸の翼

クルマシダ、胞子のう群は緩やかに弧を描く。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 クルマシダ、包膜。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 
クルマシダ、胞子のう群(上左、上右)




ヒメシダの仲間

コハシゴシダ
葉柄や中軸、羽軸には毛が多い。葉の大きさは15~30㎝、幅は3~5㎝で狭楕円状披針形。葉の色は淡黄緑色、葉の質はやや硬い。2回羽状に分かれ深裂するが羽片基部上側の第1小羽片は大きく、独立する。胞子のう群は裂片の中間につき、包膜は馬蹄形。
海触崖上部、南に面した乾燥気味の斜面林床。近くの森の中にはハシゴシダも生育するが、ともに乾燥気味のところを好むようである。
コハシゴシダ。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 コハシゴシダ。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 
コハシゴシダ(上左、上右)

コハシゴシダ、葉身下部。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 コハシゴシダ、胞子のう群。2016年12月18日 神奈川県西部海岸  
コハシゴシダ、葉身下部(上左)
コハシゴシダ、胞子のう群(上右)

コハシゴシダ、羽片上側第1小羽片は独立しほかの小羽片よりも大きい。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 コハシゴシダ、羽片上側第1小羽片は独立しほかの小羽片よりも大きい。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 
コハシゴシダ、羽片(上左) 
コハシゴシダ、小羽片(上右)





ケホシダ
神奈川県では珍しいシダである。海岸からほど近い草地、まわりには樹木が茂った崖があり、強い風などが遮られるような地形。ミゾシダやアスカイノデ等が背の高い草本類と共に生育する中で見られた。葉柄は淡緑色。葉の大きさは45~55㎝、幅は20㎝程度。葉の両面には毛が密に生え、広披針形で先端はホシダほど明確な尾状とはならない。1回羽状で裂片は深裂する。羽片はほぼ無柄、線状披針形。葉脈は裂片基部で隣り合う側脈と結合する。胞子のう群は裂片の中間につき円形。包膜は円腎形で長い毛が生える。観察された個体はやや未成株のためか胞子のう群は裂片基部にのみつき、中軸沿いに1列につくように見える。

ケホシダ。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 ケホシダ。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 
ケホシダ(上左、上右)

ケホシダ、葉柄は黄緑色だが新芽の葉柄下部は黒紫色を帯びていた。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 ケホシダ、葉身裏側。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 
ケホシダ、葉柄
ケホシダ、葉身裏側

ケホシダ、頂羽片は明確ではない。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 ケホシダ、頂羽片は明確ではない。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 
ケホシダ、頂羽片(上左、上右)

ケホシダ、羽片表面。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 ケホシダ、中軸・羽軸上および裂片の表面には毛が密生する。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 
ケホシダ、羽片(上左)
ケホシダ、裂片(上右)

ケホシダ、中軸表側。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 ケホシダ、中軸裏側では羽軸が接するところは黒紫色を帯びる。2016年12月18日 神奈川県西部海岸
ケホシダ、中軸表側(上左)
ケホシダ、中軸裏側(上右)

ケホシダ、胞子のう群。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 ケホシダ、包膜。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 
ケホシダ、胞子のう群(上左)
ケホシダ、包膜(上右)

ケホシダ、葉脈は裂片基部で隣り合う側脈と結合する。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 
ケホシダ、葉脈(上右)

ケホシダ、新芽。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 ケホシダ、新芽。2016年12月18日 神奈川県西部海岸

ケホシダ、新芽。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 
ケホシダ、新芽(上上左、上上右、上)




シケシダの仲間

ヘラシダ
照葉樹林内、日陰の切り立った崖に群生していました。葉は大きく葉柄も含めると50㎝程度ののものも見られた。

崖に群生するヘラシダ。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 
崖に生育するヘラシダ





ナチシケシダ
生育環境により葉身の形は変化が多く、葉の形だけでは同定は難しいです。共通する特徴は①葉は柔らかく草質で厚みがあるある。②包膜の辺縁は和紙を裂いたようにほつれる。ナチシケシダは雑種をつくりやすいので、フィールドでは他のシケシダの仲間との雑種の可能性も疑わなければならないと思います。上部を樹冠に覆われているが南向きの乾燥気の石垣や土手では、葉身の幅の狭く小さな個体(幅5~10㎝、長さ18~25㎝)が見られ、北面のウエットな斜面では幅の広く大きな葉(幅10~12㎝、長さ40~50㎝)の個体が見られました。

乾燥気味の崖や石垣に生育するナチシケシダ
下の2つの個体は近く(10~20m)に生育していた。
乾燥気味の明るい斜面林床に生えるナチシケシダ。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 明るい石垣に生えるナチシケシダ。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 

明るい石垣に生えるナチシケシダ。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 
明るい石垣およびその周辺に生えるナチシケシダ(上上左、上上右、上)

明るい石垣に生えるナチシケシダ、葉柄の鱗片。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 
明るい石垣に生えるナチシケシダ、葉柄の鱗片

明るい石垣に生育するナチシケシダ、包膜の辺縁は激しくほつれる。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 明るい石垣に生育するナチシケシダ、包膜の辺縁は激しくほつれる。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 
明るい石垣に生育するナチシケシダ、包膜(上左、上右)

胞子を観察した個体の葉身。2016年12月18日 神奈川県西部海岸
胞子を観察した個体

明るい石垣に生育するナチシケシダ、胞子数は60個程度。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 明るい石垣に生育するナチシケシダ、胞子数は60個程度。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 
明るい石垣に生育するナチシケシダ、胞子数(上左、上右)

ナチシケシダ、胞子表面。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 明るい石垣に生育するナチシケシダ、胞子数は60個程度。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 
ナチシケシダ、胞子表面(上左)
ナチシケシダ、胞子側面(上右)

ナチシケシダ、胞子表面。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 明るい石垣に生育するナチシケシダ、胞子数は60個程度。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 
ナチシケシダ、胞子表面(上左)
ナチシケシダ、胞子側面(上右)

ナチシケシダ、胞子表面。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 明るい石垣に生育するナチシケシダ、胞子数は60個程度。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 
ナチシケシダ、胞子表面(上左)
ナチシケシダ、胞子側面(上右)

ナチシケシダ、胞子表面。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 ナチシケシダ、胞子側面。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 
ナチシケシダ、胞子表面(上左)
ナチシケシダ、胞子側面(上右)



ウエットな日陰に生育するナチシケシダ
北面のウエットな斜面に生えるナチシケシダ。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 北面のウエットな斜面に生えるナチシケシダ包膜の辺縁は激しくほつれる。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 
北面のウエットな斜面に生えるナチシケシダ(上左)
北面のウエットな斜面に生えるナチシケシダ、包膜(上右)





セイタカナチシケシダ
セイタカシケシダとナチシケシダの雑種と推定される。照葉樹およびクロマツが茂るややウエットな森で見られました。葉の大きさは35~45㎝、幅は広く12~15㎝。艶の無い草質。葉柄・中軸・羽軸および葉脈上に毛が多が多い。葉の外観(葉の形・毛の多さ)はセイタカシケシダに似るが、包膜の辺縁は和紙を裂いたようにほつれナチシケシダの特徴を表す。

セイタカナチシケシダ。(画像が不鮮明ですみません)2016年12月18日 神奈川県西部海岸 セイタカナチシケシダ、羽片。(前回の観察会の画像)2014年4月29日 神奈川県西部海岸 
セイタカナチシケシダ(上左)
セイタカナチシケシダ、羽片(上右)

セイタカナチシケシダ、包膜の辺縁は反転すると共に深く切れ込む。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 セイタカナチシケシダ、包膜上には毛が生える。2016年12月18日 神奈川県西部海岸
セイタカナチシケシダ、胞子のう群(上左)
セイタカナチシケシダ、包膜(上右)




ノコギリシダの仲間

シロヤマシダタンゴワラビ(シロヤマシダの一つのtype)2017年4月22日訂正
前回の観察会ではシロヤマシダとしましたが、最下羽片の柄が長く中軸や羽軸に細かい毛が認められるのでタンゴワラビに訂正します。観察された個体群は、葉柄・中軸の表側は黒褐色を帯び、芽立ちの頃の葉柄には黒褐色鱗片と共に粒状~細かい毛が密につく。葉の大きさは70~90㎝、葉の先は頂羽片状にならず、しだいに細くなる。鮮緑色。中軸・羽軸には粒状~細かいの毛がつく。胞子のう群は線形で裂片の中間につく。生育場所は海に面した崖の上、海からの風は照葉樹林によってかろうじて防がれているのであろうがなかなか過酷な環境である。

シロヤマシダ。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 シロヤマシダ、葉身。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 
シロヤマシダタンゴワラビ(上左) 
シロヤマシダタンゴワラビ、葉身(上右)

シロヤマシダ、芽立ちの頃の葉柄下部には黒褐色の鱗片と短い毛が密につく。2014年4月29日 神奈川県西部海岸 シロヤマシダ、羽軸裏側にはが短い毛が生える。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 
シロヤマシダタンゴワラビ、新芽葉柄下部(上左)
シロヤマシダタンゴワラビ、羽軸裏側の毛(上右)

シロヤマシダ、中軸および小羽片。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 シロヤマシダ、中軸および小羽片裏側。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 
シロヤマシダタンゴワラビ、中軸および小羽片(上左) 
シロヤマシダタンゴワラビ、中軸および小羽片裏側(上右)

シロヤマシダ、胞子のう群。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 シロヤマシダ、胞子のう群。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 
シロヤマシダタンゴワラビ、胞子のう群(上左、上右)




オニヤブソテツの仲間

いろいろなオニヤブソテツの仲間を観察しました。

①ヒメオニヤブソテツ(2倍体有性生殖種:葉の大きさ8~15㎝、羽片の大きさ:1~2㎝。葉は厚く強い光沢あり。包膜が白い。胞子数は60個程度確認)

②ナガバヤブソテツ(4倍体有性生殖種:葉の大きさ45~80㎝。羽片の大きさ:羽片は8~10㎝。葉は薄く光沢あり。包膜の中心が黒褐色。よい標本が無く胞子を数えることはできず)
 
③オニヤブソテツ(無配生殖種:葉の大きさ30~80㎝。羽片の大きさ:羽片は8~10㎝。葉は厚く強い光沢あり。包膜の中心が黒褐色。胞子数は30個程度確認)

④オニヤブソテツ小形・包膜白いtypeヒメオニヤブソテツとオニヤブソテツの雑種(オニヤブソテツの無配生殖種かヒメオニヤブソテツとオニヤブソテツの雑種)葉の大きさ15~35㎝、羽片の大きさ:2~3㎝。葉は厚く強い光沢あり。包膜が白い。ある程度胞子数が確認できたので無配生殖種とも疑われたが、以下の点からヒメオニヤブソテツとオニヤブソテツの雑種と推定される。①正常な胞子の数が少ない。②胞子の形も一部壊れているものが多い。③葉および羽片が小さい。④葉は厚い。ヒメオニヤブソテツの周辺に生育。
観察当初オニヤブソテツとヒメオニヤブソテツの雑種ではないかと思いましたが、採取した胞子を播種したところ配偶体(前葉体)が発芽しました。配偶体から胞子体が発芽するか否かで無配生殖種か雑種か判断したいと思います。2017年3月15日。

⑤ナガバヤブソテツ×ヒメオニヤブソテツあるいはナガバヤブソテツ×オニヤブソテツの2種類の雑種のどれか(雑種:葉の大きさ:60~80㎝。羽片の大きさ:羽片は8~10㎝。葉は厚く強い光沢あり。包膜の中心が黒褐色。胞子はすべて不充実。)

 
①~⑤のオニヤブソテツの仲間についての説明
①ヒメオニヤブソテツ
生育している環境:波打ち際の高く・広く切り立った岩壁や周りと隔絶した海岸岩場の先端。
観察された特徴:葉の大きさは8~15㎝㎝程度。葉は厚く光沢がある。羽片の大きさは1~2㎝、辺縁は多少波打ったり凹凸があり、先端は長く伸びず底辺の広い三角形状。背面に胞子のう群を密につける。包膜は白色。胞子数は60近く確認でき、有性生殖種。
生育確認数:2地点。個体数はそれぞれの場所で10~30株程度と思われる。

ヒメオニヤブソテツ 2016年12月18日 神奈川県西部海岸 ヒメオニヤブソテツ、胞子のう群は密につく。包膜は白い。2016年12月18日 神奈川県西部海岸
ヒメオニヤブソテツ(上左、上右)同行の方が撮影 

ヒメオニヤブソテツ 2016年12月18日 神奈川県西部海岸 ヒメオニヤブソテツ、胞子のう群は密につく。包膜は白い。2016年12月18日 神奈川県西部海岸
ヒメオニヤブソテツ、羽片(上左)
ヒメオニヤブソテツ、胞子のう群(上右)

ヒメオニヤブソテツ 2016年12月18日 神奈川県西部海岸 ヒメオニヤブソテツ 2016年12月18日 神奈川県西部海岸
ヒメオニヤブソテツ、胞子数(上左)
ヒメオニヤブソテツ、胞子数:左上の標本を光学顕微鏡で見たもの(上右)

ヒメオニヤブソテツ 2016年12月18日 神奈川県西部海岸 ヒメオニヤブソテツ 2016年12月18日 神奈川県西部海岸
ヒメオニヤブソテツ、胞子数(上左)
ヒメオニヤブソテツ、胞子数:左上の標本を光学顕微鏡で見たもの(上右)

ヒメオニヤブソテツ 2016年12月18日 神奈川県西部海岸 ヒメオニヤブソテツ 2016年12月18日 神奈川県西部海岸
ヒメオニヤブソテツ、胞子数(上左、上右)

ヒメオニヤブソテツ、胞子表面 2016年12月18日 神奈川県西部海岸 ヒメオニヤブソテツ、側面 2016年12月18日 神奈川県西部海岸
ヒメオニヤブソテツ、胞子(上左、上右)

ヒメオニヤブソテツ、胞子表面 2016年12月18日 神奈川県西部海岸 ヒメオニヤブソテツ、側面 2016年12月18日 神奈川県西部海岸
ヒメオニヤブソテツ、胞子(上左、上右)

ヒメオニヤブソテツ、胞子表面 2016年12月18日 神奈川県西部海岸 ヒメオニヤブソテツ、側面 2016年12月18日 神奈川県西部海岸
ヒメオニヤブソテツ、胞子(上左、上右)

ヒメオニヤブソテツ、胞子表面 2016年12月18日 神奈川県西部海岸 ヒメオニヤブソテツ、側面 2016年12月18日 神奈川県西部海岸
ヒメオニヤブソテツ、胞子(上左、上右)

ヒメオニヤブソテツ、胞子表面 2016年12月18日 神奈川県西部海岸 ヒメオニヤブソテツ、側面 2016年12月18日 神奈川県西部海岸
ヒメオニヤブソテツ、胞子(上左、上右)


 


②ナガバヤブソテツ
生育している環境:森の中、海岸近くでは照葉樹が茂る林床に生育。海岸そばの岩場のドライな環境では確認できない。海から遠い神奈川県北西部でも観察され、場所によっては群生している。
観察された特徴:葉の大きさは45~80㎝。葉は薄く光沢がある。羽片は羽片は8~10㎝、基部は広い楔形で辺縁はなめらか~鋸歯縁で先端近くでやや急に細くなることが多い。先端は多少鎌形になる。包膜は黒褐色。4倍体有性生殖種。

海岸近くの照葉樹林林床に生育するナガバヤブソテツ。2016年12月18日 神奈川県西部海岸
ナガバヤブソテツ

ナガバヤブソテツ、羽片基部は広い楔形。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 ナガバヤブソテツ、ほかのオニヤブソテツの仲間より葉は薄い。2016年12月18日 神奈川県西部海岸
ナガバヤブソテツ


 


③オニヤブソテツ
生育している環境:海岸近くの岩壁や岩壁周辺の上部の草付き・照葉樹林床に生育。海岸周辺~海からそう遠くないところに生育する。神奈川県では海から離れた川崎市生田緑地でも観察されているが、この場所は貝化石がたくさん見つかるところで、氷河時代の海進時に岬になっていたところである。
観察された特徴:葉の大きさは15~80㎝㎝程度。葉は厚く光沢がある。羽片は8~10㎝、基部は心形で辺縁はなめらか~鋸歯縁で先端までしだいに狭まり先端は多少鎌形になる。包膜は黒褐色。胞子数は30近く確認でき、無配生殖種。
生育確認数:個体数は多い。

オニヤブソテツ 2016年12月18日 神奈川県西部海岸 オニヤブソテツ、葉身 2016年12月18日 神奈川県西部海岸 
オニヤブソテツ(上左)
オニヤブソテツ、葉身(上右)

オニヤブソテツ、羽片 2016年12月18日 神奈川県西部海岸 
オニヤブソテツ、羽片

オニヤブソテツ、包膜の中心は黒褐色。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 オニヤブソテツ、包膜の中心は黒褐色。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 
オニヤブソテツ、胞子のう群(上左)
オニヤブソテツ、包膜(上右)

オニヤブソテツ、胞子数は28個程度確認 2016年12月18日 神奈川県西部海岸 オニヤブソテツ、胞子数は31個程度確認 2016年12月18日 神奈川県西部海岸
オニヤブソテツ、胞子数:(上左、上右)※実体顕微鏡で観察

オニヤブソテツ、胞子数は28個程度確認。透けて見える5個は胞子細胞壁から飛び出したもの。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 オニヤブソテツ、胞子数は32個程度確認。透けて見える3個は胞子細胞壁から飛び出したもの。2016年12月18日 神奈川県西部海岸
オニヤブソテツ、胞子数(上左、上右)※光学顕微鏡で観察

オニヤブソテツ、胞子表面の突起先端のようす。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 オニヤブソテツ、胞子表面のようす。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 

オニヤブソテツ、胞子側面のようす。2016年12月18日 神奈川県西部海岸
オニヤブソテツ、胞子表面先端(上上左)
オニヤブソテツ、胞子表面(上上中)
オニヤブソテツ、胞子側面(上)

オニヤブソテツ、胞子表面のようす。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 オニヤブソテツ、胞子側面のようす。2016年12月18日 神奈川県西部海岸
オニヤブソテツ、胞子表面(上左)
オニヤブソテツ、胞子側面(上右)

オニヤブソテツ、胞子表面のようす。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 オニヤブソテツ、胞子側面のようす。2016年12月18日 神奈川県西部海岸
オニヤブソテツ、胞子表面(上左)
オニヤブソテツ、胞子側面(上右)


 


④オニヤブソテツ(小形・包膜白いtype)無配生殖種かヒメオニヤブソテツとオニヤブソテツの雑種と推定
生育している環境:波打ち際に近い岩場や森と境する岩壁の周辺など。オニヤブソテツとヒメオニヤブソテツが接するところで見られるようである。
観察された特徴:植物体は小さく、葉の大きさは15~35㎝。葉は厚く光沢がある。羽片の大きさは2~3㎝で底辺の広い三角形状。辺縁はなめらか~鋸歯があるものまで見られる。包膜は白色。胞子は24~30個程度確認できる。形が整った胞子は10~20個確認できるが形が小さかったり中身が不充実であったりする胞子が混ざる。採取した胞子を播種し発芽の有無も確認してみたいと思います。
観察当初オニヤブソテツとヒメオニヤブソテツの雑種ではないかと思いましたが、採取した胞子を播種したところ配偶体(前葉体)が発芽しました。配偶体から胞子体が発芽するか否かで無配生殖種か雑種か判断したいと思います。播種した胞子は発芽したことから、はじめヒメオニヤブソテツとオニヤブソテツの雑種としたものを無配生殖種オニヤブソテツ小形・包膜白いtypeと訂正いたします。2017年3月15日。
生育確認数:3地点、3株。海岸を広く探せば相当数確認できると思われる。

オニヤブソテツ小形・包膜白いtype。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 オニヤブソテツ小形・包膜白いtype。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 
オニヤブソテツ小形・包膜白いtypeヒメオニヤブソテツとオニヤブソテツの雑種(上左)
オニヤブソテツ小形・包膜白いtypeヒメオニヤブソテツとオニヤブソテツの雑種、羽片(上右)

オニヤブソテツ小形・包膜白いtype、包膜は白い。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 オニヤブソテツ小形・包膜白いtype、包膜は白い。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 
オニヤブソテツ小形・包膜白いtypeヒメオニヤブソテツとオニヤブソテツの雑種、胞子のう群(上左)
オニヤブソテツ小形・包膜白いtypeヒメオニヤブソテツとオニヤブソテツの雑種、包膜(上右)

胞子は24~30個程度確認できる。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 胞子は24~30個程度確認できる。2016年12月18日 神奈川県西部海岸
オニヤブソテツ小形・包膜白いtypeヒメオニヤブソテツとオニヤブソテツの雑種、胞子数(上左)
オニヤブソテツ小形・包膜白いtypeヒメオニヤブソテツとオニヤブソテツの雑種、胞子数:左上の標本を光学顕微鏡で見たもの(上右)

胞子は24~30個程度確認できる。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 胞子は24~30個程度確認できる。2016年12月18日 神奈川県西部海岸
オニヤブソテツ小形・包膜白いtypeヒメオニヤブソテツとオニヤブソテツの雑種、胞子数(上左)
オニヤブソテツ小形・包膜白いtypeヒメオニヤブソテツとオニヤブソテツの雑種、胞子数:左上の標本を光学顕微鏡で見たもの(上右)

胞子は24~30個程度確認できる。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 胞子は24~30個程度確認できる。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 

胞子は24~30個程度確認できる。2016年12月18日 神奈川県西部海岸
オニヤブソテツ小形・包膜白いtypeヒメオニヤブソテツとオニヤブソテツの雑種、胞子数(上上左、上上右、上)※実体顕微鏡で観察

胞子は24~30個程度確認できる。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 
オニヤブソテツ小形・包膜白いtypeヒメオニヤブソテツとオニヤブソテツの雑種、胞子数 ※光学顕微鏡で観察

オニヤブソテツ小形・包膜白いtype、胞子表面の突起。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 オニヤブソテツ小形・包膜白いtype、胞子表面。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 オニヤブソテツ小形・包膜白いtype、胞子側面。2016年12月18日 神奈川県西部海岸
オニヤブソテツ小形・包膜白いtypeヒメオニヤブソテツとオニヤブソテツの雑種、胞子表面先端(上左)
オニヤブソテツ小形・包膜白いtypeヒメオニヤブソテツとオニヤブソテツの雑種、胞子表面(上中)
オニヤブソテツ小形・包膜白いtypeヒメオニヤブソテツとオニヤブソテツの雑種、胞子側面(上右)

オニヤブソテツ小形・包膜白いtype、胞子表面の突起。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 オニヤブソテツ小形・包膜白いtype、胞子表面。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 オニヤブソテツ小形・包膜白いtype、胞子側面。2016年12月18日 神奈川県西部海岸
オニヤブソテツ小形・包膜白いtypeヒメオニヤブソテツとオニヤブソテツの雑種、胞子表面先端(上左)
オニヤブソテツ小形・包膜白いtypeヒメオニヤブソテツとオニヤブソテツの雑種、胞子表面(上中)
オニヤブソテツ小形・包膜白いtypeヒメオニヤブソテツとオニヤブソテツの雑種、胞子側面(上右)

オニヤブソテツ小形・包膜白いtype、胞子表面の突起。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 オニヤブソテツ小形・包膜白いtype、胞子表面。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 オニヤブソテツ小形・包膜白いtype、胞子側面。2016年12月18日 神奈川県西部海岸
オニヤブソテツ小形・包膜白いtypeヒメオニヤブソテツとオニヤブソテツの雑種、胞子表面先端(上左)
オニヤブソテツ小形・包膜白いtypeヒメオニヤブソテツとオニヤブソテツの雑種、胞子表面(上中)
オニヤブソテツ小形・包膜白いtypeヒメオニヤブソテツとオニヤブソテツの雑種、胞子側面(上右)



"標本2"
オニヤブソテツ小形・包膜白いtype、葉身 2016年12月18日 神奈川県西部海岸 オニヤブソテツ小形・包膜白いtype、羽片 2016年12月18日 神奈川県西部海岸 
オニヤブソテツ小形・包膜白いtypeヒメオニヤブソテツとオニヤブソテツの雑種、葉身(上左)
オニヤブソテツ小形・包膜白いtypeヒメオニヤブソテツとオニヤブソテツの雑種、羽片(上右)

オニヤブソテツ小形・包膜白いtype、包膜は白い。2016年12月18日 神奈川県西部海岸
オニヤブソテツ小形・包膜白いtypeヒメオニヤブソテツとオニヤブソテツの雑種、包膜 

胞子は24~30個程度確認できる。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 胞子は24~30個程度確認できる。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 
オニヤブソテツ小形・包膜白いtypeヒメオニヤブソテツとオニヤブソテツの雑種、胞子数(上左、上右)※光学顕微鏡で観察

胞子は24~30個程度確認できる。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 胞子は24~30個程度確認できる。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 
オニヤブソテツ小形・包膜白いtypeヒメオニヤブソテツとオニヤブソテツの雑種、胞子数(上左、上右)※実体顕微鏡で観察

胞子は24~30個程度確認できる。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 胞子は24~30個程度確認できる。2016年12月18日 神奈川県西部海岸  
オニヤブソテツ小形・包膜白いtypeヒメオニヤブソテツとオニヤブソテツの雑種、胞子数(上左、上右)※実体顕微鏡で観察

胞子表面のようす。中身が露出し表面の突起が確認できない。一部壊れている。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 胞子側面のようす。突起が確認できる。2016年12月18日 神奈川県西部海岸
オニヤブソテツ小形・包膜白いtypeヒメオニヤブソテツとオニヤブソテツの雑種、胞子表面(上左)
オニヤブソテツ小形・包膜白いtypeヒメオニヤブソテツとオニヤブソテツの雑種、胞子側面(上右)

胞子表面のようす。中身が露出し表面の突起が確認できない。一部壊れている。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 胞子側面のようす。一部突起が確認できる。2016年12月18日 神奈川県西部海岸
オニヤブソテツ小形・包膜白いtypeヒメオニヤブソテツとオニヤブソテツの雑種、胞子表面(上左)
オニヤブソテツ小形・包膜白いtypeヒメオニヤブソテツとオニヤブソテツの雑種、胞子側面(上右)

胞子表面のようす。中身が露出し表面の突起が確認できない。一部壊れている。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 胞子側面のようす。一部突起が確認できる。2016年12月18日 神奈川県西部海岸
オニヤブソテツ小形・包膜白いtypeヒメオニヤブソテツとオニヤブソテツの雑種、胞子表面(上左)
オニヤブソテツ小形・包膜白いtypeヒメオニヤブソテツとオニヤブソテツの雑種、胞子側面(上右)

胞子表面のようす。中身が露出し表面の突起が確認できない。一部壊れている。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 胞子側面のようす。突起が確認できる。2016年12月18日 神奈川県西部海岸
オニヤブソテツ小形・包膜白いtypeヒメオニヤブソテツとオニヤブソテツの雑種、胞子表面(上左)
オニヤブソテツ小形・包膜白いtypeヒメオニヤブソテツとオニヤブソテツの雑種、胞子側面(上右)


 


⑤オニヤブソテツの仲間の雑種と推定

  1. ヒメオニヤブソテツ×オニヤブソテツ
  2. ナガバヤブソテツ×ヒメオニヤブソテツ
  3. ナガバヤブソテツ×オニヤブソテツ
    以上の組み合わせが考えられる。

生育している環境:海岸近くの民家の周辺コンクリートの構造物の穴に成株が1株生育。周辺の森にはナガバヤブソテツ、オニヤブソテツが生育している。海岸の岩壁にはヒメオニヤブソテツが生育しているがやや遠い。
観察された特徴:葉の大きさは45~60㎝。葉は厚く光沢がある。羽片は8~10㎝、基部は心形~円形で辺縁には目立った鋸歯は無くなめらかで先端までしだいに狭まり先端は鎌形には曲がらない。包膜は辺縁を除き黒褐色。充実した胞子のうおよび胞子は確認できず雑種と推定される。
生育確認数:1地点、1株。

ナガバヤブソテツとオニヤブソテツの雑種、あるいはナガバヤブソテツとヒメオニヤブソテツの雑種。2016年12月18日 神奈川県西部海岸
ナガバヤブソテツとオニヤブソテツの雑種、あるいはナガバヤブソテツとヒメオニヤブソテツの雑種

羽片の基部は心形~円形で辺縁には目立った鋸歯は無くなめらか。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 羽片は次第に細くなり先端は鎌形には曲がらない。2016年12月18日 神奈川県西部海岸
ナガバヤブソテツとオニヤブソテツの雑種、あるいはナガバヤブソテツとヒメオニヤブソテツの雑種、羽片(上左、上右)

包膜の中心は黒褐色。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 包膜の中心は黒褐色。2016年12月18日 神奈川県西部海岸
ナガバヤブソテツとオニヤブソテツの雑種、あるいはナガバヤブソテツとヒメオニヤブソテツの雑種、胞子のう群(上左、上右)

胞子のう群は弾けず胞子は不稔。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 包膜。2016年12月18日 神奈川県西部海岸
ナガバヤブソテツとオニヤブソテツの雑種、あるいはナガバヤブソテツとヒメオニヤブソテツの雑種、胞子のう群(上左)
ナガバヤブソテツとオニヤブソテツの雑種、あるいはナガバヤブソテツとヒメオニヤブソテツの雑種、包膜(上右)




カナワラビの仲間

オオカナワラビ
以前の報告でオオカナモドキが見つかったと記載しましたが、今回は胞子のう群の位置等詳しく観察することができました。葉の形や葉の柔らかさ・胞子のう群の位置等からオオカナワラビであると思われますので訂正いたします。海岸そばのややウエットな谷でほぼ切り立った岩場に20株程度生育していた。胞子をつけた成株の葉の大きさは30~45㎝であまり元気よく生育しているとは言えません。葉の色は黄緑色~鮮緑色で葉の質は柔らかい。胞子のう群は辺縁寄りにつく。

溶岩の岩壁に生育するオオカナワラビ 2016年12月18日 神奈川県西部海岸 オオカナワラビ、胞子のう群は辺縁寄りにつく。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 
オオカナワラビ(上左、上右)





ホソバカナワラビ
丘陵中~上部、照葉樹やクロマツが生育する林床に生育。大きな群落を形成し林床を覆うように群生しているところが何か所かで見られました。

ホソバカナワラビ。2016年12月18日 神奈川県西部海岸 
ホソバカナワラビ




おしまいに

同行の方から手製の胞子発芽キットを頂きました。オニヤブソテツの仲間の発芽にチャレンジしてみたいと思います。発芽するか否かで有性生殖種・無配生殖種と、雑種の区別を確認してみたいと思います。
なお、その方のお話では、自分で胞子から育てたシダはとてもかわいくて葉っぱをちぎったりはできないそうです。