この写真は2017年8月24日に 越沢バットレスで撮影
御岳山~鳩ノ巣 越沢にかけて、知人と歩きました。また、同行の方からイワオオイタチシダ、独立配偶体についても教えていただきました。

イッポンワラビ 御岳山
 御岳山 山頂渓谷部。葉の大きさは50~60㎝、広卵形、黄緑色。遠くから見ると、まわりに広く点在するハコネシケチシダとほとんど形は区別できなかった。周りに生育するハコネシケチシダにくらべると葉の色は濃い緑色に対して黄緑色にちかく、比較すると葉の質も薄い。胞子嚢群は小さく1㎜未満で円形。
 胞子は形・大きさともそろっており、一つの胞子嚢に60個程度確認でき、有性生殖種と言える。

※このイッポンワラビ周辺に生育しているハコネシケチシダは胞子嚢群が円形に近いものが多く、胞子嚢群の形だけでは見誤ることがあるので注意が必要。生育確認数2株。

ハコネシケチシダの群生の中に生育するイッポンワラビ。2018年6月4日 御岳山 同上の株を角度を変えて撮影。2018年6月4日 御岳山 
(1),(2)ハコネシケチシダの群生の中に生育するイッポンワラビ

イッポンワラビ、胞子嚢群はほぼ円形。2018年6月4日 御岳山 イッポンワラビ、胞子嚢群はほぼ円形、包膜はない。2018年6月4日 御岳山
(1)イッポンワラビ、羽片裏側
(2)イッポンワラビ、胞子嚢群

イッポンワラビ、胞子を観察した葉。2018年6月4日 御岳山
胞子を観察した葉

イッポンワラビ、胞子数は60個程度確認。胞子の大きさ・形はほぼそろっている。2018年6月4日 御岳山 イッポンワラビ、胞子数は60個程度確認。胞子の大きさ・形はほぼそろっている。2018年6月4日 御岳山 
(1),(2)イッポンワラビ、1つの胞子嚢の壊したもの

イッポンワラビ、胞子の大きさ・形はほぼそろっている。2018年6月4日 御岳山 イッポンワラビ、胞子の大きさ・形はほぼそろっている。2018年6月4日 御岳山 
(3),(4)イッポンワラビ、1つの胞子嚢の壊したもの

イッポンワラビ、胞子側面。2018年6月4日 御岳山 イッポンワラビ、胞子上面。2018年6月4日 御岳山
(1)イッポンワラビ、胞子側面
(2)イッポンワラビ、胞子上面

イッポンワラビ、胞子側面。2018年6月4日 御岳山 イッポンワラビ、胞子上面。2018年6月4日 御岳山
(1)イッポンワラビ、胞子側面
(2)イッポンワラビ、胞子上面

イッポンワラビ、胞子側面。2018年6月4日 御岳山 イッポンワラビ、胞子上面。2018年6月4日 御岳山
(1)イッポンワラビ、胞子側面
(2)イッポンワラビ、胞子上面

イッポンワラビ、胞子側面。2018年6月4日 御岳山 
イッポンワラビ、胞子側面

イッポンワラビ、胞子側面。2018年6月4日 御岳山 
イッポンワラビ、胞子側面

イッポンワラビ、胞子側面。2018年6月4日 御岳山 
イッポンワラビ、胞子側面





ハコネシケチシダ(葉は広卵形・胞子嚢群が円形~楕円形)御岳山
 御岳山で見られるハコネシケチシダの中には葉の大きさ60~80㎝・葉が広卵形で胞子嚢群が円形~楕円形のものがまとまって生育している。葉の緑いろの濃さを除くとイッポンワラビに似ているものが見られる。15×15mの範囲に50株程度が一定の間隔をあけて群生。この群生の中でイッポンワラビも観察された。
 胞子には大小のものが混ざり、形も歪なものが多く雑種と考えられる。
この標本は今までイッポンワラビとして掲載していた個体であるが、今回胞子を観察しハコネシケチシダに訂正。
葉は広卵形・胞子嚢群が円形~楕円形のハコネシケチシダ。2014年7月27日 御岳山
葉は広卵形・胞子嚢群が円形~楕円形のハコネシケチシダ

中軸と羽片の柄の分岐。2014年7月27日 御岳山 ハコネシケチシダ、胞子嚢群。2014年7月27日 御岳山
(1)ハコネシケチシダ、中軸と羽片の柄の分岐
(2)ハコネシケチシダ、小羽片

一般的なハコネシケチシダにくらべ、胞子嚢群は短く円形に近い。2014年7月27日 御岳山 ハコネシケチシダ、胞子嚢群。2014年7月27日 御岳山
(1),(2)ハコネシケチシダ、胞子嚢群

葉は広卵形・胞子嚢群が円形~楕円形のハコネシケチシダ、胞子を観察した葉。2018年6月4日 御岳山 
ハコネシケチシダ、胞子を観察した葉

ハコネシケチシダ、1つの胞子嚢の壊したもの。胞子数は55個程度確認、胞子は大小あり形も歪なものが混ざる。2018年6月4日 御岳山 
ハコネシケチシダ、1つの胞子嚢の壊したもの

ハコネシケチシダ、胞子は大小あり形も歪なものが混ざる。2018年6月4日 御岳山 
(1)ハコネシケチシダ、胞子の形状

ハコネシケチシダ、胞子は大小あり形も歪なものが混ざる。2018年6月4日 御岳山 ハコネシケチシダ、胞子は大小あり形も歪なものが混ざる。2018年6月4日 御岳山
(2),(3)ハコネシケチシダ、胞子の形状





ハコネシケチシダ、1つの胞子嚢の壊したもの。胞子は大小あり形も歪なものが混ざる。2018年6月4日 御岳山  
ハコネシケチシダ、1つの胞子嚢の壊したもの

ハコネシケチシダ、胞子は大小あり形も歪なものが混ざる。2018年6月4日 御岳山 ハコネシケチシダ、胞子は大小あり形も歪なものが混ざる。2018年6月4日 御岳山
(1),(2)ハコネシケチシダ、胞子の形状





ハコネシケチシダ(1mを超す大形)鳩ノ巣 越沢バットレス
 越沢バットレスの川沿いの林縁では100~120㎝のハコネシケチシダが見られます。葉は卵形~長卵形、葉の色は生えている場所によっても異なるが黄緑色~濃緑色、林縁など明るいところに生育するものは黄緑色。胞子嚢群は円形~長楕円形。
 胞子には大小のものが混ざり、形も歪なものが多く雑種と考えられる。
ハコネシケチシダ、葉は最大120㎝に達する。2017年8月20日 鳩ノ巣 越沢 1mを超える大きなハコネシケチシダ。2012年5月26日 鳩ノ巣 越沢
(1),(2)1mを超える大きなハコネシケチシダ

1mを超える大きなハコネシケチシダ。2012年5月26日 鳩ノ巣 越沢
1mを超える大きなハコネシケチシダ、胞子嚢群

1mを超える大きなハコネシケチシダ、胞子を観察した葉。2018年6月4日 鳩ノ巣 越沢
胞子を観察した葉

ハコネシケチシダ、1つの胞子嚢の壊したもの。胞子は大小あり形も歪なものが混ざる。2018年6月4日 御岳山 
1mを超える大きなハコネシケチシダ、1つの胞子嚢の壊したもの

ハコネシケチシダ、胞子の形・大きさは乱れる。2018年6月4日 御岳山 ハコネシケチシダ、胞子の形・大きさは乱れる。2018年6月4日 御岳山 
(1),(2)1mを超える大きなハコネシケチシダ、胞子の形状





ハコネシケチシダ、1つの胞子嚢の壊したもの。胞子は大小あり形も歪なものが混ざる。2018年6月4日 御岳山  
1mを超える大きなハコネシケチシダ、1つの胞子嚢の壊したもの

ハコネシケチシダ、胞子の形・大きさは乱れる。2018年6月4日 御岳山 ハコネシケチシダ、胞子の形・大きさは乱れる。2018年6月4日 御岳山 
(1),(2)1mを超える大きなハコネシケチシダ、胞子の形状





シケチシダ 鳩ノ巣 越沢バットレス
シケチシダ。2017年8月24日 鳩ノ巣 越沢 シケチシダ、葉身。2017年8月24日 鳩ノ巣 越沢
(1),(2)越沢バットレス渓谷に生育するシケチシダ

シケチシダ、胞子を観察した葉。2018年6月4日 鳩ノ巣 越沢
胞子を観察した葉

シケチシダ、胞子数は60個程度確認。胞子の大きさ・形はほぼそろっている。2018年6月4日 御岳山 シケチシダ、胞子数は55個程度確認。胞子の大きさ・形はほぼそろっている。2018年6月4日 御岳山 
(1),(2)シケチシダ、1つの胞子嚢の壊したもの

シケチシダ、胞子側面。2018年6月4日 御岳山 シケチシダ、胞子上面。2018年6月4日 御岳山
(1)シケチシダ、胞子側面
(2)シケチシダ、胞子上面

シケチシダ、胞子側面。2018年6月4日 御岳山 シケチシダ、胞子上面。2018年6月4日 御岳山
(1)シケチシダ、胞子側面
(2)シケチシダ、胞子上面

シケチシダ、胞子側面。2018年6月4日 御岳山 シケチシダ、胞子上面。2018年6月4日 御岳山
(1)シケチシダ、胞子側面
(2)シケチシダ、胞子上面

シケチシダ、胞子側面。2018年6月4日 御岳山 シケチシダ、胞子上面。2018年6月4日 御岳山
(1)シケチシダ、胞子側面
(2)シケチシダ、胞子上面





この地域で見られるそのほかのシケチシダ・ハコネシケチシダ

シケチシダ 御岳山
明るい林縁に生育し高生草本と競合するようにして生育。葉は大きく80㎝以上ある。
シケチシダ。2014年7月23日 御岳山 
シケチシダ

シケチシダ、羽片。2014年7月23日 御岳山 シケチシダ、中軸上の肉刺。2014年7月23日 御岳山 
(1)シケチシダ、羽片
(2)シケチシダ、中軸上の肉刺

シケチシダ、胞子嚢群。2014年7月23日 御岳山 シケチシダ、胞子嚢群。2014年7月23日 御岳山 
(1),(2)シケチシダ、胞子嚢群





シケチシダ 鳩ノ巣 越沢バットレス
薄暗いスギ・ヒノキ林内林床に生育。小形のシケチシダ。
シケチシダ。2017年8月24日 鳩ノ巣 越沢バットレス シケチシダ。2017年8月24日 鳩ノ巣 越沢バットレス 
(1),(2)シケチシダ

シケチシダ、中軸上の肉刺。2017年8月24日 鳩ノ巣 越沢バットレス 
シケチシダ、中軸上の肉刺

シケチシダ、胞子嚢群。2017年8月24日 鳩ノ巣 越沢バットレス シケチシダ、胞子嚢群。2017年8月24日 鳩ノ巣 越沢バットレス  
(1),(2)シケチシダ、胞子嚢群





ハコネシケチシダ 御岳山
渓谷沿いの薄暗い林床に生育。
ハコネシケチシダ。2014年7月6日 御岳山 
ハコネシケチシダ

ハコネシケチシダ、中軸上の肉刺。2014年7月6日 御岳山 ハコネシケチシダ、胞子嚢群。2014年7月6日 御岳山 
(1)ハコネシケチシダ、中軸上の肉刺 
(2)ハコネシケチシダ、胞子嚢群





ハコネシケチシダ 鳩ノ巣 越沢バットレス
渓谷沿いの薄暗い林床に生育。
ハコネシケチシダ。2017年8月24日 鳩ノ巣 越沢バットレス 
ハコネシケチシダ

ハコネシケチシダ。2017年8月24日 鳩ノ巣 越沢バットレス ハコネシケチシダ。2017年8月24日 鳩ノ巣 越沢バットレス 
(1)ハコネシケチシダ、中軸上の肉刺 
(2)ハコネシケチシダ、胞子嚢群





ツヤナシイノデとイワシロイノデ
鳩ノ巣 越沢バットレスではツヤナシイノデ、御岳山ではイワシロイノデを観察した。両種はよく似ているが一般的にツヤナシイノデにくらべイワシロイノデは①葉柄が長い。②鱗片の色が薄く、中軸の鱗片は細い。③標高が高いところに生育する。などの違いが見られる。しかし両者の中間的な個体もしばしばお目にかかる。

イワシロイノデ。2018年6月4日 御岳山
夏緑林の急斜面に生えているイワシロイノデを下から撮影

イワシロイノデ、葉柄の鱗片。2018年6月4日 御岳山
イワシロイノデ、葉柄の鱗片

イワシロイノデ、中軸の鱗片。2018年6月4日 御岳山 イワシロイノデ、中軸の鱗片。2018年6月4日 御岳山
(1),(2)イワシロイノデ、中軸の鱗片

イワシロイノデ、葉身裏側。2018年6月4日 御岳山 
イワシロイノデ、葉身裏側

イワシロイノデ、胞子嚢群。2018年6月4日 御岳山 イワシロイノデ、胞子嚢群。2018年6月4日 御岳山
(1),(2)イワシロイノデ、胞子嚢群





イワオオオイタチシダ
御岳山山頂から下りながらオオイタチシダの仲間を観察した。標高の高いところではヤマイタチシダ・イワイタチシダ・イヌイワイタチシダのみ見られたが標高500~400mに下がるとイワオオイタチシダやオオイタチシダ(ツヤナシtype)がみられるようになった。
 イワオオオイタチシダは同行の方(同行の方はイワオオイタチシダの研究をされている)に教えていただいた。フィールドでの見分け方としては①葉は光沢がある。②小羽片は鋸歯が目立たないか少なく先端は尖る(大きな株では小羽片にも鋸歯が目立つものがあるとのことでした)。③包膜は全縁で辺縁には毛はほとんどない。④ヤマイタチシダよりも最下羽片が発達している。

イワオオオイタチシダ。2018年6月4日 御岳山 イワオオオイタチシダ、羽片。2018年6月4日 御岳山
イワオオオイタチシダ
イワオオオイタチシダ、羽片

イワオオオイタチシダ、包膜。2018年6月4日 御岳山 イワオオオイタチシダ、包膜。2018年6月4日 御岳山
(1),(2)イワオオオイタチシダ、包膜

イワオオオイタチシダ。2018年6月4日 御岳山 
イワオオオイタチシダ

イワオオオイタチシダ。2018年6月4日 御岳山 
イワオオオイタチシダ

イワオオオイタチシダ。2018年6月4日 御岳山 
イワオオオイタチシダ





独立配偶体
同行の方から独立配偶体について教えていただく。
一般に配偶体と言えばハート形の前葉体をイメージします。そしてそのハート形内で有性生殖あるいは無融合生殖を行いで胞子体を形成するイメージがあります。
シダの仲間の中では一生(?)配偶体のまま過ごすものがあるようです。オオコケシノブ、ヒメサジラン、オオクボシダなど現在5種類の独立配偶体が知られています。例えば、関東ではオオコケシノブは生育が確認されていませんが、独立配偶体の形では見つかっています。いまのところ外観からの区別は難しいようですがDNAの形は同一であり同じシダということができます。

切り立った岩壁に生育する独立配偶体。2018年6月4日 御岳山 独立配偶体。2018年6月4日 御岳山
(1),(2)独立配偶体

あまり乾燥しすぎず、ウエット過ぎずの岩壁で見られる。2018年6月4日 御岳山
独立配偶体が生育する岩壁