ナガバヤブソテツ Cyrtomium devexiscapulae
オシダ科 ヤブソテツ属
生育している環境:落葉広葉樹およびスギ・ヒノキ林が生育する泥岩の斜面。
観察された特徴:この個体は羽片辺縁が激しく切れ込むtype。葉の大きさは60~80㎝、葉は強い光沢はあるが薄い。羽片基部は葉身下部では円形・葉身中部以降は広楔形。包膜は最初白色と思われたが、詳しく見ると、白く見えたのは包膜が取れた(あるいは包膜が最初からない)胞子嚢群で、黒褐色の包膜が残っているものが確認できた。胞子は、形・大きさとも整い60個以上確認できたので一般的な4倍体有性生殖種ナガバヤブソテツと考えられる。(染色体数は確認していない)
(1)ナガバヤブソテツ、葉身下部
(2)ナガバヤブソテツ、葉身下部
(1)ナガバヤブソテツ、羽片裏側
(2)ナガバヤブソテツ、胞子嚢群
(1)ナガバヤブソテツ、包膜がない胞子嚢群と包膜がついた胞子嚢群
(2)ナガバヤブソテツ、白く見えたのは包膜が取れた(あるいは包膜が最初からない)胞子嚢群
(1)(2)(3)ナガバヤブソテツ、1つの胞子嚢を壊したようす
(1)ナガバヤブソテツ、胞子頂部のようす
(2)ナガバヤブソテツ、胞子側面のようす