岩上に咲くリンドウ。2022年10月22日 奥多摩 日原
ひろちょん氏にご案内していただき、日原周辺を歩いてきました。今年の春は日原方面の谷はまだ通行止めが多かったのですが、現在は入山できるようで奥多摩駅は朝早くから川乗山方面に行く人などで大変混んでいました。良い天気に恵まれいろいろなシダを観察することができました。

ヤマクラマゴケ
好石灰岩性のシダ。石灰岩地帯の岩上に生育。明るいところに生育する株は紅葉し始めていた。
石灰岩上に生育するヤマクラマゴケ。2022年10月22日 奥多摩 日原
①石灰岩上に生育するヤマクラマゴケ

ヤマクラマゴケ、胞子のう穂。2022年10月22日 奥多摩 日原 ヤマクラマゴケ、胞子のう穂。2022年10月22日 奥多摩 日原
①②ヤマクラマゴケ、胞子のう穂




アカハナワラビ
岩場の林縁で観察。まだ紅葉していなかった。
岩場の林縁に生育すアカハナワラビ。2022年10月22日 奥多摩 日原
岩場の林縁に生育すアカハナワラビ 




スギラン
ウエットで深い山に生育するトウゲシバの仲間の着生性のシダです。樹上や切り立った岩壁に着生していました。

樹上に着生するスギラン。2022年10月22日 奥多摩 日原 樹上に着生するスギラン。2022年10月22日 奥多摩 日原 
①②樹上に着生するスギラン

切り立った岩壁に着生するスギラン。2022年10月22日 奥多摩 日原 切り立った岩壁に着生するスギラン。2022年10月22日 奥多摩 日原 
③④切り立った岩壁に着生するスギラン

切り立った岩壁に着生するスギラン。2022年10月22日 奥多摩 日原
⑤スギラン、胞子のう
 
※写真は望遠レンズで撮影された方のご厚意で頂きました。




ヒメウラジロ
好石灰岩性のシダ。日原の集落内の石垣に生育。
人家の石垣に生育するヒメウラジロ。2022年10月22日 奥多摩 日原 ヒメウラジロ、葉の裏側。2022年10月22日 奥多摩 日原 
①人家の石垣に生育するヒメウラジロ
②ヒメウラジロ、葉の裏側




ミヤマウラジロ
好石灰岩性のシダ。石灰岩を含むと思われる岩石上や数か所にわたり林内の一部の石垣に生育。推測であるが多分石垣の近くには石灰岩が存在するのではないかとおもわれる。
林内の一部の石垣に生育するミヤマウラジロ。2022年10月22日 奥多摩 日原
①林内の一部の石垣に生育するミヤマウラジロ

ミヤマウラジロ、葉身。2022年10月22日 奥多摩 日原 ミヤマウラジロ、葉身裏側。2022年10月22日 奥多摩 日原 
②ミヤマウラジロ、葉身
③ミヤマウラジロ、葉身裏側




イチョウシダ
好石灰岩性のシダ。多くの場合石灰岩上にのみ生育する。
石灰岩上に生育するイチョウシダ。2022年10月22日 奥多摩 日原 石灰岩上に生育するイチョウシダ。2022年10月22日 奥多摩 日原
①②石灰岩上に生育するイチョウシダ




トキワシダ
ウエットで切り立った日陰の岩壁に3~4株生育していた。
ウエットで切り立った日陰の岩壁に生育するトキワシダ。2022年10月22日 奥多摩 日原 
①ウエットで切り立った日陰の岩壁に生育するトキワシダ

トキワシダ、中軸上に「むかご」をつける。2022年10月22日 奥多摩 日原 トキワシダ、胞子のう群。2022年10月22日 奥多摩 日原 
トキワシダ、中軸上につくむかご 
トキワシダ、胞子のう群




ミサクボシダか
好石灰岩性のシダ。ミサクボシダ(トキワシダ×オクタマシダ)かトキワシダの個体変異の可能性がある。トキワシダは近くに生えていたが、オクタマシダは観察できなかった。切り立った岩壁。羽片の切れ込みは両種の中間。まだ胞子の様子は観察していない。改めて調べてみたい。
ウエットな切り立った岩壁生育するミサクボシダか。2022年10月22日 奥多摩 日原 ミサクボシダか、葉身。2022年10月22日 奥多摩 日原 
①ウエットな切り立った岩壁生育するミサクボシダか
②ミサクボシダか、葉身




クモノスシダ
石灰岩上や石灰岩を含むと思われる岩上に生育する。
石灰岩のザレ場に生育するクモノスシダ。2022年10月22日 奥多摩 日原 




イセザキトラノオ
コバノヒノキシダとクモノスシダの雑種。両種が生えていることろで時々見られる。
両親が生える石垣で見られるイセザキトタノオ(コバノヒノキシダ×クモノスシダ)。2022年10月22日 奥多摩 日原 
①イセザキトラノオ(コバノヒノキシダ×クモノスシダ)




ヒメヤワラシダか
同行の方から教えていただく。深い山の渓谷の岩壁下部および岩屑の堆積上に群生していた。深い山中を広い範囲にわたり歩いたが1地点でしか生育を確認できなかった。葉の長さは35~45㎝。羽片葉細長く幅は1㎝程度。上下の羽片間の隙間葉広く、葉身上部の羽片基部は翼を形成し中軸に流れる。サトヤワラシダとの区別点の一つである根茎のようすは確認することができなかった。
渓谷の岩壁に群生するヒメヤワラシダか。2022年10月22日 奥多摩 日原 渓谷の岩壁に群生するヒメヤワラシダか。2022年10月22日 奥多摩 日原
①渓谷の岩壁に群生するヒメヤワラシダか
②渓谷の岩壁に群生するヒメヤワラシダか

ヒメヤワラシダか、葉身。2022年10月22日 奥多摩 日原 ヒメヤワラシダか、上下の羽片の間隔は広い。2022年10月22日 奥多摩 日原
③④ヒメヤワラシダか、葉身

ヒメヤワラシダか、葉身下部。2022年10月22日 奥多摩 日原 ヒメヤワラシダか、葉身上部の羽片基部は翼を形成し中軸に流れる葉身上部。2022年10月22日 奥多摩 日原
⑤ヒメヤワラシダか、葉身下部
⑥ヒメヤワラシダか、葉身上部




キンモウワラビ
石灰岩上や石灰岩のザレ場、石灰岩を含むと思われる岩上に生育する。
石灰岩のザレ場に生育するキンモウワラビ。2022年10月22日 奥多摩 日原 60~70㎝の葉を広げるキンモウワラビ。2022年10月22日 奥多摩 白丸
①石灰岩のザレ場に生育するキンモウワラビ
②60~70㎝の葉を広げるキンモウワラビ 




リョウトウイタチシダ
この辺りの標高ではイワオオイタチシダは確認されず、イワイタチシダ・イヌイワイタチシダ・リョウトウイタチシダの3種が生育する。
岩壁に生育するリョウトウイタチシダ。2022年10月22日 奥多摩 日原 
①岩壁に生育するリョウトウイタチシダ 




イワイタチシダ
切り立った岩壁上に生育する。小さい個体を身にすることが多いが、大きな個体では40㎝に達する。
岩壁に生育するイワイタチシダ。2022年10月22日 奥多摩 日原 岩壁に生育するイワイタチシダ。2022年10月22日 奥多摩 日原
①②岩壁に生育するイワイタチシ 




ミサキカグマ
崖上部のザレ場や岩が露出する明るい林縁に生育する。
崖上部のザレ場に生育するミサキカグマ。2022年10月22日 奥多摩 日原
①崖上部のザレ場に生育するミサキカグマ




4回羽状複葉の大形のミサキカグマサクライカグマか
サクライカグマかとして掲載いたしましたが、葉の色や羽片・小羽片の形やつく角度などから、大形のミサキカグマに訂正します。2023年1月8日

上部を樹冠に覆われた岩場に生育する。4回羽状複葉になる大形のミサキカグマサクライカグマかと思われる。葉の大きさは35~45㎝、黄緑色。
上部を樹冠に覆われた岩場に生育する大形のミサキカグマ<del>サクライカグマか</del>。2022年10月22日 奥多摩 日原
①上部を樹冠に覆われた岩場に生育する大形のミサキカグマサクライカグマか

大形のミサキカグマ<del>サクライカグマか</del>、葉身。2022年10月22日 奥多摩 日原 大形のミサキカグマ<del>サクライカグマか</del>、葉身下部。2022年10月22日 奥多摩 日原
①大形のミサキカグマサクライカグマか、葉身
①大形のミサキカグマサクライカグマか、葉身下部



参考画像 サクライカグマ 相模川支流の渓谷
ウエットな渓谷の岩が露出する崖に生育するサクライカグマ。2022年10月16日 相模原市 藤野 サクライカグマ、葉身下部。2022年10月22日 2022年10月16日 相模原市 藤野
①ウエットな渓谷の岩が露出する崖に生育するサクライカグマ
②サクライカグマ、葉身下部




サジラン
高い崖の上に生育する大木の樹幹に生育していました。崖下に落下した幹に着生していました。本来なら観察できないところですがラッキーでした。
サジラン、葉身。2022年10月22日 奥多摩 日原 サジラン、胞子のう群。2022年10月22日 奥多摩 日原 
①サジラン、葉身
②サジラン、胞子のう群

落葉広葉樹の樹上に着生するサジラン。2022年10月22日 奥多摩 日原 サジラン、胞子のう群。2022年10月22日 奥多摩 日原 
①②倒木上に群生するサジラン

落葉広葉樹の樹幹に着生するサジラン。2022年10月22日 奥多摩 日原 落葉広葉樹の樹幹に着生するサジラン。2022年10月22日 奥多摩 日原 
①②倒木上に群生するサジラン





ビロウドシダ
好石灰岩性のシダ。石灰岩や石灰岩を含むと思われる混在岩などに広く生育する。
切り立った岩壁ん生育するビロウドシダ。2022年10月22日 奥多摩 日原
①切り立った岩壁ん生育するビロウドシダ




イワオモダカ
好石灰岩性のシダ。日原を歩けばすぐに目につく。人家の石垣に点在して生育。人家で栽培していたものが逃げ出したとも考えられるが、日原集落は石灰岩上に立つ集落で、好石灰岩性のシダとしてはイワオモダカ以外にも人家の周りでヒメウラジロ、ミヤマウラジロ、ビロウドシダを観察することができる。
人家の石垣に生育するイワオモダカ。2022年10月22日 奥多摩 日原 イワオモダカ、葉身。2022年10月22日 奥多摩 日原
①人家の石垣に生育するイワオモダカ
②イワオモダカ、葉身




エゾデンダ
切り立った岩壁に生育。葉柄基部には辺縁が淡色の栗色の鱗片がつく。
切り立った岩壁に生育するエゾデンダ。2022年10月22日 奥多摩 日原 切り立った岩壁に生育するエゾデンダ。2022年10月22日 奥多摩 日原 
①②切り立った岩壁に生育するエゾデンダ

エゾデンダ、葉柄基部には辺縁に鋸歯があり、辺縁が淡色の栗色の鱗片がつく。2022年10月22日 奥多摩 日原 エゾデンダ、根茎先端には辺縁が淡色の栗色の鱗片がつく。2022年10月22日 奥多摩 日原 
①②エゾデンダ、根茎および葉柄基部の鱗片

エゾデンダ、胞子のう群。2022年10月22日 奥多摩 日原 エゾデンダ、胞子のう群。2022年10月22日 奥多摩 日原 
①②エゾデンダ、胞子のう群




好石灰岩性の種子植物
コシオガマ。2022年10月22日 奥多摩 日原 &show(): The style ref(filename,pagename) is ambiguous and become obsolete. Please try ref(pagename/filename);
①コシオガマ
②カワラサイコの仲間

葉の表面に棘状の突起があるタイトゴメの仲間。2022年10月22日 奥多摩 日原 葉の表面に棘状の突起があるタイトゴメの仲間。2022年10月22日 奥多摩 日原
③④葉の表面に棘状の突起があるタイトゴメの仲間




そのほかの種子植物
岩壁ん生育するジンジソウとハコネシダ。2022年10月22日 奥多摩 日原 岩壁ん生育するジンジソウとハコネシダ。2022年10月22日 奥多摩 日原
①②ジンジソウ

岩壁ん生育するダイモンジソウ。2022年10月22日 奥多摩 日原
③ダイモンジソウ

カマツカ。2022年10月22日 奥多摩 日原 コバノガマズミ。2022年10月22日 奥多摩 日原
④カマツカ
⑤コバノガマズミ