人家の庭先の木に着生した薄いピンクのセッコク。2022年5月28日 奥多摩

日原方面を歩く予定でしたが、観察予定地が数年前の台風の影響でがけ崩れのため立ち入り禁止になっているところが多く、皆さんと話し合い日原での観察はあきらめました。当日、現地で連絡がうまく取れず、すでにバスに乗車された参加予定者の方が日原に向かわれるなど大変ご迷惑をおかけいたしました。今後、同様なことが起こらないように十分注意していきたいと思います。なお、今回は貴重なシダが観察されていますので、保護の意味で生育地は「奥多摩」とだけ記載しました。


チャセンシダ属の仲間
コバノヒノキシダ、トキワトラノオ、イワトラノオ、オクタマシダ、ミタケトラノオ(イワトラノオ×コバノヒノキシダ)、アイトキワトラノオ(トキワトラノオ×コバノヒノキシダ)などが見られました。

オクタマシダ
渓谷沿い、上部を樹冠に覆われた切り立った岩壁の上部に生育。
上部を樹冠に覆われた切り立った岩壁の上部に生育するオクタマシダ。2022年5月28日 奥多摩 上部を樹冠に覆われた切り立った岩壁の上部に生育するオクタマシダ(最上部中央)。2022年5月28日 奥多摩
①②上部を樹冠に覆われた切り立った岩壁の上部に生育するオクタマシダ 




ミタケトラノオか(イワトラノオ×コバノヒノキシダ)
主にイワトラノオが群生する林内の石垣で、時々観察されるシダ。ただ、まだ胞子の様子を確認していない。胞子の様子が乱れていればミタケトラノオ(イワトラノオ×コバノヒノキシダ)と推定することができる。改めて胞子が熟す頃に確認してみたい。

標本1
林内の石垣に生育するミタケトラノオ(イワトラノオ×コバノヒノキシダ)とイワトラノオ(右下)。2022年5月28日 奥多摩 林内の石垣に生育するミタケトラノオ(イワトラノオ×コバノヒノキシダ)。2022年5月28日 奥多摩
①②ミタケトラノオか(イワトラノオ×コバノヒノキシダ)


標本2
林内の石垣に生育するミタケトラノオ(イワトラノオ×コバノヒノキシダ)とイワトラノオ(左)。2022年5月28日 奥多摩 林内の石垣に生育するミタケトラノオ(イワトラノオ×コバノヒノキシダ)。2022年5月28日 奥多摩
①②ミタケトラノオか(イワトラノオ×コバノヒノキシダ)


標本3
林内の石垣に生育するミタケトラノオ(イワトラノオ×コバノヒノキシダ)。2022年5月28日 奥多摩 林内の石垣に生育するミタケトラノオ(イワトラノオ×コバノヒノキシダ)。2022年5月28日 奥多摩
①ミタケトラノオか(イワトラノオ×コバノヒノキシダ)
②ミタケトラノオか、中軸向軸側




イセザキトラノオ(クモノシシダ×コバノヒノキシダ)再調査時に観察
林内の薄暗い石垣、コバノヒノキシダが主に生えている長い石垣。石垣はモルタルで固定されている。途中、クモノスシダが生育せている場所があり、その場所で観察された。石垣の中の地質の様子はわからないが、この辺りなので石灰岩質の岩が近くにあるのであろうか。
暗い石垣に生育するイセザキトラノオ。2022年6月25日 奥多摩 イセザキトラノオ。2022年6月25日 奥多摩
①暗い石垣に生育するイセザキトラノオ
②イセザキトラノオ

イセザキトラノオ、葉身。2022年6月25日 奥多摩 イセザキトラノオ、羽片。2022年6月25日 奥多摩
③イセザキトラノオ、葉身
④イセザキトラノオ、羽片





メシダ属の仲間

オオヒメワラビ
明るい林内の沢沿いや、高茎草本とともにウエットな林縁に生育。葉柄や中軸には褐色~黒褐色の鱗片が貼りつくようにつく。葉の大きさは80~100㎝、幅の広い長卵形、3回羽状深~中裂。羽軸には翼がある。1つの胞子のうを壊すと30個程度胞子が確認できる。わずかに歪な胞子が見られるが、ほとんどの胞子の形は整いきれいである。

林内の沢沿いに生育するオオヒメワラビ。2022年5月28日 奥多摩 ウエットな林縁に高茎草本とともに生育するオオヒメワラビ。2022年5月28日 奥多摩
①林内の沢沿いに生育するオオヒメワラビ
②ウエットな林縁に高茎草本とともに生育するオオヒメワラビ

オオヒメワラビ、羽片には翼がある。2022年5月28日 奥多摩 オオヒメワラビ、羽片。2022年5月28日 奥多摩
③④オオヒメワラビ、羽片

オオヒメワラビ、羽片裏側。2022年5月28日 奥多摩 オオヒメワラビ、羽片には幅の広い翼がある。2022年5月28日 奥多摩
⑤オオヒメワラビ、羽片裏側
⑥オオヒメワラビ、羽片の翼

オオヒメワラビ、胞子数は30個程度確認でき無融合生殖種。胞子の形はほぼ整う。2022年5月28日 奥多摩 オオヒメワラビ、胞子数は30個程度確認でき無融合生殖種。胞子の形はほぼ整う。2022年5月28日 奥多摩
⑤⑥オオヒメワラビ、1つの胞子のうを壊したようす

オオヒメワラビ、胞子1側面。2022年5月28日 奥多摩 オオヒメワラビ、胞子1上面。2022年5月28日 奥多摩
⑤オオヒメワラビ、胞子1側面
⑥オオヒメワラビ、胞子1上面

オオヒメワラビ、胞子2側面。2022年5月28日 奥多摩 オオヒメワラビ、胞子2上面。2022年5月28日 奥多摩
⑤オオヒメワラビ、胞子2側面
⑥オオヒメワラビ、胞子2上面

オオヒメワラビ、胞子3側面。2022年5月28日 奥多摩 オオヒメワラビ、胞子3上面。2022年5月28日 奥多摩
⑤オオヒメワラビ、胞子3側面
⑥オオヒメワラビ、胞子3上面





オオヒメワラビモドキか羽軸の翼が狭いオオヒメワラビの仲間か
オオヒメワラビモドキ
※再調査時に下部羽片が2回羽状複葉に分かれるやや大きな個体を観察し、訂正いたします。2022年7月1日
林内の日陰の沢沿いの岩場周辺に生育。葉柄や中軸には黒褐色の鱗片が開出して棘のようにつくことが多いがあまり目立たない個体もみられる。葉の大きさは45~70㎝、卵状披針形、2回羽状深裂する。大きな個体では2回羽状複葉にりオオヒメワラビに似てくるが、翼の幅はオオヒメワラビに比べると明らかに狭い。
林内の沢沿いの岩場周辺に生育するオオヒメワラビモドキ。2022年5月28日 奥多摩 林内の沢沿いの岩場周辺に生育するオオヒメワラビモドキ。2022年5月28日 奥多摩
①②林内の沢沿いの岩場周辺に生育するオオヒメワラビモドキか翼が狭いオオヒメワラビの仲間か

オオヒメワラビモドキ、葉柄上部には黒褐色の鱗片が開出してつく。2022年5月28日 奥多摩 オオヒメワラビモドキ、中軸には黒褐色の鱗片が開出してつく。2022年5月28日 奥多摩
③オオヒメワラビモドキか翼が狭いオオヒメワラビの仲間か、葉柄上部の鱗片
④オオヒメワラビモドキか翼が狭いオオヒメワラビの仲間か、中軸の鱗片

オオヒメワラビモドキか翼が狭いオオヒメワラビの仲間か、羽片。2022年5月28日 奥多摩 オオヒメワラビモドキか翼が狭いオオヒメワラビの仲間か、羽片裏側。2022年5月28日 奥多摩
⑤オオヒメワラビモドキか翼が狭いオオヒメワラビの仲間か、羽片
⑥オオヒメワラビモドキか翼が狭いオオヒメワラビの仲間か、羽片裏側

オオヒメワラビモドキか翼が狭いオオヒメワラビの仲間か、胞子のう群。2022年5月28日 奥多摩 
⑦オオヒメワラビモドキか翼が狭いオオヒメワラビの仲間か、胞子のう群




大形の株
再調査の時に林内、沢沿いの岩場で観察。葉の大きさは70~80㎝。オオヒメワラビに似てくるが、羽軸にできる翼は狭い。
翼が狭いオオヒメワラビの仲間。2022年6月25日 奥多摩 翼が狭いオオヒメワラビの仲間。2022年6月25日 奥多摩  
⑧翼が狭いオオヒメワラビの仲間
⑨翼が狭いオオヒメワラビの仲間、葉身

翼が狭いオオヒメワラビの仲間、羽軸の翼はオオヒメワラビに比べると狭い。2022年6月25日 奥多摩 翼が狭いオオヒメワラビの仲間、羽軸の翼はオオヒメワラビに比べると狭い。2022年6月25日 奥多摩  
⑩⑪翼が狭いオオヒメワラビの仲間、狭い羽軸の翼

翼が狭いオオヒメワラビの仲間、中軸。2022年6月25日 奥多摩 
⑫翼が狭いオオヒメワラビの仲間、中軸





イノデの仲間
シムライノデ、ツヤナシイノデ、イワシロイノデ、イノデモドキ、サイゴクイノデ、カタイノデ、イノデ、アイアスカイノデ、オンガタイノデ、アカメイノデなどがみられました。

イワシロイノデ
ほとんど、ツヤナシイノデばかりであったが、イワシロイノデはわずかにみられた。葉柄の鱗片は淡褐色で幅に広いものが混ざる。中軸の鱗片は広披針形~披針形。葉は艶のない鮮緑色~艶のない暗青緑色。胞子のう群は葉身の上半分程度につき、下部ではやや辺縁寄りにつくことがあり、上部では中間につく。
スギ・ヒノキ植林地に生育するイワシロイノデ。2022年5月28日 奥多摩 
①スギ・ヒノキ植林地に生育するイワシロイノデ

イワシロイノデ、葉身中部。2022年5月28日 奥多摩 イワシロイノデ、羽片。2022年5月28日 奥多摩 
②イワシロイノデ、葉身中部 
③イワシロイノデ、羽片

イワシロイノデ、葉柄の鱗片。2022年5月28日 奥多摩 イワシロイノデ、葉柄の鱗片。2022年5月28日 奥多摩 
④⑤イワシロイノデ、中軸の鱗片

イワシロイノデ、中軸の鱗片。2022年5月28日 奥多摩 イワシロイノデ、中軸の鱗片。2022年5月28日 奥多摩 
④⑤イワシロイノデ、中軸の鱗片

イワシロイノデ、下側の胞子のう群は辺縁寄りにつくことがある。2022年5月28日 奥多摩 イワシロイノデ、上部の胞子のう群は中間につく。2022年5月28日 奥多摩 
⑥⑦イワシロイノデ、胞子のう群




アイカタイノデ(黄緑色type)シムライノデ※国内希少野生動植物種 採取禁止
※観察会当時、胞子の成熟度が微妙で雑種と判別できませんでした。現地でこのシダを複数の方に確認していただいたり、詳しい方に生葉を見ていたりして誤りをご指摘いただきました。訂正いたします。2022年7月1日
スギ・ヒノキ林植林地内で3数株見られました。正確に数えていませんが一定数生育しているのではないかと考えられます。同行の方が胞子のう群の付く位置や葉柄基部の栗色の鱗片に気づかれ生育を確認することができました。葉の大きさは40~80㎝。葉の色はカタイノデに似てい黒みを帯びた黄緑色、表面はほぼ平滑。小羽片の芒(のぎ)はやや長い。葉柄の鱗片は辺縁が淡色の濃い栗色で基部の鱗片は多少巻き気味。胞子のう群は辺縁寄りにつく。国内希少野生動植物種に指定されている採取禁止の見るだけのシダです。種の保全のためにも絶対に採取は控えなければならないシダです。(詳しい方に写真を見ていただきました。)

スギ・ヒノキ植林地に生育するアイカタイノデ(黄緑色type)<del>シムライノデ</del>。2022年5月28日 奥多摩 アイカタイノデ(黄緑色type)<del>シムライノデ</del>、葉身。2022年5月28日 奥多摩 
①スギ・ヒノキ植林地に生育するアイカタイノデ(黄緑色type)シムライノデ
②アイカタイノデ(黄緑色type)シムライノデ、葉身

アイカタイノデ(黄緑色type)<del>シムライノデ</del>、葉柄下部の鱗片(拡大)2022年5月28日 奥多摩 アイカタイノデ(黄緑色type)<del>シムライノデ</del>、葉柄下部の鱗片(拡大)2022年5月28日 奥多摩
⑤⑥アイカタイノデ(黄緑色type)シムライノデ、葉柄下部の鱗片(拡大)

アイカタイノデ(黄緑色type)<del>シムライノデ</del>、中軸下部の鱗片。2022年5月28日 奥多摩 アイカタイノデ(黄緑色type)<del>シムライノデ</del>、中軸下部の鱗片。2022年5月28日 奥多摩 
⑦アイカタイノデ(黄緑色type)シムライノデ、中軸下部の鱗片 
⑧アイカタイノデ(黄緑色type)シムライノデ、中軸の鱗片

アイカタイノデ(黄緑色type)<del>シムライノデ</del>、羽片。2022年5月28日 奥多摩 
⑨アイカタイノデ(黄緑色type)シムライノデ、羽片

アイカタイノデ(黄緑色type)<del>シムライノデ</del>、小羽片辺縁には長い棘状突起が発達する。2022年5月28日 奥多摩 アイカタイノデ(黄緑色type)<del>シムライノデ</del>、小羽片辺縁には長い棘状突起が発達する。2022年5月28日 奥多摩
⑪⑫アイカタイノデ(黄緑色type)シムライノデ、小羽片辺縁の棘状突起

アイカタイノデ(黄緑色type)<del>シムライノデ</del>、羽片裏側。2022年5月28日 奥多摩 アイカタイノデ(黄緑色type)<del>シムライノデ</del>、胞子のう群。2022年5月28日 奥多摩
⑬アイカタイノデ(黄緑色type)シムライノデ、羽片裏側
⑭アイカタイノデ(黄緑色type)シムライノデ、胞子のう群

一緒に生えるカタイノデ(左)とアイカタイノデ(黄緑色type)<del>シムライノデ</del>(右)。2022年5月28日 奥多摩 カタイノデ(左)とアイカタイノデ(黄緑色type)<del>シムライノデ</del>(右)。2022年5月28日 奥多摩
⑮一緒に生えるカタイノデ(左)とアイカタイノデ(黄緑色type)シムライノデ(右)
⑯カタイノデ(左)とアイカタイノデ(黄緑色type)シムライノデ(右)





アイカタイノデ(暗緑色type)
アイアスカイノデとカタイノデの雑種と推測される。前出のアイカタイノデ(黄緑色type)と同じ林床に複数生育。アイカタイノデ(暗緑色type)とアイカタイノデ(黄緑色type)は混生するようにして生育。営林作業が進んだ林で林床はやや明るい。薄暗いところにも黄緑色typeは見られた。黄緑色typeは日焼けしたものと推測したいが、アイカタイノデには2つのtypeがあるのかもしれない。
アイカタイノデ(暗緑色type)。2022年6月25日 奥多摩 アイカタイノデ(暗緑色type)。2022年6月25日 奥多摩
①アイカタイノデ(暗緑色type)
②アイカタイノデ(暗緑色type)①の角度違い

アイカタイノデ(暗緑色type)、葉柄は長い。2022年6月25日 奥多摩 アイカタイノデ(暗緑色type)、葉柄の鱗片。2022年6月25日 奥多摩
③アイカタイノデ(暗緑色type)、葉柄
④アイカタイノデ(暗緑色type)、葉柄の鱗片

アイカタイノデ(暗緑色type)、葉柄下部の鱗片。2022年6月25日 奥多摩 アイカタイノデ(暗緑色type)、葉柄下部の鱗片。2022年6月25日 奥多摩
⑤⑥アイカタイノデ(暗緑色type)、葉柄下部の鱗片

アイカタイノデ(暗緑色type)、中軸下部の鱗片。2022年6月25日 奥多摩
⑦アイカタイノデ(暗緑色type)、中軸下部の鱗片

アイカタイノデ(暗緑色type)、葉身。2022年6月25日 奥多摩 アイカタイノデ(暗緑色type)。2022年6月25日 奥多摩
⑧アイカタイノデ(暗緑色type)、葉身
⑨アイカタイノデ(暗緑色type)、羽片

アイカタイノデ(暗緑色type)、葉身。2022年6月25日 奥多摩 アイカタイノデ(暗緑色type)。2022年6月25日 奥多摩
⑩アイカタイノデ(暗緑色type)、最下羽片
⑪アイカタイノデ(暗緑色type)、小羽片

アイカタイノデ(暗緑色type)、羽片裏側。2022年6月25日 奥多摩 アイカタイノデ(暗緑色type)、胞子のう群ははじけずに固まる。2022年6月25日 奥多摩
⑫アイカタイノデ(暗緑色type)、羽片裏側
⑬アイカタイノデ(暗緑色type)、はじけない胞子のう群




葉柄が短いアイアスカイノデ
アイカタイノデをシムライノデと間違えた同じ林に複数株が生育。葉の独特の光沢があり葉柄が短い。複数の方に確認いただきました。
葉柄が短いアイアスカイノデ。2022年6月25日 奥多摩 葉柄が短いアイアスカイノデ、羽片。2022年6月25日 奥多摩
①葉柄が短いアイアスカイノデ
①葉柄が短いアイアスカイノデ、羽片

葉柄が短いアイアスカイノデ、葉柄下部の鱗片。2022年6月25日 奥多摩 葉柄が短いアイアスカイノデ、葉柄の鱗片。2022年6月25日 奥多摩
①葉柄が短いアイアスカイノデ、葉柄下部の鱗片
①葉柄が短いアイアスカイノデ、葉柄の鱗片

葉柄が短いアイアスカイノデ、下部の胞子のう群。2022年6月25日 奥多摩 葉柄が短いアイアスカイノデ、上部の胞子のう群。2022年6月25日 奥多摩
①葉柄が短いアイアスカイノデ、下部の胞子のう群
①葉柄が短いアイアスカイノデ、上部の胞子のう群

1つの胞子のうを壊したようす。アイアスカイノデ、胞子の数・胞子の大きさ・形などから有性生殖種。2022年6月25日 奥多摩 葉柄が短いアイアスカイノデ、胞子。2022年6月25日 奥多摩
①葉柄が短いアイアスカイノデ、1つの胞子のうを壊したようす
①葉柄が短いアイアスカイノデ、胞子




オシダ属の仲間
マルバヌカイタチシダモドキ、ベニシダ、オオベニシダ、キノクニベニシダ、ミサキカグマ、イヌイワイタチシダ、リョウトウイタチシダ、オオイタチシダ(アオニオオイタチシダ)などがみられました。

イヌイワイタチシダ
ヤマイタチシダは確認できず、イヌイワイタチシダばかりであった。生育しているところは岩上で林床では見られなかった。葉面の端はヤマイタチシダ程内曲せず、葉柄の鱗片は開出気味につく。
日陰の岩上に生育するイヌイワイタチシダ。2022年5月28日 奥多摩 イヌイワイタチシダ、葉柄の鱗片は開出ぎみにつくことがある。2022年5月28日 奥多摩
①日陰の岩上に生育するイヌイワイタチシダ
②イヌイワイタチシダ、葉柄の鱗片

イヌイワイタチシダ、葉身。2022年5月28日 奥多摩 イヌイワイタチシダ、最下羽片。2022年5月28日 奥多摩
③イヌイワイタチシダ、葉身
④イヌイワイタチシダ、最下羽片





マルバヌカイタチシダモドキ
切り立ったチャートの岩場の岩上や岩上に薄く表土が載った林床に生育。周辺に3~4株生育を確認。
以前から気になっていたが(以前はエンシュウベニシダとして記載していた)、今回は状態の良い葉を観察することができた。
葉柄には濃褐色~黒褐色・披針形の鱗片をつける。葉の大きさは60~70㎝、葉は厚みがあり、鮮緑色~濃緑色、光沢は弱い。羽片には短柄があり中軸に直角につき先端はやや鎌曲する。小羽片は幅が広く先端は円頭、辺縁には明瞭な鋸歯がある。胞子のう群はやや中肋寄り(ベニシダ程度)。

林内の岩場の急斜面に薄い表土が載った急斜面に生育するマルバヌカイタチシダモドキ。2022年5月28日 奥多摩 マルバヌカイタチシダモドキ、小羽片は幅が広く鋸歯が目立つ。2016年9月25日 奥多摩 
①林内の岩場の急斜面に薄い表土が載った急斜面に生育するマルバヌカイタチシダモドキ

マルバヌカイタチシダモドキ、葉身。2022年5月28日 奥多摩 マルバヌカイタチシダモドキ、葉身裏側。2022年5月28日 奥多摩 
②マルバヌカイタチシダモドキ、葉身 
③マルバヌカイタチシダモドキ、葉身裏側

マルバヌカイタチシダモドキ、葉柄下部の鱗片。2016年9月25日 奥多摩 マルバヌカイタチシダモドキ、葉柄下部の鱗片。2016年9月25日 奥多摩 マルバヌカイタチシダモドキ、葉柄下部の鱗片。2022年5月28日 奥多摩 マルバヌカイタチシダモドキ、葉柄下部の鱗片。2022年5月28日 奥多摩 
④⑤⑥⑦マルバヌカイタチシダモドキ、葉柄下部の鱗片

マルバヌカイタチシダモドキ、新芽。2022年5月28日 奥多摩 マルバヌカイタチシダモドキ、新芽中軸の鱗片。2022年5月28日 奥多摩 
⑧マルバヌカイタチシダモドキ、新芽
⑨マルバヌカイタチシダモドキ、新芽中軸の鱗片

マルバヌカイタチシダモドキ、最下羽片。2022年5月28日 奥多摩 マルバヌカイタチシダモドキ、最下羽片。2022年5月28日 奥多摩 
⑩⑪マルバヌカイタチシダモドキ、最下羽片

マルバヌカイタチシダモドキ、最下羽片基部。2022年5月28日 奥多摩 マルバヌカイタチシダモドキ、最下羽片基部。2022年5月28日 奥多摩 
⑫⑬マルバヌカイタチシダモドキ、最下羽片基部

マルバヌカイタチシダモドキ、羽片。2022年5月28日 奥多摩 マルバヌカイタチシダモドキ、羽片裏側。2022年5月28日 奥多摩 
⑭マルバヌカイタチシダモドキ、羽片
⑮マルバヌカイタチシダモドキ、羽片裏側

マルバヌカイタチシダモドキ、胞子のう群。2022年5月28日 奥多摩 マルバヌカイタチシダモドキ、胞子のう群。2016年9月25日 奥多摩 
⑯⑰マルバヌカイタチシダモドキ、胞子のう群


再調査の時に撮影
マルバヌカイタチシダモドキ、新葉の展開。2022年6月25日 奥多摩 マルバヌカイタチシダモドキ、新葉の展開。2022年6月25日 奥多摩
⑱⑲マルバヌカイタチシダモドキ、新葉の展開

マルバヌカイタチシダモドキ、新葉上部。2022年6月25日 奥多摩
⑳マルバヌカイタチシダモドキ、新葉上部

マルバヌカイタチシダモドキ、葉柄下部の鱗片。2022年6月25日 奥多摩 マルバヌカイタチシダモドキ、葉柄下部の鱗片。2022年6月25日 奥多摩 マルバヌカイタチシダモドキ、葉柄下部の鱗片。2022年6月25日 奥多摩
㉑㉒㉓マルバヌカイタチシダモドキ、葉柄下部の鱗片

マルバヌカイタチシダモドキ、新葉の展開。2022年6月25日 奥多摩 マルバヌカイタチシダモドキ、新葉の展開。2022年6月25日 奥多摩
㉔マルバヌカイタチシダモドキ、下部羽片の胞子のう群
㉕マルバヌカイタチシダモドキ、胞子のう群




アイノコクマワラビ
オクマワラビとクマワラビの雑種と推定される。葉身下部の小羽片は先端がとがり、葉脈は明瞭に窪む。葉身上部の胞子のう群をつける羽片は短縮しない。葉脈が窪んでいるオクマワラビあるいは葉脈が窪まず胞子をつけた羽片が短縮しないクマワラビも見かけるので、小羽片の先の尖り具合や鱗片の色などよく観察する必要がある。胞子を観察することが確実であるが、胞子が成熟するとわずかな期間で胞子を散らしてしまうので難しい。

アイノコクマワラビ、葉は大きくなり60~80㎝。2022年5月28日 奥多摩 アイノコクマワラビ、葉柄の鱗片。2022年5月28日 奥多摩
①アイノコクマワラビ
②アイノコクマワラビ、葉柄の鱗片

アイノコクマワラビ、葉身下部。2022年5月28日 奥多摩 アイノコクマワラビ、葉身上部。2022年5月28日 奥多摩
③アイノコクマワラビ、葉身下部
④アイノコクマワラビ、葉身上部

アイノコクマワラビ、下部羽片の小羽片は先端が尖り、葉脈に沿って窪む。2022年5月28日 奥多摩 アイノコクマワラビ、胞子をつけた羽片と胞子をつけない羽片の形は同じ。2022年5月28日 奥多摩
⑤アイノコクマワラビ、下部羽片
⑥アイノコクマワラビ、胞子をつけた羽片と胞子をつけない羽片



製作中。今後、少しずつ紹介いたします。