雨の後で水量は多いが水は澄んでいた。2022年9月10日 西沢渓谷

西沢渓谷を歩きました。少し距離はありますが1周しました。渓谷の入り口標高は1100mで最奥部では1400mになります。7月の下見の時に観察したシダも一緒に紹介いたします。

ミヤマシケシダの仲間 3種
西沢渓谷にはミヤマシケシダの仲間が3種生育しています。ハクモウイノデミヤマシケシダウスゲミヤマシケシダの3種です。その他にもこれら3種の雑種かもしれない個体個体1個体2?、がいくつか観察されていますが胞子の様子を観察できていません。西沢渓谷では標高により住み分けが行われているように見られます。ハクモウイノデは標高1100mまで生育。そこから上ではハクモウイノデは見られずミヤマシケシダが見られます。ウスゲミヤマシケシダはさらにやや標高の高いところおよそ1250m以上で観察されました。
※西沢渓谷の観察路以外は歩いていませんので、さらに標高の高いところや逆に標高の低いところではどのようなミヤマシケシダの仲間が生育しているのか調べなければならないと思います。また、雑種かもしれないシダについては今後少しずつ整理し掲載いたします。
標高1100mあたりで見られるハクモウイノデ。2022年9月10日 西沢渓谷 標高1100mあたりで見られるハクモウイノデ。2022年9月10日 西沢渓谷
①標高1100mあたりで見られるハクモウイノデ
②ハクモウイノデ、葉柄




ヒメコケシノブ
コケシノブの仲間としてはそれほどウエットではない岩壁や切り立った崖に生育。一般にあまりウエットではない崖や岩の隙間に小形(2㎝程度)のヒメノキシノブが生育するが、ウエットな崖では大形(3~4㎝)の個体が生育する。葉は2~3回羽状に分かれ、黄緑色、裂片の先は円頭。胞子のう群は側羽片の先につけることもあるが、葉身の先にまとまってついたり穂状につけることが多い。1つの胞子のうには100個程度の胞子が確認でき、胞子には3稜があり球形、表面には細かい突起がある。
ウエットな崖まで生育するやや大形のヒメコケシノブ。22年7月18日 西沢渓谷
①ウエットな崖まで生育するやや大形のヒメコケシノブ

ウエットな崖まで生育するやや大形のヒメコケシノブ。22年4月14日 西沢渓谷 やや大形のヒメコケシノブ。22年4月14日 西沢渓谷
②ウエットな崖まで生育するやや大形のヒメコケシノブ
③やや大形のヒメコケシノブ

やや大形のヒメコケシノブ、葉身。22年7月18日 西沢渓谷 やや大形のヒメコケシノブ、葉身。22年7月18日 西沢渓谷
④⑤やや大形のヒメコケシノブ、葉身

やや大形のヒメコケシノブ、包膜。22年7月18日 西沢渓谷 やや大形のヒメコケシノブ、胞子のう。22年7月18日 西沢渓谷
⑥やや大形のヒメコケシノブ、包膜
⑦やや大形のヒメコケシノブ、胞子のう

やや大形のヒメコケシノブ、胞子数は104個程度確認。胞子の大きさ・形は整い有性生殖種と考えられる。22年7月18日 西沢渓谷 やや大形のヒメコケシノブ、胞子数は104個程度確認。胞子の大きさ・形は整い有性生殖種と考えられる。22年7月18日 西沢渓谷
⑧やや大形のヒメコケシノブ、1つの胞子のうを壊したようす、胞子数104個程度
⑨やや大形のヒメコケシノブ、1つの胞子のうを壊したようす、胞子数104個程度

やや大形のヒメコケシノブ、胞子数は90個程度確認。胞子の大きさ・形は整い有性生殖種と考えられる。22年7月18日 西沢渓谷 やや大形のヒメコケシノブ、胞子数は94個程度確認。胞子の大きさ・形は整い有性生殖種と考えられる。22年7月18日 西沢渓谷
⑩やや大形のヒメコケシノブ、1つの胞子のうを壊したようす、胞子数90個程度
⑪やや大形のヒメコケシノブ、1つの胞子のうを壊したようす、胞子数94個程度

やや大形のヒメコケシノブ、胞子数は84個程度確認。胞子の大きさ・形は整い有性生殖種と考えられる。22年7月18日 西沢渓谷
⑫やや大形のヒメコケシノブ、1つの胞子のうを壊したようす、胞子数84個程度

やや大形のヒメコケシノブ、胞子1上面のようす。22年7月18日 西沢渓谷 やや大形のヒメコケシノブ、胞子1側面のようす。22年7月18日 西沢渓谷
⑬やや大形のヒメコケシノブ、胞子1上面のようす
⑭やや大形のヒメコケシノブ、胞子1側面のようす

やや大形のヒメコケシノブ、胞子2。22年7月18日 西沢渓谷
⑮やや大形のヒメコケシノブ、胞子2




タカネサトメシダ似のシダ
タカネサトメシダに似るが以下の点で異なる①葉身の形が三角形ぽくなく長卵形。②3回羽状深裂ではなく3回羽状中裂である。

上部を樹冠に覆われた渓谷沿いの岩が露出する林床に生育。根茎は直立。葉柄基部の鱗片は膜質で淡褐色。葉柄は淡緑色で葉身と同長。葉の大きさは30~40㎝、鮮緑色~濃緑色、長卵形~三角形、3回羽状中裂~深裂に分かれる。羽片は有柄で中軸に開出してつく。胞子嚢群は小羽軸寄りにつき、包膜の辺縁は和紙を裂いたようにほつれる。
標本1
渓谷沿いウエットな林床に生育するタカネサトメシダ<del>似のシダ</del>。2022年7月22日 西沢渓谷
①渓谷沿いウエットな林床に生育するタカネサトメシダ似のシダ

タカネサトメシダ<del>似のシダ</del>、葉身。2022年7月22日 西沢渓谷 タカネサトメシダ<del>似のシダ</del>、葉柄は淡緑色で葉身と同長かそれよりも長い。2022年7月22日 西沢渓谷 
②タカネサトメシダ似のシダ、葉身
③タカネサトメシダ似のシダ、葉柄

タカネサトメシダ<del>似のシダ</del>、葉柄は淡緑色。2022年7月22日 西沢渓谷 タカネサトメシダ<del>似のシダ</del>、葉柄には淡褐色・膜質の鱗片が貼りつくようにつく。2022年7月22日 西沢渓谷  
④タカネサトメシダ似のシダ、葉柄
⑤タカネサトメシダ似のシダ、葉柄基部の鱗片




標本2
渓谷沿いウエットな林床に生育するタカネサトメシダ<del>似のシダ</del>。2022年7月22日 西沢渓谷
⑥渓谷沿いウエットな林床に生育するタカネサトメシダ似のシダ

タカネサトメシダ<del>似のシダ</del>、胞子のう群。2022年7月22日 西沢渓谷 タカネサトメシダ<del>似のシダ</del>、包膜の辺縁は和紙を裂いたようにほつれる。2022年7月22日 西沢渓谷 
⑦タカネサトメシダ似のシダ、胞子のう群
⑧タカネサトメシダ似のシダ、包膜

タカネサトメシダ<del>似のシダ</del>、胞子数は55個程度確認。胞子の大きさ・形は整い有性生殖種。2022年7月22日 西沢渓谷
⑨タカネサトメシダ似のシダ、1つの胞子のうを壊したようす

タカネサトメシダ<del>似のシダ</del>、胞子1側面。2022年7月22日 西沢渓谷 タカネサトメシダ<del>似のシダ</del>、胞子1上面。2022年7月22日 西沢渓谷
⑩タカネサトメシダ似のシダ、胞子側面
⑪タカネサトメシダ似のシダ、胞子上面

タカネサトメシダ<del>似のシダ</del>、胞子1側面。2022年7月22日 西沢渓谷 タカネサトメシダ<del>似のシダ</del>、胞子1上面。2022年7月22日 西沢渓谷
⑫タカネサトメシダ似のシダ、胞子側面
⑬タカネサトメシダ似のシダ、胞子上面




標本3 葉柄・中軸がやや暗紫色を帯びる株
※雑種(タカネサトメシダ×ヤマイヌワラビ)の可能性も疑われるが、よくわからない。
葉柄がやや暗紫色を帯びるタカネサトメシダ似のシダ。2022年7月22日 西沢渓谷 タカネサトメシダ<del>似のシダ</del>、やや暗紫色を帯びる葉柄。2022年7月22日 西沢渓谷
⑭葉柄がやや暗紫色を帯びるタカネサトメシダ似のシダ
⑮タカネサトメシダ似のシダ、やや暗紫色を帯びる葉柄

中軸がやや暗紫色を帯びるタカネサトメシダ<del>似のシダ</del>、包膜の辺縁は和紙を裂いたようにほつれる。2022年7月22日 西沢渓谷 中軸がやや暗紫色を帯びるタカネサトメシダ<del>似のシダ</del>、包膜の辺縁は和紙を裂いたようにほつれる。2022年7月22日 西沢渓谷
⑯⑰やや暗紫色を帯びるタカネサトメシダ似のシダ、包膜





ヤマイヌワラビ
渓谷の入り口付近の林床で見られる。葉柄はえんじ色を帯びることが多い。葉の大きさは40~50㎝、羽片の柄は短い。包膜には鈎形のものが混ざる。1つの胞子のう中似60個以上形・大きさの整った胞子を観察、胞子は褐色であまり光を通さず充実していて有性生殖種と推定できる。
沢沿いの林床に生育するヤマイヌワラビ。2022年7月22日 西沢渓谷 ヤマイヌワラビ、葉身。2022年7月22日 西沢渓谷
①沢沿いの林床に生育するヤマイヌワラビ
②ヤマイヌワラビ、葉身

ヤマイヌワラビ、羽片。2022年7月22日 西沢渓谷 ヤマイヌワラビ、羽片裏側。2022年7月22日 西沢渓谷
③ヤマイヌワラビ、羽片
④ヤマイヌワラビ、羽片裏側

ヤマイヌワラビ、胞子のう群。2022年7月22日 西沢渓谷 ヤマイヌワラビ、胞子のう群。2022年7月22日 西沢渓谷
⑤⑥ヤマイヌワラビ、胞子のう群

ヤマイヌワラビ、胞子数は60個以上確認。大きさ・形は整い有性生殖種と推定される。2022年7月22日 西沢渓谷
⑦ヤマイヌワラビ、1つの胞子のうを壊したようす

ヤマイヌワラビ、胞子上面。2022年7月22日 西沢渓谷 ヤマイヌワラビ、胞子側面。2022年7月22日 西沢渓谷
⑧⑨ヤマイヌワラビ、胞子上面

ヤマイヌワラビ、胞子上面。2022年7月22日 西沢渓谷
⑩ヤマイヌワラビ、胞子上面




タカネサトメシダとヤマイヌワラビの雑種か
     あるいは棘のあるヤマイヌワラビの個体変異かもしれない
上部を樹冠に覆われた渓谷沿いの岩が露出するウエットな林床に生育。15株以上生育。根茎は直立し根茎最上部には明るい褐色の鱗片が密生し、その中心から1本(あるいは2本)の葉柄をのばす。えんじ色を帯びる葉柄は長く葉身とほぼ同長。葉は1枚で(観察した10株すべてで葉は1枚であったが、刈り取られた跡も見られたので翌年再調査を行う予定。)、大きさは60~90㎝で底辺の広い三角形。羽片は有柄で広披針形、最下羽片では基部の第1第2小羽片は短縮し卵状披針形となる。小羽片は細長く卵状披針形で3~5㎝、基部は広い楔形であるがヤマイヌワラビより狭い。小羽軸上にはホソバイヌワラビやホウライイヌワラビのような明瞭な棘をつける。裂片はのこぎりの刃のように鋭角的につく。胞子のう群は鈎形のものが多く包膜の辺縁は全縁~ややほつれる。胞子は数は60個程度・大きさはおよび形は揃い有性生殖種として問題はないが、全ての胞子で中身が無く透けて見えよく光を通し不稔と推測され雑種と考えられる。また雑種であることを示す現象としては、胞子の付いた葉を乾燥させても胞子は飛散しなかった。また、多くのメシダ属の仲間の胞子は中身が充実している場合は褐色で光は通さず核が確認できる程度である。

※個体数は少なく、葉は1本しかつけないことが多いので現地で観察されても採取は控えるようにお願いいたします。

〇ヤマイヌワラビに似ている点は①小羽軸上に棘が無ければヤマイヌワラビの個体変異と思えるほどよく似ている。葉は草質で暗緑色、3回羽状中裂。②胞子のう群は馬蹄形や鈎形が多く混ざる。
〇ヤマイヌワラビと異なる点は①多くの個体で葉は1本しかつけない。②小羽片はより細長く基部は少し狭い広い楔形。③小羽軸上に明瞭な棘がある。④葉柄は長く葉身と同長。
〇タカネサトメシダに似ている点は①葉柄基部には淡褐色膜質の鱗片を密につける。②葉柄は長く葉身とほぼ同長。③包膜の辺縁には多少ほつれあり。
〇ホソバイヌワラビに似ている点は①小羽軸上に目立つ棘がある。(西沢渓谷ではまだホソバイヌワラビを確認していない。この標高(およそ1200m)でホソバイヌワラビが生育できるか不明である。)

渓谷沿いウエットな林床に生育するタカネサトメシダとヤマイヌワラビの雑種か。2022年7月22日 西沢渓谷 渓谷沿いウエットな林床に生育するタカネサトメシダとヤマイヌワラビの雑種か。2022年7月22日 西沢渓谷 
①②渓谷沿いウエットな林床に生育するタカネサトメシダ似のシダとヤマイヌワラビの雑種か

渓谷沿いウエットな林床に生育するタカネサトメシダとヤマイヌワラビの雑種か。2022年7月22日 西沢渓谷 渓谷沿いウエットな林床に生育するタカネサトメシダとヤマイヌワラビの雑種か。2022年7月22日 西沢渓谷
②③渓谷沿いウエットな林床に生育するタカネサトメシダとヤマイヌワラビの雑種か

タカネサトメシダとヤマイヌワラビの雑種か、葉身の長さ。2022年7月22日 西沢渓谷 タカネサトメシダとヤマイヌワラビの雑種か、葉柄の長さ。2022年7月22日 西沢渓谷 
⑤⑥タカネサトメシダとヤマイヌワラビの雑種か、葉柄と葉身はほぼ同長 

タカネサトメシダとヤマイヌワラビの雑種か、根茎および葉柄。2022年7月22日 西沢渓谷 タカネサトメシダとヤマイヌワラビの雑種か、根茎および葉柄。2022年7月22日 西沢渓谷 
⑤⑥タカネサトメシダとヤマイヌワラビの雑種か、根茎および葉柄 

タカネサトメシダとヤマイヌワラビの雑種か、根茎の周りの鱗片。2022年7月22日 西沢渓谷 
⑦タカネサトメシダとヤマイヌワラビの雑種か、根茎の周りの鱗片 

タカネサトメシダとヤマイヌワラビの雑種か、最下羽片。2022年7月22日 西沢渓谷 タカネサトメシダとヤマイヌワラビの雑種か、小羽軸上に棘のある小羽片。2022年7月22日 西沢渓谷 
⑧タカネサトメシダとヤマイヌワラビの雑種か、最下羽片 
⑨タカネサトメシダとヤマイヌワラビの雑種か、小羽軸上に棘のある小羽片

タカネサトメシダとヤマイヌワラビの雑種か、小羽軸上の棘。2022年7月22日 西沢渓谷 
⑩⑪タカネサトメシダとヤマイヌワラビの雑種か、小羽軸上の棘 

タカネサトメシダとヤマイヌワラビの雑種か、小羽軸上の棘。2022年7月22日 西沢渓谷 タカネサトメシダとヤマイヌワラビの雑種か、小羽軸上の棘。2022年7月22日 西沢渓谷 
⑩タカネサトメシダとヤマイヌワラビの雑種か、小羽軸上の棘

タカネサトメシダとヤマイヌワラビの雑種か、胞子のう群は中肋寄りにつく。2022年7月22日 西沢渓谷 
⑪タカネサトメシダとヤマイヌワラビの雑種か、胞子のう群

タカネサトメシダとヤマイヌワラビの雑種か、胞子のう群は中肋寄りにつきき包膜の辺縁は多少ほつれる。2022年7月22日 西沢渓谷 タカネサトメシダとヤマイヌワラビの雑種か、胞子のう群は中肋寄りにつき包膜の辺縁は多少ほつれる。2022年7月22日 西沢渓谷 
⑫⑬タカネサトメシダとヤマイヌワラビの雑種か、包膜

タカネサトメシダとヤマイヌワラビの雑種か、胞子のう群。2022年7月22日 西沢渓谷 タカネサトメシダとヤマイヌワラビの雑種か、胞子のう群。2022年7月22日 西沢渓谷
⑭⑮タカネサトメシダとヤマイヌワラビの雑種か、胞子のう群

タカネサトメシダとヤマイヌワラビの雑種か、胞子数は60個程度確認、胞子の大きさ・形葉整っているが中身が透けて見え不充実。雑種と思われる。2022年7月22日 西沢渓谷 タカネサトメシダとヤマイヌワラビの雑種か、胞子数は60個程度確認、胞子の大きさ・形葉整っているが中身が透けて見え不充実。雑種と思われる。2022年7月22日 西沢渓谷
⑯⑰タカネサトメシダとヤマイヌワラビの雑種か、1つの胞子のうを壊したようす

タカネサトメシダとヤマイヌワラビの雑種か、胞子数は60個程度確認、胞子の大きさ・形葉整っているが中身が透けて見え不充実。雑種と思われる。2022年7月22日 西沢渓谷 タカネサトメシダとヤマイヌワラビの雑種か、胞子数は55個程度確認、胞子の大きさ・形葉整っているが中身が透けて見え不充実。雑種と思われる。2022年7月22日 西沢渓谷
⑱⑲タカネサトメシダとヤマイヌワラビの雑種か、1つの胞子のうを壊したようす

タカネサトメシダとヤマイヌワラビの雑種か、胞子上面。2022年7月22日 西沢渓谷 タカネサトメシダとヤマイヌワラビの雑種か、胞子数は55個程度確認、胞子側面。2022年7月22日 西沢渓谷
⑳タカネサトメシダとヤマイヌワラビの雑種か、胞子上面
㉑タカネサトメシダとヤマイヌワラビの雑種か、胞子側面

タカネサトメシダとヤマイヌワラビの雑種か、胞子上面。2022年7月22日 西沢渓谷 タカネサトメシダとヤマイヌワラビの雑種か、胞子数は55個程度確認、胞子側面。2022年7月22日 西沢渓谷
㉒タカネサトメシダとヤマイヌワラビの雑種か、胞子上面
㉓タカネサトメシダとヤマイヌワラビの雑種か、胞子側面





ミヤマクマワラビ
ミヤマクマワラビは北面の谷や谷の底部のややウエットであまり光のの差さない森でよく見られます。
薄暗い森で見られたミヤマクマワラビ。2022年9月10日 西沢渓谷 ミヤマクマワラビ、葉柄の鱗片。2022年9月10日 西沢渓谷
①薄暗い森で見られたミヤマクマワラビ
②ミヤマクマワラビ、葉柄の鱗片

ミヤマクマワラビ、小羽片は全縁で側脈は単脈。2022年9月10日 西沢渓谷 ミヤマクマワラビ、羽片裏側は白っぽい。2022年9月10日 西沢渓谷
③ミヤマクマワラビ、羽片
④ミヤマクマワラビ、羽片裏側





オシダ
ミヤマクマワラビより明るくウエットでない森の林床で見られる。ミヤマクマワラビと混生するところもあるが、住み分けているところが多い。
オシダ、葉身下部。2022年9月10日 西沢渓谷
⑤オシダ、葉身下部

オシダ、羽片。2022年9月10日 西沢渓谷 オシダ、葉柄~中軸の鱗片。2022年9月10日 西沢渓谷
⑤オシダ、羽片
⑥オシダ、葉柄~中軸の鱗片





イワシロイノデ
ツヤナシイノデに似るが、中軸の鱗片は幅が狭い広披針形。胞子のう群は葉身中部の胞子のう群の付き初めでは小羽片の辺縁寄りにつき葉身上部では中間につく。
標高の高い西沢渓谷ではツヤナシイノデは見られなかった。
渓谷沿い流れのそばの岩場に生育するイワシロイノデ。2022年9月10日 西沢渓谷 渓谷沿いの岩場に生育するイワシロイノデ。2022年9月10日 西沢渓谷  
①渓谷沿い流れのそばの転石の間に生育するイワシロイノデ 
②渓谷沿いの岩場に生育するイワシロイノデ 

イワシロイノデ、中軸。2022年9月10日 西沢渓谷 イワシロイノデ、中軸の鱗片。2022年9月10日 西沢渓谷  
③イワシロイノデ、中軸 
④イワシロイノデ、中軸の鱗片

イワシロイノデ、胞子を観察した葉。2022年9月10日 西沢渓谷 イワシロイノデ、胞子数は60個以上確認。胞子の大きさ・形は整い有性生殖種と推定される。2022年9月10日 西沢渓谷  
③イワシロイノデ、胞子を観察した葉 
④イワシロイノデ、1つの胞子のうを壊したようす

イワシロイノデ、胞子上面。2022年9月10日 西沢渓谷 イワシロイノデ、胞子側面。2022年9月10日 西沢渓谷  
③イワシロイノデ、胞子上面 
④イワシロイノデ、胞子側面

イワシロイノデ、胞子上面。2022年9月10日 西沢渓谷 イワシロイノデ、胞子側面。2022年9月10日 西沢渓谷  
③イワシロイノデ、胞子上面 
④イワシロイノデ、胞子側面





ホソイノデ
夏緑性。葉柄は短く葉は倒披針形。
渓谷沿いの崖に生育するホソイノデ。2022年9月10日 西沢渓谷 ホソイノデ、葉柄。2022年9月10日 西沢渓谷  
①渓谷沿いの崖に生育するホソイノデ 
②ホソイノデ、葉柄

ホソイノデ、羽片。2022年9月10日 西沢渓谷 ホソイノデ、胞子のう群。2022年9月10日 西沢渓谷  
①ホソイノデ、羽片 
②ホソイノデ、胞子のう群

ホソイノデ、胞子数は60個以上確認。胞子の大きさ・形は整い有性生殖種と推定される。2022年9月10日 西沢渓谷
①ホソイノデ、1つの胞子のうを壊したようす

ホソイノデ、胞子上面。2022年9月10日 西沢渓谷 ホソイノデ、胞子側面。2022年9月10日 西沢渓谷  
③ホソイノデ、胞子上面 
④ホソイノデ、胞子側面

ホソイノデ、胞子上面。2022年9月10日 西沢渓谷 ホソイノデ、胞子側面。2022年9月10日 西沢渓谷  
③ホソイノデ、胞子上面 
④ホソイノデ、胞子側面 





トヨグチイノデ
一般に石灰岩地帯で見られることが多いシダであるが、西沢渓谷では花崗岩類の岩場でときどき観察される。
渓谷沿いのウエットな岩壁に生育するトヨグチイノデ。2022年9月10日 西沢渓谷 トヨグチイノデ、葉身。2022年9月10日 西沢渓谷  
①渓谷沿いのウエットな岩壁に生育するトヨグチイノデ 
②トヨグチイノデ、葉身

トヨグチイノデ、葉柄の鱗片。2022年9月10日 西沢渓谷 トヨグチイノデ、葉柄の鱗片。2022年9月10日 西沢渓谷
③④トヨグチイノデ、葉柄の鱗片

トヨグチイノデ、葉身上部。2022年9月10日 西沢渓谷 トヨグチイノデ、羽片。2022年9月10日 西沢渓谷
⑤トヨグチイノデ、葉身上部
⑥トヨグチイノデ、羽片

トヨグチイノデ、葉身裏側。2022年9月10日 西沢渓谷 トヨグチイノデ、胞子のう群。2022年9月10日 西沢渓谷
⑦トヨグチイノデ、葉身裏側
⑧トヨグチイノデ、胞子のう群

トヨグチイノデ、胞子数は60個以上確認。大きさ・形も整い有性生殖種と推定される。2022年9月10日 西沢渓谷 トヨグチイノデ、胞子数は60個以上確認。大きさ・形も整い有性生殖種と推定される。2022年9月10日 西沢渓谷
⑨⑩トヨグチイノデ、1つの胞子のうを壊したようす

トヨグチイノデ、胞子上面。2022年9月10日 西沢渓谷 トヨグチイノデ、胞子側面。2022年9月10日 西沢渓谷
⑪トヨグチイノデ、胞子上面
⑫トヨグチイノデ、胞子側面

トヨグチイノデ、胞子上面。2022年9月10日 西沢渓谷 トヨグチイノデ、胞子側面。2022年9月10日 西沢渓谷
⑬トヨグチイノデ、胞子上面
⑭トヨグチイノデ、胞子側面





ホテイシダ
西沢渓谷では、トチ、ミズナラなどの大木には必ずと言っていいほど着生しているが、なかなか近くで観察することは難しい。
台風などで倒れた木に群生するホテイシダ。2022年9月10日 西沢渓谷 
①台風などで倒れた木に群生するホテイシダ

ホテイシダ、葉の表面。2022年9月10日 西沢渓谷 ホテイシダ、胞子のう群。2022年9月10日 西沢渓谷
②ホテイシダ、葉の表
③ホテイシダ、胞子のう群





ナガオノキシノブ
渓谷沿いの岩上や樹幹に着生する。葉は細長く先端のシャープに伸びて尖る。ノキシノブよりも間隔を空けてつける。
なか近くで観察することは難しい。
台風などで倒れた木に群生するナガオノキシノブ。2022年9月10日 西沢渓谷 渓谷の大きな転石上に生育するナガオノキシノブ(左)とミヤマノキシノブ(右)。2022年9月10日 西沢渓谷 
①台風などで倒れた木に群生するナガオノキシノブ  
②渓谷の大きな転石上に生育するナガオノキシノブ(左)とミヤマノキシノブ(右)

ナガオノキシノブ、葉は間隔を空けてつける。2022年9月10日 西沢渓谷 岩の割れ目に生育するナガオノキシノブ。2022年9月10日 西沢渓谷 
③間隔を空けて葉をつけるナガオノキシノブ 



制作中。少しずつ掲載していきます。