切り立った溶岩岩壁に群生するイワユキノシタ。2022年12月3日 静岡県東北部周辺
切り立った溶岩岩壁に群生するイワユキノシタ

伊豆半島や沼津よりも北、標高は200~500m、静岡県東部の渓谷を歩きました。地質は溶岩で切り立った崖や火山岩質の大きな転石が見られました。渓谷沿いのためかシカの害はそれほどひどくありませんでしたが、渓谷の岩場ではカモシカに出会い、姿は確認できませんでしたがシカの鳴き声よく響いていました。

トウゲシバの仲間
普通のトウゲシバ、オニトウゲシバ、鋸歯の鋭いトウゲシバなどが見られました。

普通のトウゲシバ
葉は倒披針形で幅は2~3㎜。直立する側枝はあまり枝分かれせず、枝分かれは1回程度。
標本1
普通のトウゲシバ。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 普通のトウゲシバ。2022年12月3日 静岡県東北部周辺
①②普通のトウゲシバ




標本2
普通のトウゲシバ。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 普通のトウゲシバ。2022年12月3日 静岡県東北部周辺
②普通のトウゲシバ
③普通のトウゲシバ




標本3
よく成長した普通のトウゲシバ。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 よく成長した普通のトウゲシバ。2022年12月3日 静岡県東北部周辺
④よく成長した普通のトウゲシバ
⑤よく成長した普通のトウゲシバ、葉




標本4 標本5
よく成長した普通のトウゲシバ。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 よく成長した普通のトウゲシバ。2022年12月3日 静岡県東北部周辺
⑥標本4 よく成長した普通のトウゲシバ
⑦標本5 よく成長した普通のトウゲシバ





オニトウゲシバ
葉は紡錘形で幅は4㎜程度。よく枝分かれし2~3回枝分かれする。

よく成長したオニトウゲシバ。2022年12月3日 静岡県東北部周辺
①よく成長したオニトウゲシバ

オニトウゲシバ。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 オニトウゲシバ。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 
②③オニトウゲシバ





鋸歯が鋭く幅の割に短い葉を密につけるオニトウゲシバ似のシダ
オニトウゲシバに近いと思われるが、葉の長さは短いく幅は広く葉の辺縁の鋸歯は鋭い。また葉を込み合ってつける。

鋸歯が鋭い葉の短いオニトウゲシバ似のシダ。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 鋸歯が鋭い葉の短いオニトウゲシバ似のシダ、葉には鋭い鋸歯がある。2022年12月3日 静岡県東北部周辺
①②鋸歯が鋭い葉の短いオニトウゲシバ似のシダ

鋸歯が鋭い葉の短いオニトウゲシバ似のシダ、葉には鋭い鋸歯がある。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 鋸歯が鋭い葉の短いオニトウゲシバ似のシダ、葉には鋭い鋸歯がある。2022年12月3日 静岡県東北部周辺
③④鋸歯が鋭い葉の短いオニトウゲシバ似のシダ





参考画像 八ヶ岳美濃戸口 
コケのように小さいトウゲシバの仲間
小さく幅のある葉を密につけるトウゲシバの仲間。2021年5月8日 八ヶ岳美濃戸口 小さいトウゲシバの仲間、葉の大きさはツルチョウチンゴケ(写真中央)の葉と同じくらい。2021年5月8日 八ヶ岳美濃戸口 
①小さく幅のある葉を密につける小さなトウゲシバの仲間
②ツルチョウチンゴケの雄盤器(写真中央)くらいの小さなトウゲシバの仲間





イワヒバの仲間
イワヒバ、カタヒバ、クラマゴケなどが観察された。

紅葉するカタヒバ
林縁の明るい岩壁に生育するカタヒバはすこし紅葉していた。この季節、カタヒバも生育場所によってはイヌカタヒバのように紅葉する。人家の周辺にはイヌカタヒバが紅葉している。両者の区別は背葉の中肋の形状で行うと容易。

カタヒバとイヌカタヒバの判別
カタヒバの背葉の稜は2つの並行する溝に挟まれたか幅の広いまぼこ型の稜であり、イヌカタヒバの背葉の稜は紙を山折りしたときのような幅の狭い1本線のような稜。
すこし紅葉するカタヒバ。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 明るい岩壁に群生する少し紅葉したカタヒバ。2022年12月3日 静岡県東北部周辺
①すこし紅葉するカタヒバ
②明るい岩壁に群生するカタヒバ

カタヒバ、背葉と腹葉。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 カタヒバ、背葉の稜は2つの並行する溝に挟まれた幅の広いかまぼこ型の稜。2022年12月3日 静岡県東北部周辺
③カタヒバの背葉・腹葉
④幅の広いかまぼこ型の稜を持つカタヒバの背葉





アオホラゴケの仲間
アオホラゴケ、ウチワゴケが観察された。

アオホラゴケ
日陰の岩壁や谷沿いに転がる転石上に群生していた。
日陰の岩壁に生育するアオホラゴケ。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 日陰の岩壁に生育するアオホラゴケ。2022年12月3日 静岡県東北部周辺
①②日陰の岩壁に生育するアオホラゴケ 





ハイホラゴケの仲間
ハイホラゴケ、イズハイホラゴケ、それら2種の雑種と思われるシダが見つかりました。ただ、まだ胞子のようすを確認していないので外観による判断です。属は異なりますが、ウチワゴケ、アオホラゴケも観察されています。

ハイホラゴケが関わる雑種かハイホラゴケか
日陰のウエットな岩壁の下部に群生。
胞子のうをいくつか観察したが、いくつかの充実した胞子は観察されたが胞子数は少なく雑種の可能性を否定できない。ハイホラゴケとしたものをハイホラゴケが関わる雑種かに訂正いたします。改めて観察する季節を変えて胞子を見てみたい。
ハイホラゴケが関わる雑種か<del>ハイホラゴケか</del>。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 
①ハイホラゴケが関わる雑種かハイホラゴケか

ハイホラゴケが関わる雑種か<del>ハイホラゴケか</del>、葉身。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 ハイホラゴケが関わる雑種か<del>ハイホラゴケか</del>、葉身。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 
①②ハイホラゴケが関わる雑種かハイホラゴケか、葉身

ハイホラゴケが関わる雑種か<del>ハイホラゴケか</del>、胞子のう群をつけた葉。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 ハイホラゴケが関わる雑種か<del>ハイホラゴケか</del>、胞子を観察した葉。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 
①ハイホラゴケが関わる雑種かハイホラゴケか、葉身
②ハイホラゴケが関わる雑種かハイホラゴケか、胞子を観察した葉
※①②は同一個体

ハイホラゴケが関わる雑種か<del>ハイホラゴケか</del>、いくつかの充実した胞子は観察されたが胞子数は少なく雑種の可能性を否定できない。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 ハイホラゴケが関わる雑種かが関わる雑種か<del>ヒメハイホラゴケか</del>、いくつかの充実した胞子は観察されたが胞子数は少なく雑種の可能性を否定できない。2022年12月3日 静岡県東北部周辺  
①②ハイホラゴケが関わる雑種かハイホラゴケか、1つの胞子のうを壊したようす

ハイホラゴケが関わる雑種か<del>ハイホラゴケか</del>、いくつかの充実した胞子は観察されたが胞子数は少なく雑種の可能性を否定できない。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 ハイホラゴケが関わる雑種かが関わる雑種か<del>ヒメハイホラゴケか</del>、いくつかの充実した胞子は観察されたが胞子数は少なく雑種の可能性を否定できない。2022年12月3日 静岡県東北部周辺  
①②ハイホラゴケが関わる雑種かハイホラゴケか、1つの胞子のうを壊したようす





イズハイホラゴケか
まだ、胞子のようすを観察できていない。改めて訪れて胞子のようすを調べてみたい。
大きなハイホラゴケの仲間。周りを樹木が覆い薄暗く、ウエットでオーバーハング気味の岩壁に群生。胞子を採取することはできなかった。
イズハイホラゴケか。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 イズハイホラゴケか。2022年12月3日 静岡県東北部周辺  
①②イズハイホラゴケか

イズハイホラゴケか、葉柄。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 
③イズハイホラゴケか、葉柄





イズハイホラゴケが関わる雑種かヒメハイホラゴケか
胞子のうをいくつか観察したが、いくつかの充実した胞子は観察されたが胞子数は少なく雑種の可能性を否定できない。ヒメハイホラゴケとしたものを再度イズハイホラゴケが関わる雑種かに訂正いたします。胞子を観察すると、正常な胞子をある程度観察することができ、雑種ではないようである。改めて観察する季節を変えて胞子を見てみたい。
オーバーハングした岩壁に群生するイズハイホラゴケと思われる群生のそばに(3mほど離れている)群生。生育環境は滑滝のような水が流れる岩上。イズハイホラゴケと思われる群生よりは明るい環境に生育。
水が流れるウエットな沢傍に生育するイズハイホラゴケが関わる雑種か<del>ヒメハイホラゴケか</del>。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 イズハイホラゴケが関わる雑種か<del>ヒメハイホラゴケか</del>、群生する様子。2022年12月3日 静岡県東北部周辺  
①水が流れるウエットな沢傍に生育するイズハイホラゴケが関わる雑種かヒメハイホラゴケか
②イズハイホラゴケが関わる雑種かヒメハイホラゴケか、群生する様子

イズハイホラゴケが関わる雑種か<del>ヒメハイホラゴケか</del>、葉身。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 
③水が流れるウエットな沢傍に生育するイズハイホラゴケが関わる雑種かヒメハイホラゴケか、葉身

イズハイホラゴケが関わる雑種か<del>ヒメハイホラゴケか</del>、胞子を観察した葉。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 イズハイホラゴケが関わる雑種か<del>ヒメハイホラゴケか</del>、胞子を観察した葉。2022年12月3日 静岡県東北部周辺  
①②イズハイホラゴケが関わる雑種かヒメハイホラゴケか、胞子を観察した葉

ヒメハイホラゴケか<del>イズハイホラゴケが関わる雑種か</del>ヒメハイホラゴケか%%、いくつかの充実した胞子は観察されたが胞子数は少なく雑種の可能性を否定できない。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 ヒメハイホラゴケか<del>イズハイホラゴケが関わる雑種か</del>ヒメハイホラゴケか%%、いくつかの充実した胞子は観察されたが胞子数は少なく雑種の可能性を否定できない。2022年12月3日 静岡県東北部周辺  
①②ヒメハイホラゴケか、1つの胞子のうを壊したようす





キジノオシダの仲間
林内、溶岩の岩壁や急斜面の崖や林床にオオキジノオやキジノオシダがよく見られた。両種の雑種のフタツキジノオを探したが見つけることはできなかった。また探してみたい。
林内の急斜面の崖に生育するオオキジノオやキジノオシダ。2022年12月3日 静岡県東北部周辺
①林内の急斜面の崖に生育するオオキジノオやキジノオシダ





コバノイシカグマの仲間
コバノイシカグマとウスゲコバノイシカグマが観察されました。同行の方から教えていただきました。

コバノイシカグマ
林縁の林道沿いに生育しています。コバノイシカグマ(右)とウスゲコバノイシカグマ(左)の比較しました。毛の有無を別にして葉形(葉身・羽片・小羽片)の違いが明瞭です。コバノイシカグマは底辺の広い三角形。それに対して、ウスゲコバノイシカグマは幅の狭く長い三角形をしています。
コバノイシカグマ。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 ウスゲコバノイシカグマ(左)とコバノイシカグマ(右)との葉形の比較。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 
①コバノイシカグマ
②ウスゲコバノイシカグマ(左)とコバノイシカグマ(右)との葉形の比較





ウスゲコバノイシカグマ
林縁の沢沿い。沢からの堆積物の岩屑に上に生育。はじめて観察したシダ。最初、葉形や毛が無い質感の違いからコバノイシカグマの仲間には見えず、同行の方かウスゲコバノイシカグマと教えていただき始めて納得。
ウスゲコバノイシカグマ。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 ウスゲコバノイシカグマ栄養葉(左)とウスゲコバノイシカグマ胞子葉(右)。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 
①ウスゲコバノイシカグマ
②ウスゲコバノイシカグマ栄養葉(左)とウスゲコバノイシカグマ胞子葉(右) 

ウスゲコバノイシカグマ、栄養葉。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 ウスゲコバノイシカグマ、栄養葉。2022年12月3日 静岡県東北部周辺
③④ウスゲコバノイシカグマ、栄養葉

ウスゲコバノイシカグマ、胞子葉裏側。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 ウスゲコバノイシカグマ、胞子葉裏側。2022年12月3日 静岡県東北部周辺
⑤⑥ウスゲコバノイシカグマ、胞子葉

ウスゲコバノイシカグマ、中軸。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 ウスゲコバノイシカグマ、コップ状の包膜および胞子のう群。2022年12月3日 静岡県東北部周辺
⑤ウスゲコバノイシカグマ、中軸
⑥ウスゲコバノイシカグマ、コップ状の包膜および胞子のう群

ウスゲコバノイシカグマ、葉柄。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 ウスゲコバノイシカグマ、葉柄基部には毛が密生する。2022年12月3日 静岡県東北部周辺
⑤ウスゲコバノイシカグマ、葉柄
⑥ウスゲコバノイシカグマ、葉柄基部の毛





イノノトソウの仲間
イノモトソウ、オオバノイノモトソウ、マツザカシダ、オオバノアマクサシダ、アマクサシダ、ナチシダが観察されました。オオバノハチジョウシダには出会いませんでした。

オオバノアマクサシダ
水が滴るような岩壁や林内の崖下の岩屑上に生育していた。羽片の先端の頂小羽片は長い。オオバノハチジョウシダは観察することができなかった。
ウエットな岩壁に生育するオオバノアマクサシダ。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 オオバノアマクサシダ、羽片の先の頂小羽片は長い。2022年12月3日 静岡県東北部周辺
①ウエットな岩壁に生育するオオバノアマクサシダ
②オオバノアマクサシダ、羽片





ナチシダ
ナチシダ。2022年12月3日 静岡県東北部周辺
①ナチシダ





シシラン
シシラン科シシラン属

渓谷の流れ近くの樹幹や岩上に生育。
渓谷の流れ近くの樹幹に生育するシシラン。2022年12月3日 静岡県東北部周辺
①渓谷の流れ近くの樹幹に生育するシシラン

渓谷の流れ近くの樹幹に生育するシシラン。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 シシラン、葉の裏側。2022年12月3日 静岡県東北部周辺
②渓谷の流れ近くの樹幹に生育するシシラン
③シシラン、葉の裏側




シシガシラの仲間
シシガシラ、オサシダが観察されました。

オサシダ
切り立った岩壁に生育。シシガシラ戸異なり、栄養葉・胞子葉はほぼ同形。
切り立った岩壁に生育するオサシダ。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 オサシダ、葉柄基部には膜質・淡褐色・幅の広い鱗片をつける。2022年12月3日 静岡県東北部周辺
①切り立った岩壁に生育するオサシダ
②オサシダ、葉柄基部の鱗片

オサシダ、胞子葉(表面)と栄養葉(表面)。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 オサシダ、胞子葉(表面)と栄養葉(表面)。2022年12月3日 静岡県東北部周辺
③オサシダ、胞子葉(表面)と栄養葉(表面)
④オサシダ、胞子葉(表面)と栄養葉(表面)拡大

オサシダ、胞子葉(裏面)と栄養葉(裏面)。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 オサシダ、胞子葉(裏面)と栄養葉(裏面)。2022年12月3日 静岡県東北部周辺
⑤オサシダ、胞子葉(裏面)と栄養葉(裏面)
⑥オサシダ、胞子葉(裏面)と栄養葉(裏面)拡大





ヒメシダの仲間
ヒメワラビ、ミドリヒメワラビ、ハシゴシダ、2倍体あるいは4倍体ゲジゲジシダ、ハリガネワラビ、サトヤワラシダなどが観察されました。夏緑性のシダがほとんどで、正確な種類は改めてよい季節に訪れて調べたいと思います。

サトヤワラシダ
林縁の林道沿いで観察された。
林縁の林道沿いに生育するサトヤワラシダ。2022年12月3日 静岡県東北部周辺
①林縁の林道沿いに生育するサトヤワラシダ





シケシダの仲間
シケシダ、フモトシケシダ、ヘラシダ、オオヒメワラビなどが観察されました。

オオヒメワラビ
水が滴る岩壁に生育。
水が滴る岩壁に生育するオオヒメワラビ。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 オオヒメワラビ、羽軸には明瞭な翼がある。2022年12月3日 静岡県東北部周辺
①水が滴る岩壁に生育するオオヒメワラビ
②オオヒメワラビ、羽片





ヤマイヌワラビの仲間
ヤマイヌワラビ、カラクサイヌワラビ、タニイヌワラビ似のシダが観察されました。

カラクサイヌワラビ
谷沿いの林床針葉樹林内、溶岩の岩屑の林床に生育。この季節、葉は黄色く枯れ始めかえって目立った。葉柄基部の鱗片は辺縁が淡色になり、葉の裏側から見ると小羽片の前側最下裂片(耳垂)が大きく発達している。
カラクサイヌワラビ。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 カラクサイヌワラビ、葉柄基部の鱗片は辺縁が淡色。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 
①林床針葉樹林内に生育するカラクサイヌワラビ
②カラクサイヌワラビ、葉柄基部の鱗片

カラクサイヌワラビ、羽片表面。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 カラクサイヌワラビ、葉の裏側から見ると小羽片の前側最下裂片(耳垂)が大きく発達している。2022年12月3日 静岡県東北部周辺
③カラクサイヌワラビ、羽片表面
④カラクサイヌワラビ、羽片裏面





タニイヌワラビあるいはタニイヌワラビとツクシイヌワラビの雑種か
常緑性のシダ。林床針葉樹林内、林道わきの崖面に生育。タニイヌワラビかもしれないが小羽片の先がやや丸っこくツクシイヌワラビにも似る。改めてよい季節に胞子を観察してみたい。
林内の崖面に生育するタニイヌワラビあるいはタニイヌワラビとツクシイヌワラビの雑種か。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 タニイヌワラビあるいはタニイヌワラビとツクシイヌワラビの雑種か、羽片および小羽片。2022年12月3日 静岡県東北部周辺
①林内の崖面に生育するタニイヌワラビあるいはタニイヌワラビとツクシイヌワラビの雑種か
②タニイヌワラビあるいはタニイヌワラビとツクシイヌワラビの雑種か、羽片および小羽片





ノコギリシダの仲間
ノコギリシダ、オニヒカゲワラビが観察されました。

ノコギリシダ
林内、水が滴る岩場の斜面に群生する。
林内、水が滴る岩場の斜面に群生するノコギリシダ。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 林内、水が滴る岩場の斜面に群生するノコギリシダ。2022年12月3日 静岡県東北部周辺
①②水が滴る岩場の斜面に群生するノコギリシダ
 




オニヒカゲワラビ
定期的に林床が刈払われているやや開けた樹齢を経たスギ林林床に群生。葉身は35~45㎝で一般的なオニヒカゲワラビに比べるとあまり大きくありません。
オニヒカゲワラビ、葉身は35~45㎝、光沢のない白っぽい緑色。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 スギ林林床に群生するオニヒカゲワラビ。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 
①オニヒカゲワラビ
②スギ林林床に群生するオニヒカゲワラビ

オニヒカゲワラビ、葉身裏側。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 オニヒカゲワラビ、胞子のう群。2022年12月3日 静岡県東北部周辺
③オニヒカゲワラビ、葉身裏側
④オニヒカゲワラビ、胞子のう群





カナワラビの仲間
リョウメンシダ、ホソバカナワラビ、コバノカナワラビ、オオカナワラビ、ハカタシダ、オニカナワラビ、ミドリカナワラビなど関東で見られるほぼすべてのカナワラビの仲間が観察されました。そして個体変異なのか雑種なのか不明なシダがたくさん観察されました。

オニカナワラビ
側羽片は葉身先端に向かうに従い徐々に短くなる。最下羽片後側第1小羽片は発達する(あまり発達しない個体も見られるが)第2羽片やそのほかの羽片の小羽片は大きさの変化の幅は小さい。
林床に葉を広げるオニカナワラビ。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 オニカナワラビ、最下羽片後側外1小羽片以外の小羽片の大きさの変化の幅は小さい。2022年12月3日 静岡県東北部周辺
①林床に葉を広げるオニカナワラビ
②オニカナワラビ、小羽片





オニコバカナワラビ(オニカナワラビ×コバノカナワラビ)か
あるいはオニカナワラビの個体変異か

オニカナワラビとコバノカナワラビの雑種と推定されるオニコバカナワラビかあるいはオニカナワラビの個体変異か。葉の質はオニカナワラビであるが、葉身下部羽片の基部小羽片は発達する。まだ胞子を観察できていない。
オニコバカナワラビかあるいはオニカナワラビの個体変異か。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 オニコバカナワラビかあるいはオニカナワラビの個体変異か。2022年12月3日 静岡県東北部周辺
①オニコバカナワラビかあるいはオニカナワラビの個体変異か
②オニコバカナワラビかあるいはオニカナワラビの個体変異か、羽片





シモダカナワラビ(オニカナワラビ×ホソバカナワラビ)か
あるいはオニカナワラビの個体変異か

オニカナワラビとホソバカナワラビの雑種と推定されるシモダカナワラビかあるいはオニカナワラビの個体変異か。林縁、林道脇の斜面に数株が生育。どれも頂羽片を形成する。葉の質はオニカナワラビ的。まだ胞子のようすを確認していない。
シモダカナワラビかあるいはオニカナワラビの個体変異か。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 シモダカナワラビかあるいはオニカナワラビの個体変異か。2022年12月3日 静岡県東北部周辺
①②シモダカナワラビかあるいはオニカナワラビの個体変異か

シモダカナワラビかあるいはオニカナワラビの個体変異か。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 シモダカナワラビかあるいはオニカナワラビの個体変異か、胞子のうは弾けていないように見える。2022年12月3日 静岡県東北部周辺
③④シモダカナワラビかあるいはオニカナワラビの個体変異か、胞子のう群





テンリュウカナワラビ(オオカナワラビ×コバノカナワラビ)か
あるいはオオカナワラビの良く育った株か

オオカナワラビとコバノカナワラビの雑種と推定されるテンリュウカナワラビか、あるいはオオカナワラビの良く育った株か。両種が混生しているところで観察。オオカナワラビだけが見られるところでも観察される。最下羽片後側第1小羽片の基部裂片では4回羽状複葉となる。まだ、胞子のようすを観察していない。
テンリュウカナワラビ(オオカナワラビ×コバノカナワラビ)あるいはオオカナワラビの良く育った株か。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 テンリュウカナワラビあるいはオオカナワラビの良く育った株か、葉身最下部では4回羽状複葉に分かれている。2022年12月3日 静岡県東北部周辺
①テンリュウカナワラビ(オオカナワラビ×コバノカナワラビ)あるいはオオカナワラビの良く育った株か
②葉身最下部では4回羽状複葉に分かれるテンリュウカナワラビ(オオカナワラビ×コバノカナワラビ)あるいはオオカナワラビの良く育った株か。

標本2
テンリュウカナワラビあるいはオオカナワラビの良く育った株か、葉身最下部では4回羽状複葉に分かれている(右の葉)。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 テンリュウカナワラビあるいはオオカナワラビの良く育った株か、葉身最下部では4回羽状複葉に分かれている。2022年12月3日 静岡県東北部周辺
③④葉身最下部では4回羽状複葉に分かれるテンリュウカナワラビあるいはオオカナワラビの良く育った株か。





ミドリカナワラビ
スギや照葉樹が生える林道沿いの崖や斜面にポツンポツンと生育。大形のカナワラビの仲間で葉の大きさは70~90㎝。葉柄下部はピンク~紅色を帯びた褐色。葉は光沢のある皮のようにしなやか小羽片の基部はなで肩。
上部を樹冠に覆われた林道沿いの崖に生育するミドリカナワラビ。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 上部を樹冠に覆われた林道沿いの崖に生育するミドリカナワラビ。2022年12月3日 静岡県東北部周辺
①上部を樹冠に覆われた林道沿いの崖に生育するミドリカナワラビ

ミドリカナワラビ、葉柄は紅色を帯びた褐色。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 ミドリカナワラビ、葉柄下部には淡褐色膜質の鱗片がつく。2022年12月3日 静岡県東北部周辺
②ミドリカナワラビ、葉柄
③ミドリカナワラビ、葉柄下部の鱗片

ミドリカナワラビ、葉身下部。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 ミドリカナワラビ、葉身上部。2022年12月3日 静岡県東北部周辺
④ミドリカナワラビ、葉身下部
⑤ミドリカナワラビ、葉身上部

ミドリカナワラビ、葉身下部。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 ミドリカナワラビ、葉身上部。2022年12月3日 静岡県東北部周辺
⑥ミドリカナワラビ、葉身下部
⑦ミドリカナワラビ、葉身上部




ヤマグチカナワラビ(オオカナワラビ×ミドリカナワラビ)
オオカナワラビとミドリカナワラビの雑種と推定されるヤマグチカナワラビ。林道沿いの山の林縁斜面にポツンポツンと生育しミドリカナワラビ同様あまり群生せず葉は80㎝程度あり大形。羽片はしなだれ具合はミドリカナワラビに似るが、頂羽片を有する点や小羽片の形はオオカナワラビに似る。小羽片裏側の脈上に淡褐色の毛がつきミドリカナワラビの特徴が引き継がれている。(同行の方に教えていただきました。)

林縁斜面にポツンポツンと生育するヤマグチカナワラビ。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 ヤマグチカナワラビ、葉身下部。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 
①林縁斜面にポツンポツンと生育するヤマグチカナワラビ
②ヤマグチカナワラビ、葉身下部

ヤマグチカナワラビ、羽片。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 ヤマグチカナワラビ、羽片裏側。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 
③ヤマグチカナワラビ、羽片
④ヤマグチカナワラビ、羽片裏側

ヤマグチカナワラビ、小羽片と胞子のう群。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 
⑤ヤマグチカナワラビ、小羽片と胞子のう群

ヤマグチカナワラビ、胞子のうは弾けず葉脈上には毛が生える。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 ヤマグチカナワラビ、胞子のうは弾けない。2022年12月3日 静岡県東北部周辺
⑤ヤマグチカナワラビ、胞子のう群と脈上の毛
⑥ヤマグチカナワラビ、胞子のう群

ヤマグチカナワラビ、葉脈上には毛が生える。2022年12月3日 静岡県東北部周辺  ヤマグチカナワラビ、小羽片裏側の脈上には淡褐色の毛が生える。2022年12月3日 静岡県東北部周辺
⑥⑦ヤマグチカナワラビ、小羽片裏側の脈上の毛





ヤブソテツの仲間
ヤブソテツ(テリハヤマヤブソテツ、ツヤナシヤマヤブソテツ、ホソバヤマヤブソテツ)、テリハヤブソテツ、ナガバヤブソテツ、メヤブソテツなどが観察されました。





イノデの仲間
ツルデンダ、ジュウモンジシダ、イノデ、アイアスカイノデ、イノデモドキ、カタイノデ、ヒメカナワラビ、ハタジュクイノデ、カタイノデモドキ、ドウリョウイノデなどが観察されました。

ヒメカナワラビ
上部を樹冠に覆われた切り立った岩壁に生育。
日陰の切り立った岩壁に生育するヒメカナワラビ。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 ヒメカナワラビ。2022年12月3日 静岡県東北部周辺
①日陰の切り立った岩壁に生育するヒメカナワラビ
②ヒメカナワラビ、葉身

ヒメカナワラビ、葉柄の鱗片。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 ヒメカナワラビ、胞子のう群。2022年12月3日 静岡県東北部周辺
①ヒメカナワラビ、胞子のう群
①ヒメカナワラビ、葉柄の鱗片





カタイノデ
葉の大きさは40~50㎝の中型のイノデの仲間。観察した個体数はそれほど多くなく数株。林内の斜面の林床に生育。葉柄基部の鱗片は黒っぽい黒褐色。葉は黒みを帯びた黄緑色。胞子のう群は中間につく。
林内の斜面に生育するカタイノデ。2022年12月3日 静岡県東北部周辺
①林内の斜面に生育するカタイノデ

カタイノデ、葉柄基部の鱗片は黒に近い黒褐色。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 カタイノデ、胞子のう群は小羽片の中肋と辺縁の中間につく。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 
②カタイノデ、葉柄基部の鱗片
③胞子のう群を中間につけるカタイノデ





カタイノデモドキ(カタイノデ×イノデモドキ)
岩上に堆積した薄い腐植上に生育、葉の大きさは70~80㎝、葉の色はカタイノデに似ているが胞子のう群はやや辺縁寄り、葉身下部の羽片では小羽片の耳垂に沿って1~2個が並びイノデモドキの形質が現れる。胞子のうは弾けず固まる。
岩上に堆積した薄い腐植上に生育するカタイノデモドキ。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 カタイノデモドキ、葉身。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 
①岩上に堆積した薄い腐植上に生育するカタイノデモドキ
②カタイノデモドキ、葉身

カタイノデモドキ、葉柄基部の鱗片。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 カタイノデモドキ、中軸の鱗片およびやや辺縁寄りにつく胞子のう群。2022年12月3日 静岡県東北部周辺
③カタイノデモドキ、葉柄基部の鱗片
④カタイノデモドキ、中軸の鱗片およびやや辺縁寄りにつく胞子のう群

カタイノデモドキ、葉身下部。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 カタイノデモドキ、葉身上部。2022年12月3日 静岡県東北部周辺
⑤カタイノデモドキ、葉身下部
⑥カタイノデモドキ、葉身上部

カタイノデモドキ、下部羽片の胞子のう群は小羽片の耳垂に沿って1個ずつならぶ。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 カタイノデモドキ、下部羽片の胞子のう群は小羽片の耳垂に沿って1個ずつならぶ。2022年12月3日 静岡県東北部周辺
⑦⑧カタイノデモドキ、葉身下部羽片につく胞子のう群





オシダ属の仲間
ベニシダ、マルバベニシダ、マルバベニシダ似のシダあるいはイヌナチクジャクか、オオベニシダ、ヤマイタチシダ、オオイタチシダ(アツバtype、ツヤナシtype)、ナガバノイタチシダ、キヨスミヒメワラビなどを観察。

オオイタチシダ(アツバtype)
小羽片の先では明瞭な鋸歯が確認できる。溶岩の岩壁や岩屑が堆積した露ころに生育。
標本1
溶岩の岩壁に生育するオイタチシダ(アツバtype)。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 オイタチシダ(アツバtype)、羽片。2022年12月3日 静岡県東北部周辺
①溶岩の岩壁に生育するオイタチシダ(アツバtype)
②オイタチシダ(アツバtype)、羽片

標本2
溶岩の岩壁に生育するオイタチシダ(アツバtype)。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 オイタチシダ(アツバtype)、葉身。2022年12月3日 静岡県東北部周辺
①溶岩の岩壁に生育するオイタチシダ(アツバtype)
②オイタチシダ(アツバtype)、葉身

オイタチシダ(アツバtype)、小羽片の上方には明瞭な鋸歯がある。2022年12月3日 静岡県東北部周辺
①溶岩の岩壁に生育するオイタチシダ(アツバtype)、小羽片





参考画像 東京都 稲城市 
イワオオイタチシダ
現地で研究者に教えていただいた株
イワオオイタチシダ。2016年7月4日 東京都 稲城市 イワオオイタチシダ、羽片。2016年7月4日 東京都 稲城市
①イワオオイタチシダ
②イワオオイタチシダ、羽片

イワオオイタチシダ、小羽片の形。2016年7月4日 東京都 稲城市 イワオオイタチシダ、小羽片の形。2016年7月4日 東京都 稲城市
③④イワオオイタチシダ、小羽片の形




マルバベニシダ
上部を樹冠に覆われた林道沿いの崖に生育。
上部を樹冠に覆われた林道沿いの崖に生育するマルバベニシダ。2022年12月3日 静岡県東北部周辺
①上部を樹冠に覆われた林道沿いの崖に生育するマルバベニシダ

マルバベニシダ、葉身。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 マルバベニシダ、葉身。2022年12月3日 静岡県東北部周辺
②③マルバベニシダ、葉身

マルバベニシダ、葉柄下部。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 マルバベニシダ、葉柄下部の鱗片。2022年12月3日 静岡県東北部周辺
④マルバベニシダ、葉柄下部
⑤マルバベニシダ、葉柄下部の鱗片

マルバベニシダ、羽片裏側。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 マルバベニシダ、胞子のう群。2022年12月3日 静岡県東北部周辺
④マルバベニシダ、葉柄の鱗片
⑤マルバベニシダ、胞子のう群





ミドリマルバベニシダマガイ:仮称イヌナチクジャクあるいはマルバベニシダ似のシダか
※名称を変更いたしました。2023年5月8日
上部を樹冠に覆われた林道沿いの崖に生育。マルバベニシダに比べるとやや大きく葉の大きさは60~80㎝、光沢のある鮮緑色濃緑色。胞子のう群の付く位置はマルバベニシダ程中肋寄りではない(ベニシダ程度)。
ミドリマルバベニシダマガイ<del>イヌナチクジャクあるいはマルバベニシダ似のシダか</del>、葉は光沢のある鮮緑色。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 ミドリマルバベニシダマガイ<del>イヌナチクジャクあるいはマルバベニシダ似のシダか</del>、葉は光沢のある鮮緑色。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 
①ミドリマルバベニシダマガイ:仮称イヌナチクジャクあるいはマルバベニシダ似のシダか、葉は光沢のある鮮緑色
②ミドリマルバベニシダマガイ:仮称イヌナチクジャクあるいはマルバベニシダ似のシダか、葉は光沢のある鮮緑色

ミドリマルバベニシダマガイ:仮称<del>イヌナチクジャクあるいはマルバベニシダ似のシダか</del>、葉身下部。2022年12月3日 静岡県東北部周辺
③ミドリマルバベニシダマガイ:仮称イヌナチクジャクあるいはマルバベニシダ似のシダか、葉身下部

ミドリマルバベニシダマガイ:仮称<del>イヌナチクジャクあるいはマルバベニシダ似のシダか</del>、葉柄の鱗片。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 ミドリマルバベニシダマガイ:仮称<del>イヌナチクジャクあるいはマルバベニシダ似のシダか</del>、葉柄基部の鱗片。2022年12月3日 静岡県東北部周辺
④⑤ミドリマルバベニシダマガイ:仮称イヌナチクジャクあるいはマルバベニシダ似のシダか、葉柄の鱗片

胞子のう群はベニシダ程度中肋寄りにつくがマルバベニシダほど中肋に接していない。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 胞子のう群はベニシダ程度中肋寄りにつくがマルバベニシダほど中肋に接していない。2022年12月3日 静岡県東北部周辺
⑥⑦ミドリマルバベニシダマガイ:仮称イヌナチクジャクあるいはマルバベニシダ似のシダか、胞子のう群





ウラボシ科の仲間
ノキシノブ、クロノキシノブ、マメヅタ、ミツデウラボシ、ヒトツバなどがみられました。

ヒトツバ
渓谷の流れのそばの樹幹に着生していた。
渓谷の流れのそばの樹幹にシシランやマメヅタとともに着生するヒトツバ。2022年12月3日 静岡県東北部周辺
①シシランやマメヅタとともに着生するヒトツバ








そのほかの植物

コクランの大きい個体かユウコクラン
林内の急斜面に1株生育。実(種子鞘)をたくさんつけている。花柄には稜がある。実(種子鞘)を2~5個つける普通のコクランはたくさん見られた。多分、より南に位置する伊豆半島にも生育しているのであろう。

訂正いたします。2022年12月29日
※ネットで検索すると、コクランでも写真の個体に近いくらいたくさん花をつけるものがある(たくさん実をつける写真は確認できていませんが)こと、また「ユウコクランは自家受粉では着果しないため(自家不和合性)、花数が多い割に着果は少ない」とのコメントを拝見いたしました。来春、花の時期に出会えれば花の形状をあらためて詳しく確認したいと思います。
林内の斜面に生育するコクランの大きい個体か<del>ユウコクラン</del>。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 コクランの大きい個体か<del>ユウコクラン</del>、葉。2022年12月3日 静岡県東北部周辺

コクランの大きい個体か<del>ユウコクラン</del>、たくさん実(種子鞘)をつける。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 

コクランの大きい個体か<del>ユウコクラン</del>、花柄には稜がある。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 コクランの大きい個体か<del>ユウコクラン</del>、実(種子鞘)。2022年12月3日 静岡県東北部周辺




ベニシュスラン
ウエットな谷沿い、溶岩の岩上に生育。時々見られた。
ベニシュスラン。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 ベニシュスラン、種子鞘。2022年12月3日 静岡県東北部周辺




カヤラン
ウエットな林床に落ちていた枯枝に生育。森を形成する樹冠の上部の枝に生育していたものであろう。
落下した枯枝に着生するカヤラン。2022年12月3日 静岡県東北部周辺




イワユキノシタ
溶岩の切り立った岩壁に生育するイワユキノシタ。ここよりもさらに最東部の御殿場周辺の渓谷の岩壁でも観察される。
溶岩の切り立った岩壁に生育するイワユキノシタ。2022年12月3日 静岡県東北部周辺 イワユキノシタ、葉(裏側)。2022年12月3日 静岡県東北部周辺




ヤマアイ
ウエットな林床に群生。
ウエットな薄暗い林床に生育するヤマアイ。2022年12月3日 静岡県東北部周辺




オオカサゴケ
林縁のウエットな崖に生育する。
林縁のウエットな崖に生育するオオカサゴケ。2022年12月3日 静岡県東北部周辺