ホクリクハイホラゴケあるいはコハイホラゴケ
コケシノブ科 ハイホラゴケ属
生育している環境:海谷渓谷でも見られたが船浦山のスギ・ヒノキ林林内で多く見られた。樹冠に覆われた林内に点在する苔むした転石の切り立った側面に群生。
観察された特徴:根茎には黒褐色~赤褐色の毛が密生。葉の大きさは10~12㎝、濃緑色、葉身は細身で披針形。下部の羽片は開出してつき、最下羽片は反り返り気味につく。裂片が細く長い。胞子嚢群は葉面全体につく。包膜は唇状に浅く切れて開く。
採取した標本からはまだ胞子の状態を確認していません。機会を見つけ再度現地を訪れて、胞子の画像を掲載いたします。
※詳しい方に画像を見て頂き、名前を付けました。いただいたコメントを掲載いたします。
ホクリクハイホラゴケの可能性がありますが、ホクリクハイホラゴケは胞子が正常な“種”ですから、胞子の確認が必要です。もし胞子がイレギュラーでしたらコハイホラゴケです。どちらもゲノムはハイホラゴケとヒメハイホラゴケの組み合わせですから、外部形態だけではホクリクハイホラゴケとコハイホラゴケの区別は困難で、胞子の確認が必要です。
2倍体・3倍体であればヒメハイホラゴケ(ヒメハイホラゴケの3倍体も確認されている)またはコハイホラゴケ、4倍体であればホクリクハイホラゴケ。2倍体の場合、ヒメハイホラゴケかコハイホラゴケの区別は形態でもある程度可能ですが、難しい場合は胞子が正常か否かを調べる必要があります。
切り立った岩壁に群生するホクリクハイホラゴケあるいはコハイホラゴケ
(1),(2),(3),(4)ハイホラゴケの仲間、葉身は細身
(1),(2)ホクリクハイホラゴケあるいはコハイホラゴケ、根茎
(1),(2)ホクリクハイホラゴケあるいはコハイホラゴケ、葉柄
(1),(2)ホクリクハイホラゴケあるいはコハイホラゴケ、最下羽片