コアジロハナワラビ(仮称)オオハナワラビ×モトマチハナワラビ
観察された胞子がほとんど不充実なため雑種と推定します。2016年9月24日[#b8a4e93c]
ハナヤスリ科 ハナワラビ属
生育していた環境:海から奥に伸びる谷戸の奥、樹冠に覆われた明るい湿地林床に群生していました。
観察された特徴:オオハナワラビとモトマチハナワラビの雑種と推定される。常緑性。地表近くで胞子葉と分岐し、共通柄の長さは10~15㎝。栄養葉の葉身は15~25㎝、3出葉的。裂片や葉身上部の羽片は激しく切れ込み鋭尖頭。胞子葉は立ち上がり羽片は中軸に沿うように上向きにつける。オオハナワラビに比べると裂片の切れ込みが激しく、モトマチハナワラビに比べると裂片はそれほど細くならない。胞子は中央に向かって窪んだ饅頭形で表面には微細な突起がある。胞子の中央が窪んでいる様子から中身が無く不充実と思われる。雑種と考えられる。
生育確認数:1地点。100株程度。小網代の森。
明るい林床に群生するコアジロハナワラビ(上左)
胞子葉をつけたコアジロハナワラビ(上右)
コアジロハナワラビ、栄養葉(上左)
コアジロハナワラビ、胞子葉の羽片(上右)