ホソバシケシダ

イワデンダ科 オオシケシダ属 Deparia conilii

生育環境:林内、林縁、草原と幅広く生育する。
特  徴:夏緑性。観察された個体の葉の大きさは栄養葉15~20cm、胞子葉15~30cm。胞子葉・栄養葉とも変化が多い。最下羽片は発達しないが、羽片の中では最も大きくなることが多い。フモトシケシダと区別が難しい個体も見られるが、胞膜上には微毛は見られない。一般的に胞膜の辺縁は細かい鋸歯があるがはっきりしない個体もある。葉柄は基部はえんじ色。
生育確認数:普通に見られる。

標本1 
ホソバシケシダ、スギ植林地林床に生育。2012年8月9日 大倉。
ホソバシケシダ

ホソバシケシダスギ植林地林床に生育。栄養葉と胞子葉の区別があまりはっきりしない。2012年8月9日 大倉。 葉柄には淡褐色膜質の鱗片が密につく。葉柄基部はエンジ色を帯びるかこの個体は目立たない。2012年8月9日 大倉。
ホソバシケシダ(上左)
ホソバシケシダ、葉柄(上右)

ホソバシケシダ、胞子のう群。2012年8月9日 大倉。 
ホソバシケシダ、胞子のう群

ホソバシケシダ、胞膜の辺縁は微細に裂ける。2012年8月9日 大倉。 ホソバシケシダ、胞膜の辺縁は微細に裂ける。2012年8月9日 大倉。
ホソバシケシダ、胞膜



標本2 
ホソバシケシダ、落葉広葉樹林林床に生育。栄養葉はロゼット状、胞子葉は立ち上がる。2012年8月10日 蛭ヶ岳。
ホソバシケシダ

ホソバシケシダ、胞子のう群。2012年8月10日 蛭ヶ岳。 ホソバシケシダ、胞膜の辺縁は微細に裂ける。2012年8月10日 蛭ヶ岳。
ホソバシケシダ、胞子のう群(上左)
ホソバシケシダ、胞膜(上右)



標本3 箒沢
ホソバシケシダ、樹林帯沢沿いの岩場に生育。2011年8月17日 箒沢。
ホソバシケシダ

ホソバシケシダ、胞子のう群。2011年8月17日 箒沢。 同じ個体でも観察する部分によって胞膜の辺縁ははっきりとした鋸歯になっていない。2011年8月17日 箒沢。
ホソバシケシダ、胞子のう群(上左)
ホソバシケシダ、胞膜(上右)



標本4 大室山
ホソバシケシダ、樹林帯の急傾斜斜面に生育。2形性はあまりはっきりしていない。2011年9月25日 大室山。
ホソバシケシダ

ホソバシケシダ、胞子のう群。2011年9月25日 大室山。 ホソバシケシダ、胞膜の辺縁には小さな凹凸が認められる。2011年9月25日 大室山。
ホソバシケシダ、胞子のう群(上左)
ホソバシケシダ、胞膜(上右)



標本5 畦が丸 下棚
ホソバシケシダ、滝の脇の岩が風化した砂混じりの斜面に生育。2形性。2011年8月17日 畦が丸 下棚。
ホソバシケシダ

ホソバシケシダ、胞子のう群。2011年8月17日 畦が丸 下棚。 ホソバシケシダ、胞子のう群。2011年8月17日 畦が丸 下棚。
ホソバシケシダ、胞子のう群

ホソバシケシダ、胞膜。2011年8月17日 畦が丸 下棚。 ホソバシケシダ、胞膜。2011年8月17日 畦が丸 下棚。
ホソバシケシダ、胞膜