ヒロハイヌワラビ(葉縁に鋭浅鋸歯があるtype)Athyrium wardii
ヤマヒロハイヌワラビか(ヒロハイヌワラビ×ヤマイヌワラビ)Athyrium x pseudowardii
メシダ科 メシダ属
※あらためて胞子を観察した結果、有性生殖種であったのでヒロハイヌワラビ(葉縁に鋸歯がある)に訂正いたします。2019年9月30日
生育している環境:砂岩の渓谷、切り立った岩壁の下、険しい沢筋から崩れた岩屑が堆積した上に数株が点在して生育。
観察された特徴:小羽片の辺縁に鋭い鋸歯があるヒロハイヌワラビ。葉の大きさは35~45㎝。葉柄基部の鱗片は薄い黒褐色でわずかに辺縁は淡褐色を示す。葉はあまり幅が広くならず、葉の質もあまり厚くなく、小羽片には耳垂はあるが特に発達することは無い。小羽片や葉身上部の羽片の辺縁には鋭い鋸歯が目立つ。羽軸裏側には微毛が生える。胞子嚢群は線形で鈎型のものは確認できなかった。
胞子のようす:胞子を観察するまでは雑種のヤマヒロハイヌワラビではないかと思ったが、胞子数は60個程度確認。大きさ・形も整い有性生殖種。胞子表面には高さが低い突起が見られる。
生育確認数:1地点5株。
(1)ヒロハイヌワラビ、中軸・羽軸
(2)ヒロハイヌワラビ、中軸・羽軸裏側
(1)ヒロハイヌワラビ、葉身下部
(2)ヒロハイヌワラビ、葉身上部
(1)ヒロハイヌワラビ、羽片
(2)ヒロハイヌワラビ、羽片裏側
(2)ヒロハイヌワラビ、胞子上面
(2)ヒロハイヌワラビ、胞子側面
(2)ヒロハイヌワラビ、胞子上面
(2)ヒロハイヌワラビ、胞子側面