トキワトラノオ アイトキワトラノオ
胞子の状態を観察し雑種であることが分かりましたので訂正します。2016年9月23日
チャセンシダ科 チャセンシダ属 Asplenium pekinense × A. sarelii.
生育している環境:渓谷沿いにあるよく陽の当たる民家の石垣。
観察された特徴:常緑性。根茎部の鱗片基部には長い毛が生える。葉の大きさは8~20cm、葉の質は厚く強い光沢がある。最下羽片は小さく手のひら状。胞子のう群は。棒状。周辺の石垣にはコバノヒノキシダがずっと多いがトキワトラノオも見られるので、比較して観察できる。また、アイトキワトラノオも見られる。
生育確認数:1地点。 白丸。
2016年9月23日 追記
胞子の形状を調べた結果、雑種と訂正させていただきます。
胞子数は60個程度確認できるが、胞子の中には大きさが不揃い・形がいびつなものが多く混ざり雑種と考えられる。また、検鏡時胞子が壊れやすい。今回葉柄基部の鱗片を確認するとトキワトラノオと同じような基部に毛を密生させる鱗片が確認された。改めて生態写真を見直すと白丸で観察された個体は葉の質は厚く基部羽片は手のひら状であるが、①トキワトラノオの葉身はシャープであるが葉身が厚ぼったく見える。②羽片がやや不揃い。
トキワトラノオ アイトキワトラノオ(上)
トキワトラノオ アイトキワトラノオ、下部羽片(下左)
トキワトラノオ アイトキワトラノオ、胞子のう群(下右)
2016年9月23日 画像を追掲載
石垣の間に生育するアイトキワトラノオ(上左)
アイトキワトラノオ、最下羽片(上右)
アイトキワトラノオ:いびつな胞子を含めると60以上確認できる。胞子の中には大きさが不揃い・形がいびつなものが多く混ざり、検鏡時、胞子のうを壊すとき、あまり力を加えていないが破れている胞子が多く確認できる。雑種と考えられる。(上左、上右)
アイトキワトラノオ:胞子の中には大きさが不揃い・形がいびつなものが多く混ざり、胞子が壊れやすく雑種と考えられる。検鏡時圧力を加えていないが壊れる胞子がおおい。胞子の中が中空のように見えるのは胞子が壊れて中身が外に出たものと考えられる(上左、上右)
アイトキワトラノオ、胞子の状態:胞子の中には大きさが不揃い・形がいびつなものが多く混ざり雑種と考えられる。透明なかまぼこ型の粒は胞子の中身が胞子の殻から外へ出たもの。生物顕微鏡で検鏡 (上左、上右)