ヤマクラマゴケ
イワヒバ科 イワヒバ属 Selaginella tama-montana
生育している環境:栃寄沢では林道沿いの苔むしたウエットな石垣に生育。付近に石灰岩の露頭はあるが生育している石垣が石灰岩かどうかは不明。
特 徴:常緑性。腹葉・背葉ともにクラマゴケよりもずいぶん小さく、形はややゆがんだ卵形。主茎にくらべ側枝はやや葉を密につけるがクラマゴケほどはっきりしない。腹葉・背葉とも辺縁に細かい鋸歯がある。胞子のう穂は側枝の先につき、一見、葉を込み合ってつけるだけで「穂」のようには見えず栄養葉と区別しにくい。
胞子のう穂の詳しい特徴は①腹葉・背葉の2形を示し葉を込み合ってつけ「穂」のようには見えない。②胞子のう穂の長さ5~15㎜。③胞子のう穂下部の腹葉は特に大きく発達し広卵形。④胞子のう穂の腹葉・背葉は左右対称で鋸歯が発達する。⑤腹葉・背葉の脇に胞子のう抱える。
生育確認数:1地点、個体数は多い。
マット状に群生するヤマクラマゴケ(上左)
ヤマクラマゴケ、栄養葉(上右)