タニイヌワラビ
イワデンダ科 メシダ属 Athyrium otophorum
生育していた環境:丘陵地上部のスギ林内の谷地形部にやや間隔をあけて群生。付近には高さ40~100㎝ほどの草本や落葉性の灌木などの林床植生が生育。
観察された特徴:常緑性。根茎は直立。葉の大きさは40~50㎝。葉の質は厚い。羽片はほぼ無柄で小羽片の付け根の羽軸には短い刺がある。小羽片は先端に向けて徐々に細くなり先端は鋭く尖り前側には耳垂がある。胞子のう群は線形で中肋に接してつく。
生育確認数:1地点、15株程度。 久野ー三竹。
※タニイヌワラビは関東のほうでは夏季よりも冬季のほうが出会うことができるようです。夏季ならば葉の陰になり観察しにくいですが冬季には地上部が枯れていたり落葉しているので常緑のタニイヌワラビが顔をのぞかせてくれます。
タニイヌワラビ、羽片(上左)
タニイヌワラビ、羽片裏側(上右)
タニイヌワラビ、羽片基部(上左)
タニイヌワラビ、胞子のう群(上右)
生育環境:最乗寺の周りに生育するスギ林内で、上部がやや開けた明るい林床にほかの林床植生
とともに生育。
特 徴:観察された個体の葉の大きさは35~45㎝。葉の質は厚くやや硬い。羽片の柄は短い。胞子のう群は小羽片の中肋よりにつく。
生育確認数:1地点、1株。大雄山最乗寺。
タニイヌワラビ最下羽片、羽片の柄は短い。