ヌマヅイノモトソウ(マツザカシダ×イノモトソウ)か、アイイノモトソウ(オオバノイノモトソウ×イノモトソウ)か、中軸に翼を形成するオオバノイノモトソウか
イノモトソウ科 イノモトソウ属
※胞子のようすを確認していないのでまだどちらかわかりません。訂正いたします。2019年10月14日
※胞子のようすを観察しヌマヅイノモトソウと確認。2020年6月11日
生育している環境:十津川村 滝(十津川役場周辺)。周辺には両親(マツザカシダおよびノイノモトソウ)のほかオオバノイノモトソウも生えている。
観察された特徴:マツザカシダとイノモトソウの雑種と推定される。胞子の状態はまだ確認していない。栄養葉・胞子葉の2形を示し、葉の大きさは30~45㎝、葉の質はやや厚く光沢がある。個体にもよると思われるが栽培している個体では中肋に沿ってやや緑色が薄いように見える。栄養葉・胞子葉どちらも側羽片は1~3対。最上部の羽片基部が翼となって中軸まで流れる。栄養葉の葉脈の先端は葉縁に達っするものが多いが達しないものも見られる。
胞子のようす:大きさ・形が乱れる。
付近にはイノモトソウとマツザカシダが多く生育しているが、オオバノイノモトソウも生育している。のでアイイノモトソウの可能性も考えられる。また、胞子の状態は改めて観察したい。
マツザカシダ(左)とヌマヅイノモトソウ(右)かアイイノモトソウか中軸に翼を形成するオオバノイノモトソウ
(1)(2)ヌマヅイノモトソウかアイイノモトソウか中軸に翼を形成するオオバノイノモトソウ、栄養葉の翼
(1),(2)ヌマヅイノモトソウかアイイノモトソウか中軸に翼を形成するオオバノイノモトソウ、葉脈
(3),(4)ヌマヅイノモトソウかアイイノモトソウか中軸に翼を形成するオオバノイノモトソウ、葉脈
(5),(6)ヌマヅイノモトソウかアイイノモトソウか中軸に翼を形成するオオバノイノモトソウ、葉脈
2020年6月11日 栽培個体を追加掲載
※胞子を観察し、ヌマヅイノモトソウと確認。
栽培個体からわかること:最上部の羽片の基部は翼状に中軸に流れる。羽片の側脈の末端は葉縁の透明部分に接したり接しなかったりする。この個体の葉柄・中軸は漆を塗ったような光沢のある黒褐色。栄養葉・胞子葉の側羽片は1~3対であった。葉の質はやや厚みがあり光沢がある。葉の色は中肋に沿って辺縁よりも淡緑色になる。頂羽片を含め羽片は長く頂羽片は葉身3/4程度を占める。アイイノモトソウとの違いは側羽片は最大5対、最下羽片が最大。頂羽片は葉身の1/2より短い。
※1株しか観察していないので、この個体だけの特徴ということも考えなければならない。
(1)ヌマヅイノモトソウ、胞子葉の側羽片は3対
(2)ヌマヅイノモトソウ、葉柄・中軸は漆を塗ったような光沢のある黒褐色
(1)羽片は羽軸に沿ってやや明るい黄緑色に見えるヌマヅイノモトソウ
(1)(2)(3)(4)ヌマヅイノモトソウ、羽片側脈末端のようす
(5)(6)(7)(8)ヌマヅイノモトソウ、羽片側脈末端のようす
ヌマヅイノモトソウとアイイノモトソウの比較(胞子葉)
(1)ヌマヅイノモトソウ(左)とアイイノモトソウ(右)
(1)ヌマヅイノモトソウ、葉身
(2)アイイノモトソウ、葉身
(1)ヌマヅイノモトソウとアイイノモトソウ、葉身上部
(2)ヌマヅイノモトソウとアイイノモトソウ、葉身上部裏側
※ヌマヅイノモトソウのほうは葉脈が見えにくい。
(1)ヌマヅイノモトソウとアイイノモトソウ、羽片
(2)ヌマヅイノモトソウとアイイノモトソウ、羽片拡大
(1)ヌマヅイノモトソウとアイイノモトソウ、羽片
(2)ヌマヅイノモトソウとアイイノモトソウ、羽片拡大
(1)アイイノモトソウ(左)とヌマヅイノモトソウ(右)、栄養葉比較
(2)アイイノモトソウ(下の葉)とヌマヅイノモトソウ(上の葉)、栄養葉羽片比較