シロヤマシダ(八丈三原山山頂type)
メシダ科 ノコギリシダ属
生育している環境:三原山山頂付近スギ植林地内林床に群生。
観察された特徴:八丈島の山麓で普通に見られる一般的なシロヤマシダ(100~150㎝)にくらべ三原山山頂付で見られるシロヤマシダ似のシダは小さく(70~90㎝)羽片数が少なく外観は将棋の駒のような形になる。
常緑性。葉柄基部には貼り付くように黒褐色・広披針形の鱗片がつく。葉の大きさは70~90㎝。葉柄・中軸は紫褐色を帯びる。葉は3~4対の側羽片が特に発達し先端は急に細くなりやや頂羽片状となる。胞子嚢群はやや短く、中間につく。
※シダの会の方からは以下のコメントを頂いています。シロヤマシダの範疇だと思いますが、ご指摘の通り、シロヤマシダの典型品と比較しますといくつか異なるところが見られ、面白いですね。写真を拝見しますと小脈に単条のものが目立ち、コクモウクジャクの影響を感じますが、葉柄基部の鱗片はコクモウの要素は感じられませんので、やはりシロヤマシダの変わったものが無融合生殖または根茎で増え広がったものかもしれません。
(1),(2)シロヤマシダ(八丈三原山type)、葉柄基部の鱗片
(1),(2),(3),(4)シロヤマシダ(八丈三原山type)、葉柄下部の鱗片