ヤノネシダ
ウラボシ科 クリハラン属 Neocheiropteris subhastata
生育していた環境:スギ林内を流れる渓谷。渓谷の周りはアラカシやヒサカキ、イヌガシなどの照葉樹やフサザクラ、アカメガシワなどの夏緑広葉樹などがよく茂っっている。腐植が堆積した林床~渓谷内の転石の上にコケの仲間と共に生育。
観察された特徴:常緑性。根茎は林床や岩上を長く這う。葉柄には翼があり葉は単葉で先端はやや鋭頭、葉の形には変化が多い。薄暗い林床に生育する個体は葉をまばらにつけ広披針形で全縁、観察地では胞子葉は確認できなかった。やや明るい岩上に着生する個体は葉を込み合ってつけ栄養葉・胞子葉は披針形で基部は大きく波打つように鋸歯ができることもある。胞子のう群は葉の裏全体につく。包膜はない。
生育確認数:1地点。個体数葉多い。湯河原ー熱海。
岩上に群生するヤノネシダ
林床に生育するヤノネシダ(上左)
林床に生育するヤノネシダの根茎(上右)
林床に生育するヤノネシダの葉身下部(上左)
岩上に生育するヤノネシダの葉身下部(上右)
ヤノネシダ、葉身裏面(上左)
ヤノネシダ、胞子のう群(上右)