クロ×フジ  クロノキシノブとフジノキシノブの雑種

ウラボシ科 ノキシノブ属

専門家の方にこの個体の倍数性を調べていただきました。また、詳しい方からコメントを頂きました。2020年7月3日
この個体の染色体の解析結果:染色体数は2n=100 倍数性は4倍体 胞子:充実+委縮。
解析結果と外部形態とを総合的に勘案して判断しますと4倍体でしたので、クロ×フジと思われます。
この個体の染色体の倍数性は4倍体で親種はクロノキシノブ(4倍体)とフジノキシノブ(4倍体)の雑種と考えられます。
クロ×フジの親種はクロノキシノブ(4倍体 n=50型とn=51型)とフジノキシノブ(4倍体 n=50)。この標本の染色体数は2n=100でクロ×フジと言えます。

クロ×フジ。2020年4月22日 相模湖周辺の谷
クロ×フジ

生育している環境:j上部は樹冠に覆われるが北面は開けてやや明く風通しのよい石垣。

観察された特徴:クロノキシノブとフジノキシノブの雑種と推定される。たくさんの葉を混み合ってつける。葉柄は1~2㎝程度、黒褐色を帯びる~淡緑、葉身下部との境は明瞭。色葉の大きさは15~23㎝、中央の幅が最大で長紡錘形、葉はやや光沢があり、色は鮮緑色、葉面は平面的で多少波打ち、中軸はやや飛び出す。胞子には正常な大きさ・形のものもみられるが、大きさ・形が歪なものが混ざる。

クロ×フジ、葉身2020年4月22日 相模湖周辺の谷 クロ×フジ、葉身2020年4月22日 相模湖周辺の谷
(1)(2)クロノキシノブ×フジノキシノブ、葉身

クロ×フジ根茎~葉身基部、有柄で葉柄は黒褐色~淡緑色。2020年4月22日 相模湖周辺の谷 
クロノキシノブ×フジノキシノブ、根茎~葉身基部

クロ×フジ根茎~葉身基部、有柄で葉柄は黒褐色~淡緑色。2020年4月22日 相模湖周辺の谷 クロ×フジ根茎~葉身基部、有柄で葉柄は黒褐色~淡緑色。2020年4月22日 相模湖周辺の谷
(1)(2)クロノキシノブ×フジノキシノブ、根茎~葉身基部

クロ×フジ、胞子を採取した葉。2020年4月22日 相模湖周辺の谷 クロ×フジ、胞子を採取した葉。2020年4月22日 相模湖周辺の谷
(1)クロノキシノブ×フジノキシノブ 、胞子を採取した葉
(2)クロノキシノブ×フジノキシノブ 、胞子を採取した葉裏側

クロ×フジ、胞子の大きさには大小があり、形は歪なものが混ざる。2020年4月22日 相模湖周辺の谷 クロ×フジ、胞子の大きさには大小があり、形は歪なものが混ざる。2020年4月22日 相模湖周辺の谷
(1)(2)クロノキシノブ×フジノキシノブ 、1つの胞子嚢を壊したようす

クロ×フジ、胞子の大きさには大小があり、形は歪なものが混ざる。2020年4月22日 相模湖周辺の谷
(3)クロノキシノブ×フジノキシノブ 、1つの胞子嚢を壊したようす