クロ×フジ クロノキシノブとフジノキシノブの雑種

ウラボシ科 ノキシノブ属

詳しい方からコメントを頂いたり、倍数性を調べていただきました。

この個体の染色体の解析結果:染色体・倍数性は確認できず 胞子:充実+委縮。
倍数性を観察できなかったとのことで、胞子観察から4倍体雑種と推測され、外部形態からもクロ×フジでよいと思います。

クロ×フジ。2020年6月15日 相模湖周辺の谷

生育している環境:深い渓谷沿いの道路谷側切り立った擁壁面に生育。上部は樹冠に覆われウエットな環境。周辺にはノキシノブ・クロノキシノブ・ノキシノブ×クロノキシノブが生育。

観察された特徴:胞子が乱れ雑種。クロノキシノブ×フジノキシノブの雑種と思われる。根茎は短く葉を込み合ってつけ、葉の量は多く大きな株になる。葉柄は明瞭で黒褐色を帯びる。葉は長紡錘形~線形、葉は厚みがあり濃緑色、葉は多少波打つことはあるがほぼストレートで弱い光沢がある。
クロノキシノブに似ているところ:①葉柄は明瞭で黒褐色を帯びる。②葉は厚味があり濃緑色。③葉は線形。
フジノキシノブに似ているとこと:①黒褐色の葉柄に淡緑色の葉柄が混ざる。②葉は長紡錘形になる。③葉縁は多少波打つことがある。

クロ×フジ<del>ノキ×クロ</del>根茎~葉身基部、黒褐色を帯びる葉柄とそうでないものが混ざる。2020年6月15日 相模湖周辺の谷 クロ×フジ<del>ノキ×クロ</del>、葉柄ー葉身基部裏側、黒褐色を帯びる葉柄とそうでないものが混ざる。2020年6月15日 相模湖周辺の谷
(1)クロノキシノブ×フジノキシノブ、葉柄ー葉身基部
(2)クロノキシノブ×フジノキシノブ、葉柄ー葉身基部裏側

クロ×フジ、葉身。2020年6月15日 相模湖周辺の谷 クロ×フジ、葉身裏側。2020年6月15日 相模湖周辺の谷
(1)クロノキシノブ×フジノキシノブ、葉身
(2)クロノキシノブ×フジノキシノブ、葉身裏側

クロ×フジ、大きさに大小があり形が歪な胞子が多く見られ雑種。2020年6月15日 相模湖周辺の谷 クロ×フジ、大きさに大小があり形が歪な胞子が多く見られ雑種。2020年6月15日 相模湖周辺の谷
(1)(2)クロノキシノブ×フジノキシノブの、1つの胞子嚢を壊したようす

クロ×フジ、大きさに大小があり形が歪な胞子が多く見られ雑種。2020年6月15日 相模湖周辺の谷
(3)クロノキシノブ×フジノキシノブ、1つの胞子嚢を壊したようす