ノキ×クロかノキシノブ×クロノキシノブの雑種か
ウラボシ科 ノキシノブ属
専門家の方にこの個体の倍数性を調べていただきました。また、詳しい方からコメントを頂きました。2020年7月3日
この個体の染色体の解析結果:染色体・倍数性は確認できず 胞子:充実+委縮。
倍数性を観察できなかったとのこと、形態からはノキ×クロの可能性が高いと思います。
生育している環境:両側の山が迫った谷間、谷側の道路わきは下の渓谷まで切り立つような崖の上に擁壁があり、生育している壁面の周辺は樹木に覆われ薄暗い環境。周辺にはクロノキシノブやノキシノブが群生。20~25m続く擁壁面にはこの個体と同じと思われる雑種が多数生育。(胞子確認済み)
観察された特徴:クロノキシノブとノキシノブの雑種と推定される。根茎は長く這わず葉は込み合ってつける。葉柄は明瞭で2~3㎝で黒褐色~臙脂色。葉は大きく大きさは20~27㎝、線形~長紡錘形、厚く、光沢は強くなく濃緑色~暗緑色。葉はほとんど波打たず平面~谷折りの広いV字の葉もみられる。胞子嚢群は大きく中間につく。胞子は大きさに大小があり・形が歪なものが多く雑種と考えられる。
クロノキシノブに似ている点①有柄で葉柄は黒褐色~臙脂色。②葉はほとんど波打たない。谷折りの広いV字の葉もみられる。③葉は濃緑色~暗緑色。
ノキシノブに似ている点①根茎は長く這わず葉をまとまってつける。②葉はほとんど波打たない。③葉は線形~長紡錘形。
(1)ノキシノブ×クロノキシノブ、葉表側
(2)ノキシノブ×クロノキシノブ、葉裏側
(1)ノキシノブ×クロノキシノブ、葉表側
(2)ノキシノブ×クロノキシノブ、葉裏側