ヤマヤブソテツ(芽立ちの遅いヤマヤブソテツtype)

オシダ科 ヤブソテツ属 Cyrtomium fortunei var. clivicola

芽立ちの遅いヤマヤブソテツ 2009年5月20日 相模ダム

生育していた環境:スギ林内、林床に生育。

観察された特徴:いままでヤブソテツとして掲載していたがヤマヤブソテツのtype4として訂正して再掲載します。常緑性。葉の大きさは45~55cm、葉の色はツヤナシヤマヤブソテツよりも濃く、光沢はない。羽片の形状は細葉のツヤナシヤマヤブソテツと同様で基部は切り形で披針形、耳垂はコブ程度で鋭く尖ることはない。春先の新芽の芽立ちはテリハヤブソテツと同じくらいでそのほかのヤマヤブソテツの仲間よりもずっと遅い(2週間~20日)。ツヤナシヤマヤブソテツとの外観の違いは芽立ちの時期を除けば、葉の色の濃い細葉のヤマヤブソテツといった感じである。芽立ちの時期は林床・石垣など生育場所や光量、林内湿度など環境によって影響を受けるが、この個体と同一環境内にツヤナシヤマヤブソテツ多数が生育しており、環境面の影響は無視できる。

生育確認数:2地点、4株。相模ダム周辺。同一環境での新芽の芽立ちの時期をを比較して観察することが難しいため確認できている個体数は少ない。

芽立ちの遅いヤマヤブソテツ 2009年5月20日 相模ダム 芽立ちの遅いヤマヤブソテツ、最下羽片。2009年5月20日 相模ダム
芽立ちの遅いヤマヤブソテツ(上左)
芽立ちの遅いヤマヤブソテツ、最下羽片(上右)

芽立ちの遅いヤマヤブソテツ、中軸および羽片。2009年5月20日 相模ダム 芽立ちの遅いヤマヤブソテツ、胞子のう群。2009年5月20日 相模ダム
芽立ちの遅いヤマヤブソテツ、中軸および羽片(上左)
芽立ちの遅いヤマヤブソテツ、胞子のう群(上右)