コハシゴシダ

ヒメシダ科 ヒメシダ属 Thelypteris angustifrons 

コハシゴシダ。2016年12月15日 神奈川県西部海岸

生育している環境:照葉樹やクロマツが生育する海を見下ろす乾燥した林床に生育。現地ではもう少し森の中に入ったところでハシゴシダが生育する。ともに乾燥ぎみの環境を好む。
観察された特徴:小形のシダ。常緑性。葉柄は細長く中軸に至るまで有毛。葉は淡黄緑色有毛、ハシゴシダに似るが細長く楕円状披針形、大きさは15~30㎝、2回羽状に分かれ、最下羽片基部は独立し小羽片となる。胞子のう群は中間につき、包膜は馬蹄形。  
生育確認数:1地点、20株。神奈川県西部沿岸。

葉柄や中軸、羽軸には毛が多い。葉の大きさは15~30㎝、幅は3~5㎝で狭楕円状披針形。葉の色は淡黄緑色、葉の質はやや硬い。2回羽状に分かれ深裂するが羽片基部上側の第1小羽片は大きく、独立する。胞子のう群は裂片の中間につき、包膜は馬蹄形。
海触崖上部、南に面した乾燥気味の斜面林床。近くの森の中にはハシゴシダも生育するが、ともに乾燥気味のところを好むようである。

海を見下ろす照葉樹林の乾燥した林床に生育するコハシゴシダ。2016年12月15日 神奈川県西部海岸
乾燥した林床に生育するコハシゴシダ

コハシゴシダ、葉身下部。2016年12月15日 神奈川県西部海岸 コハシゴシダ、羽片。2016年12月15日 神奈川県西部海岸
コハシゴシダ、葉身下部(上左)
コハシゴシダ、羽片(上右)

コハシゴシダ、羽片基部。2016年12月15日 神奈川県西部海岸 コハシゴシダ、胞子のう群。2016年12月15日 神奈川県西部海岸
コハシゴシダ、羽片基部(上左)
コハシゴシダ、胞子のう群(上右)