タマシケシダ (シケシダ×フモトシケシダ)
イワデンダ科 オオシケシダ属 Deparia japonica × D. pseudo-conilii
※訂正2016年8月のシケシダ類胞子観察によりムサシシケシダではなくタマシケシダと推定されることがわかりました。2016年9月2日
生育していた環境:上部が樹冠に覆われた林道沿いのやや明るい林床に生育。狭い範囲にまとまって生育。
観察された特徴:シケシダとフモトシケシダの雑種と推定される。夏緑性。葉柄基部~下部は黒褐色。葉の大きさは30~45㎝、濃い緑色で草質、葉の幅は広く卵形、葉の表裏は無毛~毛は目立たない。胞子のう群は線形~長紡錘形。胞子が熟すまでは包膜の辺縁は巻き込みなめらかに見えるが熟すころには包膜の辺縁に細鋸歯が見られるようになる。包膜上にはわずかに毛が生える。
生育確認数:1地点。個体数は多い。芦之湯。
2016年8月のシケシダ類の調査からムサシシケシダは葉身の表裏に毛が目立ち、包膜上にはセイタカシケシダ同様に毛が密に生えていることが分かりました。それに対して、タマシケシダは葉の表裏はほとんど無毛、葉身の幅には変化が多くセイタカシケシダ並に幅の広い個体からシケシダ程度の幅の狭い個体まで見られる。包膜上の毛はフモトシケシダに見られるようにわずかに観察される程度。