イッポンワラビ
メシダ科 メシダ属 Athyrium crenulatoserrulatum
生育している環境:西沢渓谷では標高の高いところで見られた。渓谷沿いの明るい林縁や流れのそばに広がる狭い河原に高性草本と一緒に生育。群生する。
観察された特徴:夏緑性。葉柄下部には淡褐色膜質広披針形の鱗片をつける。葉柄は葉身とほぼ同長。葉の大きさは35~60cm、三角状卵形。葉の大きさの割合に対して葉柄や中軸はやや太い感じがする。葉の質感は柔らかい草質で葉柄・中軸まで柔らかい感じがする。全体に淡い黄緑色で羽軸の分岐はやや紅色を示す。中軸や羽軸の溝は深く羽軸と小羽軸などの分岐では辺縁が翼状に盛り上がることがある。胞子嚢群は裂片の中肋と辺縁の中間につき、円形~やや楕円形。包膜はない。
生育確認数:渓谷上部ではやや普通に見られる。西沢渓谷。
(1)イッポンワラビ、羽軸の付け根(最下羽片)
(2)イッポンワラビ、羽軸の付け根