チチブイノデ(イワシロイノデ×ホソイノデ)
あるいはアイホソイノデ(トヨグチイノデ×ホソイノデ)
オシダ科 イノデ属 Polystichum ×titibuense
生育している環境:渓谷沿いの切り立った岩壁に沿った山道沿いで高性草本と共に生育。谷側の片面が開け明るい環境。一部の範囲(10m程度)にまとまって生育。周辺ではイワシロイノデ、トヨグチイノデなどが生育している。
観察された特徴:イワシロイノデとホソイノデの雑種と推定される。葉身はネクタイ形であるが葉柄の長さはホソイノデほど短くならず10~20cm。最下羽片の短縮の程度にはムラがありやや長いものも混じる。葉柄・中軸の鱗片はやや色が濃い。胞子嚢群はイワシロイノデに似て中間につく。胞子嚢群は熟さず淡緑色のまま(2017年7月)。胞子嚢群はこの後、雑種の特徴として黒く熟さず次第にあめ色になり胞子嚢ははじけず萎んで固まると思われる。ちなみにこの渓谷では有性生殖種のイノデの仲間はイワシロイノデとホソイノデしか観察できません。
生育確認数:1地点、6株程度。西沢渓谷