オバノアマクサシダ
イノモトソウ科 イノモトソウ属 Pteris terminalis var. fauriei
生育環境:上部が樹木に覆われた渓谷沿い、両側に高さ2~5mの岩場が続く斜面に生育。
特 徴:常緑性。観察された個体は大きく、葉の大きさは150~200cm。オオバノハチジョウシダに似るが、各羽片先端の裂片は長く伸び、最下羽片下側第1小羽片は片側の裂片が欠ける。裂片の辺縁は内側に巻き込むようにして胞子のう群をつける。オオバノアマクサシダは無融合生殖種、オオバノハチジョウシダは有性生殖種で、外観で分かりにくい場合は胞子を観察すると確認できる。尚この2種の雑種(アイオオバノハチジョウシダ)も存在するので注意が必要。
生育確認数:1地点 約3株 森戸川上流。
(1)オバノアマクサシダ 、最下羽片下側第1小羽片
(2)オバノアマクサシダ、羽片先端
標本2
大楠山の近くに在住されている方からオオバノアマクサシダに関する情報と画像を頂きました。2022年1月16日
(1)沢のそばに生育するオオバノアマクサシダ
※オオバノハチジョウシダ(有性生殖種)とオオバノアマクサシダ(無融合生殖種)のよい区別点となる頂羽片や羽片の先の頂小羽片が枯れてしまっていて両者の区別が難しいが、写真右の葉では頂羽片や頂小羽片が発達しているのでオオバノアマクサシダと判別可能。