ドウリョウイノデ(イノデ×アイアスカイノデ)

オシダ科 イノデ属 Polystichum ×anceps  

ドウリョウイノデ 2011年12月23日 森戸川源流 

生育している環境:三浦半島ではスギ植林地などアイアスカイノデが見られるところで観察される。
観察された特徴:イノデ×アイアスカイノデの雑種と推定される。常緑性。この地域で観察される個体の葉の大きさは80~110cm。葉柄下部の鱗片はやや幅の広い披針形でわずかにねじれるかほとんどねじれない。葉柄~中軸の鱗片には細鋸歯がつく鱗片が混ざる。葉柄上部~中軸下部の鱗片はやや幅が広い。一般に葉柄下部の鱗片では先が栗色になる鱗片をつけるが、鱗片の色が変わらない個体も見られる。胞子のう群は下部羽片では小羽片の辺縁寄りにつき、上部羽片では辺縁寄り~中間につく。
生育確認数:3地点、森戸川上流。

ドウリョウイノデ、葉柄基部の鱗片。2011年12月23日 森戸川源流 ドウリョウイノデ、葉柄下部の鱗片。2011年12月23日 森戸川源流 ドウリョウイノデ、葉柄上部の鱗片。2011年12月23日 森戸川源流
ドウリョウイノデ、葉柄基部の鱗片(上左)
ドウリョウイノデ、葉柄下部の鱗片(上中)
ドウリョウイノデ、葉柄上部の鱗片(上右)

ドウリョウイノデ、辺縁に鋸歯がある鱗片。2011年12月23日 森戸川源流 ドウリョウイノデ、辺縁に鋸歯がある鱗片。2011年12月23日 森戸川源流
ドウリョウイノデ、鱗片の鋸歯(上左、上右)

ドウリョウイノデ、葉身。2011年12月23日 森戸川源流 ドウリョウイノデ、胞子のう群。2011年12月23日 森戸川源流
ドウリョウイノデ、葉身(上左)
ドウリョウイノデ、胞子のう群(上右)

ドウリョウイノデ、葉身下部羽片では胞子のう群は辺縁寄りにつく。2011年12月23日 森戸川源流 ドウリョウイノデ、葉身上部羽片では胞子のう群は辺縁寄り~中間につく。2011年12月23日 森戸川源流
ドウリョウイノデ、葉身下部羽片の胞子のう群(上左)
ドウリョウイノデ、葉身上部羽片の胞子のう群(上右)





標本2
ドウリョウイノデ 2011年12月23日 森戸川源流

葉柄上部の鱗片は長卵形、辺縁に鋸歯はあるがイノデほどではない。先端に栗色が入る鱗片が混ざる。2011年12月23日 森戸川源流 ドウリョウイノデ、葉柄基部の鱗片は幅が広く先のほうは栗色。2011年12月23日 森戸川源流 
ドウリョウイノデ、葉柄上部の鱗片
ドウリョウイノデ、葉柄基部の鱗片

鱗片の辺縁には細かい鋸歯がみられるがイノデほど目立たない。2011年12月23日 森戸川源流 ドウリョウイノデ、胞子は飛ばず胞子のう群は固まっている。2011年12月23日 森戸川源流 
ドウリョウイノデ、鱗片辺縁の鋸歯
ドウリョウイノデ、胞子のう群

ドウリョウイノデ、葉身上部羽片の胞子のう群は中間につく。2011年12月23日 森戸川源流 ドウリョウイノデ、葉身下部羽片の胞子のう群は辺縁寄りにつく。2011年12月23日 森戸川源流
ドウリョウイノデ、葉身上部羽片の胞子のう群
ドウリョウイノデ、葉身下部羽片の胞子のう群





**標本3
ドウリョウイノデ、葉の大きさは110㎝に達し、先端は急に短くなる。2011年12月23日 森戸川源流 ドウリョウイノデ、葉の表面には光沢がある。2011年12月23日 森戸川源流
ドウリョウイノデ(上左)
ドウリョウイノデ、羽片(上右)

ドウリョウイノデ、葉柄基部の鱗片には黒褐色~栗色が入る。2011年12月23日 森戸川源流 ドウリョウイノデ、鱗片は反ることはあるが、あまりねじれない。2011年12月23日 森戸川源流 ドウリョウイノデ、葉柄の鱗片。2011年12月23日 森戸川源流 ドウリョウイノデ、中軸下部にも幅の広い鱗片をつける。2011年12月23日 森戸川源流
ドウリョウイノデ、葉柄基部(上左左)
ドウリョウイノデ、葉柄下部(上左)
ドウリョウイノデ、葉柄(上右)
ドウリョウイノデ、中軸下部(上右右)

ドウリョウイノデ、鱗片の辺縁には鋸歯がある。2011年12月23日 森戸川源流
ドウリョウイノデ、中軸下部鱗片

ドウリョウイノデ、下部の羽片では胞子のう群は辺縁寄りにつく。2011年12月23日 森戸川源流 ドウリョウイノデ、上部の羽片では胞子のう群は中間につく。2011年12月23日 森戸川源流
ドウリョウイノデ、下部羽片(上左)
ドウリョウイノデ、上部羽片(上右)

この個体では、胞子のう群には雑種の特徴はよく表れていない。2011年12月23日 森戸川源流
ドウリョウイノデ、胞子のう群