イヌイワイタチシダ Dryopteris saxifragivaria
オシダ科 オシダ属
標本1 岩場に生育
生育している環境:標高およそ600~700m。スギ・ヒノキが上部まで植林された山の山頂近くで夏緑広葉樹の混ざる。岩が露出している付近や腐食が堆積した林床でも見られた。
観察された特徴:常緑性。葉の大きさは35~45㎝。イワイタチシダに似るが、葉柄・中軸の鱗片はイワイタチシダシダほど真横ではないが湾曲した鱗片を開出気味につけ、鱗片の先端はいろいろな方向を向く。また、葉の色がイワイタチシダは光沢のない白緑色~青緑色を示すが、イヌイワイタチシダは光沢のない緑色を示す。この個体は胞子を調べていないが無融合生殖種と思われる(改めて胞子を観察します)。
生育確認数:1地点 4株。
(1)ところどころ岩が露出する林床に生育するイヌイワイタチシダ
(2)イヌイワイタチシダ、葉柄
(2)イヌイワイタチシダ、葉柄の鱗片
(3)イヌイワイタチシダ、葉柄下部の鱗片
(1)イヌイワイタチシダ、中軸
(2)イヌイワイタチシダ、中軸の鱗片
(1)イヌイワイタチシダ、羽軸
(2)イヌイワイタチシダ、羽軸上の鱗片