タマシケシダ(シケシダ×フモトシケシダ)Deparia japonica × D. pseudoconilii
ウラボシ科 ノキシノブ属
谷戸の最奥部、農小屋の裏の土手に生育するタマシケシダ(シケシダ×フモトシケシダ)
生育している環境:谷戸の終点の田を取り囲むような土手、農作業小屋の後ろの土手で、小屋の影響でやや日光が制限されるような場所、定期的に人の手が入る環境。周辺の陽地にはシケシダ、ホソバシケシダと思われるシダも多く生育。
観察された特徴:シケシダとフモトシケシダの雑種と推定される。最下羽片が最大なこと以外はシケシダに似る。この季節、他のシケシダ類は葉が黄ばんだり元気がなくなってきているが、このシダは深緑色でやや艶があり、葉全体がしっかりとして、土手から立ち上がるように葉を広げていた。葉はシケシダに似て葉の表面・葉柄・中軸には毛が少ないが、最下羽片は最大となり葉身の形は長い二等辺三角形。包膜の辺縁は細裂。胞子は大きさに大小があり形も歪なものが多数混ざり雑種。ただし、包膜の辺縁のようすからナチフモトシケシダの可能性も考えなければならない。
(1)タマシケシダ(シケシダ×フモトシケシダ)
(2)タマシケシダ(シケシダ×フモトシケシダ)葉柄基部の鱗片
(1)(2)タマシケシダ(シケシダ×フモトシケシダ)胞子嚢群および包膜
(1)(2)タマシケシダ(シケシダ×フモトシケシダ)1つの胞子嚢を壊したようす
(1)(2)タマシケシダ(シケシダ×フモトシケシダ)胞子のようす