オンガタイノデ (サイゴクイノデ×ツヤナシイノデ)
オシダ科 イノデ属 Polystichum x ongataense
生育している環境:サイゴクイノデとツヤナシイノデの両種が生育するところでは普通に見られる。渓谷沿いのスギ林林床で見られる。
観察された特徴:サイゴクイノデとツヤナシイノデの雑種と推定される。常緑性。葉柄基部にはツヤナシイノデの特徴である幅の広い鱗片が見られる。また鱗片にはサイゴクイノデの特徴である黒褐色がはいる。葉の大きさは65~85cm、葉身の先端はサイゴクイノデ・ツヤナシイノデ両種に似て急に細くなり、サイゴクイノデに似て葉の艶はやや乏しくなる。遠目には緑色の濃いややツヤのあるサイゴクイノデと言った感じ。胞子のう群は葉身の裏側全体に付き、サイゴクイノデに似て小羽片の辺縁寄りにつき下部羽片では耳垂に優先的につくがサイゴクイノデに似て耳垂の両側に規則的につく。胞子のう群は弾けず塊状になる。
生育確認数:5地点、高尾山日影沢。
オンガタイノデ、葉柄基部の鱗片
オンガタイノデ、中軸の鱗片