ハタジュクイノデ (アイアスカイノデ×イノデモドキ)

オシダ科 イノデ属 Polystichum × hatajukuense

ハタジュクイノデ(アイアスカイノデ×イノデモドキ) 2014年3月28日 高尾山
 
生育している環境:付近にはアイアスカイノデやイノデモドキ両種が見られる。ウエットな谷沿いの林で見られる。
観察された特徴:アイアスカイノデとイノデモドキの雑種と推定される。常緑性。葉柄基部には栗色が入る披針形の鱗片と辺縁に鋸歯のある鱗片が混ざる。葉は濃緑色で艶があり、小羽片表面はわずかに胞子のう群のところが膨らみが見られることがある。一部の小羽片では発達が悪いことがある。胞子のう群は小羽片の辺縁寄りにつき、下部羽片では耳垂に優先的につく。胞子のう群は弾けず塊状になる。両親の特徴としては、アイアスカイノデの特徴は葉柄基部には栗色が入る披針形の鱗片をつけること、イノデモドキの特徴は下部羽片では胞子のう群を耳垂に優先的につけること。
生育確認数:1地点。

ハタジュクイノデ、栗色が入る披針形の鱗片と辺縁に鋸歯がある鱗片が混ざる。2014年3月28日 高尾山
ハタジュクイノデ、葉柄基部の鱗片

ハタジュクイノデ、葉身は濃緑色、光沢がある。葉身先端はやや尾状となる。2014年3月28日 高尾山 小羽片表面はイノデモドキに似てわずかに胞子のう群のところで膨らみが見られる。2014年3月28日 高尾山
ハタジュクイノデ、葉身先端
ハタジュクイノデ、羽片

ハタジュクイノデ、胞子のう群は辺縁よりにつく。2014年3月28日 高尾山 ハタジュクイノデ、胞子のう群ははじけずに固まる。2014年3月28日 高尾山
ハタジュクイノデ、胞子のう群(上左、上右)

ハタジュクイノデ、葉身下部では胞子のう群は小羽片の耳垂に優先的につく。2014年3月28日 高尾山 ハタジュクイノデ、葉身下部では胞子のう群は小羽片の耳垂に優先的につく。2014年3月28日 高尾山
ハタジュクイノデ、葉身下部羽片の胞子のう群
ハタジュクイノデ、葉身下部羽片の胞子のう群